ダシール・ハメット『チューリップ ダシール・ハメット中短篇集』(小鷹信光訳、草思社)

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月1冊、リクエストされた本を渡しておしゃべりをする「今月の福利厚生本」。今回は初台・下北沢のマキノさん。小説、珍しいね。なんで読みたくなったのか、うかがいました。(聞き手:阿久津隆)
・・・
よいしょ
へえ〜
これは、あれ?、平野甲賀?
ですかねぇ。ちょっと、ぽいですね
いいですね。へ〜、ダシール、ハメット、って誰だっけ
『マルタの鷹』とか
ああ〜〜
書いてる
はいはい、へえ〜。なんか、小島信夫の本みたい
ふ〜ん
なんか、ほら
ふふふ、そこも、ちょっと
そうそう、もう、これ隠したら小島信夫って読めるもんね
ほんとだ
こういうのがね、なんか、なんだっけな、すげ〜小島信夫、なんだっけなぁ、似てるのある気がする
へえ〜
かっこいいね、2015年
ふ〜ん
かっこいいなあ。あ、装丁、平野甲賀
あぁ、まさにそうなんだ
へえ〜
へえ〜、最近ハードボイルドな気分なの?
ふふふ、ハードボイルド、そうですね、ハードボイルド、探偵小説読んでますね
あそうなんだ
うん
結構めずらしい時期、それは?
う〜〜ん、でも一時期、ずっと、チャンドラー読んでたりしたから
あんまりね、これまで、あんまりマキノさん小説、少なかった気がして
そうですね
おもしろいなぁ、なんか
この、小鷹さん
うん、小島信夫?
ふふ、小島信夫、このひと、もういっこ読んでるロス・マクドナルド、の、新訳とかもやってて
へえ〜
同じひとだから、読みやすいかもしれない
ふ〜ん、1936年生まれ
なんか、もう2000何年とかに亡くなっちゃったみたいなんですけど、あれ、2015年、何年だっけな、な、なんか亡くなってるみたいです
そうなんだね
なんだっけ、どれかを、このひとと、別の女性の方が共同で訳したやつ読んでて
ふ〜ん
であとがきに、亡くなった、みたいなことが書いてあった
なんかシックでかっこいい装丁だね
うん
ちょっと昔っぽい
意外とこういう色の本ないですね
そんな気がする、いいですな、ピンクの帯もきれいですなあ。そういえば、小山清?
あぁ、はいはい
先週くらいに読んでたんだけど、読んだ?
読みました
いいですなあ
うん、ふふふ
なんかすごい、よかったね。なんか、読んだあとウィキとか見たらけっこうしんどくて、
あ、そうなんですか?
子どもの話、あれものすごくよかったよね、あの3年後くらいに脳なんとかで失語症に陥って
え、小島さんが?
小山さん?
あ、小山さん、つられちゃった
これ小鷹さんだからね
小山さん





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牧野(マキノさん)
2月生まれ、千葉県育ち。散歩とラジオと平日の午前中の喫茶店、吉田篤弘さんとモーリス・センダック、魚と和菓子が好きです。
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阿久津隆
1985年栃木県生まれ。埼玉県大宮市育ち。日ハムとヒップホップとコーヒーとビールが好きです。「1冊しかダメ」と言われたら『富士日記』(上中下)か『プレーンソング』か『カンバセイション・ピース』か『小説の自由』か『茄子の輝き』か『10:04』か『2666』か『失われた時を求めて』(全10巻)であるとかをダンボールに詰めたいです。著書に『読書の日記』『読書の日記 本づくり スープとパン 重力の虹』(NUMABOOKS)、『本の読める場所を求めて』(朝日出版社)。『新潮』『ユリイカ』『GINZA』『すばる』等、連載や寄稿等少数。