今月の福利厚生本 （山口くん） 小野寺史宜『ひと』（祥伝社）

俺も、ちょっと迷うよね、ああそうか迷わないよね

迷うっていうのは

いやへへへへへ山口くんは、あははは、俺は迷うんだよね

そうですよね

まあ、自分ごとだからさ

えへへへへへへ

へへへへへへいやそうなんだよねーなんか、どこまで行っても、確信はないからさー、難しいなって、コホン、思う、思ってんだ、

ああ

遅くなりましたーなんか、

いえいえ

あのーリクエストのとこでさひとって書いてあってさ、なんか書き途中なんだろうなって思って

あーなるほどなるほど、へへへ

なにがあったかわかんないけどなんかひらがなでひとって書いて途中で離脱したのかなー

あはは

と思ってたんですけど、へ〜、これは

これは、母親から、

はい

読んでって言われました

あ、なるほどね、

で、

あ、そうなんだ

なんか、すごい、変わった、母ちゃんなんですけど

うん

なんかツタヤとかに、毎週とか行ってその、売上、トップ、50みたいなシングルみたいなのを1位から順番に全部借りるとか、本だったら平積みされてる本全部、買うとか図書館で借りるとか

へ〜

そういうのずーっと、なんか昔っから売れてる、もの、みたいなものを、まあそれ田舎だからみたいなのも大きいのかもしんないんですけど、わりと、まんべんなく、追いかけるみたいな

へ〜

っていう、母親で、でもなんか、その、中でもこう、趣味が別に、自分と合わないとかはまったくなくて

うん

全体に、こう、あれいいよって言ってたものは僕もああいいなって思ったり、する感じなんですけど

へ〜

それでなんか、いい、そのいろいろ、なのでまあいろいろ、読んでるみたいなんですけども、これがすごいよかった、って、けっこうな熱量で言われたから

あそうなんだ、すごいよ、福島県のSさんは、久しぶりの良書、子に、遺書がわりに渡したいほど

へ〜へへへへへへ、は〜

遺書

大丈夫なのかな、

へへへへへ、なかなか、本を遺書にすることって、なさそうだもんね、これがー、親がさ、亡くなったりしたりしたときとかに、ベッドの横に置いてあって

あはははは

で、ここに遺書って書いてあってもさ、きっとそれでもさ、遺書として受け取らないというかさ、なんで遺書って書いてんだろうな

あはははは

あれかな遺書書く前に、遺書っていう字を一回、

たしかに

練習したのかなみたいな

たしかにそう思いますね

それありそうですけど

えへへへへ

へへへへ、へ〜、本屋大賞、本屋大賞って、どういう、あれだっけ

どういう、あれなんですかね、本屋さんが選ぶ

本屋さんがなんか、投票とかすんのかな

どうやって集計とかしてんだろ

たしかに、たしかに、たしかに、ほんとだよね、本屋みんながさ、ログインできる場所とかあるわけじゃきっとないだろうし、

ははは

なんだろ、どうやってるんだろね

すごいですねそのシステム

ねすごいよね、ぜんぜんじつ全然実は書店員じゃない人が

あー、そうなのかな

紛れまくってたりすんのかなー、紙、紙とかだけでやってるってことはないよねさすがにね

うーん

なんか毎年ある時期になると、大量のハガキというか応募ハガキが書店に届いて、それで

あー、出したい、とこだけ、出すみたいな

うん、そしたらね、書店員に限られそうな気はするけどね、へ〜、うわー、すげーなー、16刷りだって、

へ〜〜〜

すごいな、なんだこれ、100字、書評、

あ、え、なんだろな、内容になんか関係あるのかな

あー、や、編集部まで送る、ものみたい

へ〜、

切り取り線があった

あ、そうなんだ

なるほどそれが、ここに、あるんだね

ああなるほど

へ〜〜〜、ふ〜〜〜ん、

どこですか

どこだっけ、祥伝社

あー、

祥伝社

祥伝社ってあれかな、時代、時代小説みたいなのいっぱい出してる

あそうなんだ、ふーん、たくさん、出版社はあるね

うん、そうですね

人生にエールを贈ります

あははは、すごいなあ、売りたい気持ちが、すごいですね

え？

売りたい気持ちが

やー、それはねえ、売りたいよ

私は一人親で大学生の娘が上京したので、この本と境遇が重なった

そうなんだ

あはははは、あ、なるほどな、うちも、わりと、こういう感じだから、なんかあるのかもしれないですね

なるほどねそういうのあるのかもね、マジで遺書がわりにしようと

あはははは！

たしかに、親の気持ちとかがちょっと、わかったりとかするのかな

2019最近ですね

あー、じゃあ多分、直近の本屋大賞なんじゃない、きっと、

うんうん

こういうのってさ、それこそ、自分の版元でさあ、なんか、えなんか、まあそんなに使えない手段だろうけどさ、これってさ本屋大賞ってたしかに書いてあるけどさ、どっちかっていうと第2位が、第2位っていうか2位であることが、どっちかっていうとってこともないのかもしれないけどさ、人がまず見るのは2位ってことじゃないですか

はいはい

で、たとえば版元でさ、版元、の、大賞を勝手に作ってさ

うんうん

朝日出版社大賞、ちっちゃくなんとか、ちっちゃくというか本の読める場所を求めて部門、第1位！

うはははは！　たしかに、それ全然通用しそうですけどね

なんか、それでさ、売れそうっていうか売上ちょっと売れ行きちょっとよくなりそうな、臆面っていうのを、どこで捨てるかっていう

あははは

大事なのかもね