少し先の楽しみを 「いつか行くフヅクエ券」発売のお知らせ

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7/1時点
6月の売上枚数
45枚(112,500円)
5月の売上枚数
146枚(365,000円)
4月の売上枚数
575枚(1,437,500円)
これまでの売上枚数
766枚(1,915,000円)
たくさんのお買い上げをありがとうございます。心細い時期が続きますが、本当に大きな勇気と安心をいただいています。



「本の読める店 フヅクエ」の先払いデジタルチケット、「いつか行くフヅクエ券」を発売しました。
この先の10年も、楽しく暮らそう、楽しく本を読もう。みたいなところで有効期限は10年後、2030年4月です。フヅクエのどの店舗でも使っていただけます。まだ2店舗ですが!
1枚2500円で、そのまんまですが、2500円分のお会計に使っていただけます。フヅクエにおける平均のお支払い額は税込で約2400円なので、だいたいおさまる、という感じです。はみ出たときはお会計時にお支払いいただく格好です。
4枚綴りで、やはりそのまんまですが、10,000円のものも用意しています。一度のご来店で複数枚のご使用も可能です。
所持していただくものではないので財布を邪魔することもありません。買った事実やご自身の名前さえ覚えていれば、使えます。
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先が見えない状況の中で暮らす今だからこそ、ちょっと先の楽しみを持ってみると、支えになるかも。その「先の楽しみ」に、「フヅクエで過ごす時間」を思い浮かべてくださる方がいたら、それは「うれしい&うれしい(僕たちもうれしい・あなたもうれしい)」。 そう思い、発売することにしました。
下記、こんなふうに思ってくださる方、お買い求めくださったらうれしいです。
安心して外に出られるようになったらフヅクエで本を読もう
そうだそうだ〜! ぜひぜひ〜!
もう全然いつになるかわからないけど、いつかフヅクエなる店行ってみたいな
ぜひぜひ! 有効期限は10年ですが、なんとなくの10年なので、言っていただけたら10年過ぎても全然使っていただけます。
東京に行くことはなさそうだけれど、近くにあったらいつか行きたいな
(やや賭けの感もありますが)ぜひ! 今はまだ東京の初台と下北沢の2店ですが、「本の読める店、増やしていくぞ〜!」という気持ちでやっています。いつか近くにできたら、そのときにでも!
フヅクエ体験を読書好きのあの人におすすめしたいな
ギフトとして、ぜひ!(もともとこのチケット案は、「フヅクエ体験を人にプレゼントしたい」という声をしばしばいただく中で、前から考えていたものでもありました)
フヅクエ体験をする人が増えれば増えるほど、「読書なんてどこでもできることだけれども、たしかに'読書のための場所'があるというのは、映画における映画館みたいな感じで、けっこういいことかも」と思う人が増えるような気がします。それは読書文化一般にとって、いいことであると僕は信じています。文化の種まきだ。
行くとか行かないとかはどっちでもいいけど、応援できることがあるならばしたいかも
ありがとうございます。ぜひ爆買いしてください!
今週から、一週間閉めていた店をぽつぽつと再開しました。今現在は、下北沢店のみ、軒先お渡しのみ、みたいな営業です。(そのあたりのことはこちらに。 https://fuzkue.com/entries/927 ) お散歩やサイクリングの途中の方が、僕らのお出しするコーヒーやジントニックやビールを飲んで、生活の息継ぎをしてくれる、少しうれしそうな顔を見せてくれる。それはとてもうれしい。また、「店で働く」という、これまでずっとやってきてそしてこれからもずっとやり続けようとしている時間を一日の中に組み込むことは、僕ら自身にとっても大きな救いと安らぎになります。
ただ、まあ、「救いと安らぎだけでは食い続けられねえ!」というところも厳然とあります。この一週間は、一日あたりの売上は平均して2000円ほどです。ここまでの低水準は、ちょっとさすがにもう少しどうにかできるとは思いますが、それにしても、まあ、大変そう。
それ以上に、仮にテイクアウトでそこそこ売上が取れるようになったり、あるはデリバリーなりなんなりを始めてそれが意外にうまく行ったとしても、フヅクエが提供したい価値は絶対にそれではないんだよな、という思いがあります。「やっぱり俺は、この場所で本を読んで過ごしている人たちと一緒にいたいんだよな」という。
「長引くし、元の世界には戻らないと思ったほうがいい」「新たな打ち手をどんどん打って、早くこの世界に順応していったほうがいい」
そういう言葉を見かけるようになりましたが、今、僕はむしろ、ちゃんと元の世界に戻るということに賭けたほうがいいんじゃないかなと思っています。
安心して外に出られない、人と集まれない、そんな知らなすぎる世界を前提にしちゃわないほうが、いいんじゃないかなと思っています。
ちゃんと安心して外に出られて、安心して人と同じ場を共有できて、安心して座っていられる世界。その世界に戻ると信じたほうがヘルシーなんじゃないかと思っています。
物理的に生き延びることも大事だし、同じくらいに、希望のある未来を思い描くことを手放さないことも大事な気がします。
だからフヅクエは、本の読める店として、リアルで、人が寄り集まって、本を読む、そこに不思議な連帯感みたいなものが生じる、あのフヅクエの光景をまた見たい。見る。
それが3ヶ月後になるのか半年後になるのか1年後になるのか2年後になるのかはわからないですが、絶対に見る。
そんなわけで、その時間を先に買っていただけたらな、というチケットです。
フヅクエの時間を所望してくださる方にとっては、先の明るい予定をその手で掴んでおくことになる(それこそがこの券を購入する対価だと僕は考えているため、「2000円で2500円分の飲み食いをしていただけます」みたいな「買ったらお得」方向には走らないことにしました)。
フヅクエにとっては、そんなふうに思ってくださる方の存在をたしかに感じられることになるし、また、絶対にまた元通りにやるぞ〜という意思を強く持ち続けられることになるはずです。
お金のことも少し書いておきます。
このチケットがもし400枚売れたら、1ヶ月分の固定費になります。これはものすごく、助かることです。安心感が大きく変わりそうです。
安心感と、選択されるアクションは、常に関係します。少しでも安心を分けていただきながらいろいろを選択できたら、うれしいな、超助かるな、と思っています。
また、スタッフに対しても、今は「出勤しようとしまいと必要な金額は払うからね」と伝えていますが、「今は大丈夫です」みたいな人もわりと多く、「そうなの? じゃあひとまずお言葉に甘えようかな」と言っていますが、もしこのチケットで売上がちゃんと立てば、「売上が立った以上これで払わなかったら詐欺師みたいになっちゃうから払わせてよ!」と堂々と言える感じもあって、なおのこと助かります。 (今後、発売の実績もこちらのページ上でシェアしていこうと思います。)
とは言いつつも、今現在、幸い、1ヶ月2ヶ月で倒れちゃう、というようなギリギリの状況ではありません。また、都の感染拡大防止協力金で100万円を受給できるはずなので(2店舗になってよかったぜ!)、1ヶ月分の安心が増しました。少しゆとりはあります。
(そういうゆとりがあるからこそ、先日ツイートした、「 \#どの本屋が倒れるのも嫌だ基金 みたいなものを立ち上げられないか」という気持ちも生じているのだと思います。これ、きっと動き出します)(追記:動き出しました! 全国の書店を支えるため、Bookstore AID基金を開設します。参加書店・賛同人を大募集!|BookstoreAID|note
ですので、もし複数の応援先の候補があって迷ったときは、より緊急度の高そうなところにお金を投じていただけたらと思いますし、また、僕もいくつかクラウドファンディングにお金を入れたりしましたが、応援疲れみたいなことにならないように、深呼吸しながら応援をしていくことも大事だなと思います。今は急ごしらえの当事者意識みたいなもの(「そんなに思い入れもなかった気がするけれど、なんか、助けなきゃ!」みたいな)が生まれやすい状況で、冷静さを保たないと続けられないよな、と感じています。
なので、よかったら、爆買いしてください!!!!(100枚綴りも用意しちゃった!)
なにはともあれ生き残ろう。これからもずっと、楽しく本を読もう。
2020年4月18日 フヅクエ 阿久津隆
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