オリジナルブレンドコーヒー「フヅクエ時間」試飲&初売り会
本の読める店フヅクエの初めてのブレンドコーヒー「フヅクエ時間」が完成しました。
ブレンドの開発は、フヅクエの開店以来すばらしいクオリティのコーヒー豆を提供し続けてくださっている三軒茶屋の
OBSCURA COFFEE ROASTERSにお願いしました。
独特のハーブ感がおいしいインドネシアを中心に据えた3種類のお豆からなるブレンドは、読書の時間にうれしい飲みごたえをたっぷり持ちつつ、何杯でも飲める軽やかさを兼ね備えた、とても素敵な味に仕上がりました。
▶ obscura-coffee.com/
そして、パッケージのイラストレーションは漫画家、アーティストである
近藤聡乃さんに描いていただきました。
「今もどこかで、誰かが本を読んでいる」という「フヅクエ時間」のテーマに相応しい、愛おしい絵を制作していただきました。
▶ akinokondoh.com/
###試飲&初売り会について
4月10日(土)・11日(日) 、フヅクエ下北沢が入居するBonus Trackの広場にて、試飲&初売り会をおこないます。
販売するのは、
コーヒー豆、ドリップバッグ、Tシャツです。
お豆とドリップバッグは、今回オリジナルで制作した文庫本サイズの箱に入れての販売です。箔押しがかっこいい箱になりました。
この日はBonus Trackの春のお祭り「春市」の日でもありますので、お祭りを楽しみがてら試しに飲みに、ぜひお立ち寄りください。
▶ 4/10(土)11(日) BONUS TRACK 春市 開催|BONUS TRACK NEWS|note
###当日のお取り置き
当日その場でお買いいただけますが、お取り置き用のフォームもご用意いたしましたので、念のために確実に、という方はぜひご利用ください(こちらとしても準備する量の目安を得られるので、助かる感じもあります)。
▶ お取り置き用フォーム
###オンラインストアでのご予約も開始します
本日4月2日より、オンラインストアでのご予約も合わせて開始します。当日ご予定のある方や遠方の方はこちらからご購入いただけたらうれしいです。4月12日以降順次発送いたします。
▶ 本の読める店fuzkueのオンラインストア
###店頭での販売開始について
初台・下北沢の店頭での販売は12日の開始を予定しています。
###制作の経緯
フヅクエは、「本を読むための場所・きっかけの創出を通じ、「幸せな読書の時間」の総量を増やす」を掲げ、活動している商店です。
快適な読書の時間に特化した店「本の読める店 フヅクエ」を初台・下北沢・西荻窪(今春オープン予定)で運営しています。
津々浦々にあることでその文化を支えている映画館のように、「本の読める店」を日本全国に増やしていくことが宿願です。
そんなフヅクエの活動のひとつに、「#フヅクエ時間」という取り組みがあります。
▶ https://fuzkue.com/fuzkuehour
「今もどこかで、誰かが本を読んでいる」という、単純だけど、なんだかうれしいその事実を、地図の上に点在する読書のともし火によって可視化させる企てです。
地図上の黄色い光をタップすると、「#フヅクエ時間」というハッシュタグのもとで読書の時間を共有するツイートが表示されます。地図と光を介した、ごくごく緩やかで穏やかなつながりを感じられたら、その読書の時間を少しだけより豊かなものにできるのではないか、という目論見です。
もともとは「#自宅フヅクエ」という名前で始めた取り組みでした。
昨春の世界的な自宅生活の中でフヅクエにできることはなにかないだろうかと考えたときにつくったハッシュタグです。
▶ https://twitter.com/fuzkue/status/1243563720573218817
外出もままならず、人となにかを分かち合うことも難しい、暗い緊張感に飲み込まれやすい状況の中で、それぞれが一人でおこなう読書の時間をふんわりと共有する、たったそれだけだけれども、「一人だけれども独りではない」という心地を生み出しはしないだろうか、と思って始めました。
このタグを「#フヅクエ時間」と改称し、読書のともしび地図を導入したのが去年の夏です。
春に叫ばれていた「ステイホーム」という言葉を聞くことも次第に少なくなり、おそるおそる移動が再開された中で、人々はきっと、家だけではなく、通勤電車や勤務先の休憩時間や、帰り道で寄る喫茶店や、駅や公園のベンチや、さまざまな場所で本を読んでいる。もはや自宅に限らない、より開かれた言葉が必要だと考えました(もちろん、春先だって多くの人が働いていたわけですが)。
そこで生まれたのが「フヅクエ時間」です。僕たちフヅクエが果たすべき仕事は、幸せな読書の時間の総量を増やすこと。フヅクエ時間とはつまり、幸せな読書の時間のこと。なんじゃないか。そんなわけで、この名称となりました。そして、このタグを使ってくださる方により豊かな体験を提供できたらと思い、このようなサービスとなりました。
▶ https://twitter.com/fuzkue/status/1296376739329740800
日々、住まうエリアや、読んでいる本の舞台、行きたい町など、世界中のいろいろな場所に、ぽつぽつと読書の明かりが灯されています。これはなんというか、めちゃくちゃやさしいウェブサービスだなあと我ながら思いました。
その中で、日々アップされる写真を見ていると、多くの方が、そのときに読む本のかたわらに、飲み物や食べ物を置いていることがわかります。そこに読書の時間のためのコーヒーを届けることができたら、よりその読書の時間を豊かにすることに貢献できるのではないだろうか、そんなふうに考えたのが今回のブレンドコーヒー制作の始まりでした。
ブレンドの開発は言うまでもなく、ずっとお世話になっているオブスキュラコーヒーロースターズにお願いしたい。そして、店主の好みですが、インドネシアの豆が大好きなので、インドネシア中心のブレンドにしたい。いくつかのイメージを添えてそんなふうにお願いしたところ、3パターンのブレンドをつくってくださり、その中から今回の、インドネシア、グアテマラ、コスタリカの3種類の豆を使ったブレンドを選びました。インドネシアのどっしり感やハーブ感がしっかりありつつ、お腹が疲れない、ついおかわりを飲みたくなるような、そして温度の変化による風味の変化も鮮やかな、素敵なブレンドに仕上げていただきました。
次にパッケージの制作。読書の時間が彩られて言祝がれるような、見ているだけでほくほくとうれしくなるようなパッケージにしたい。
「今もどこかで、誰かが本を読んでいる」という「フヅクエ時間」のテーマを考えているときにパッと頭に浮かんだのが、『A子さんの恋人』の、日本から遠く離れたニューヨークの自室で本を読んでいるA君の姿でした。地図のどこかに灯される光の押し主が、A子さんのことを想ったり、少しのあいだ忘れて目の前の本に没頭したりするA君だったら。素敵。そして、誰かのことを思ったり少し忘れたりしながらそれぞれの場所で過ごす、『A子さんの恋人』の数々の愛おしい登場人物たちのことを思いました。
複数の、別々の場にいる人たちが本を読んで過ごしている、その時間をなにか穏やかで柔らかな連帯として愛おしく思う。そんな絵を近藤聡乃さんに描いていただけたら、最高だな、そう思いました。
また、フヅクエのスタッフたちの多くも近藤さんの作品を愛好していたことも、お願いすることを後押しする理由のひとつになりました。
スタッフたちからのメッセージも添え(寄せ書き形式!)、依頼の長文のメールをお送りしたのが、去年の終わりでした。
ご快諾いただき、たくさんのラフを描いていただき、最高のイラストを仕上げていただきました。見れば見るほどニコニコしてしまう愛おしい絵で、もう最高〜〜!最高最高〜〜〜!!見せびらかしたい〜〜〜!!早くお披露目したい〜〜〜!!!とずっと思っていたので、やっとみなさんにお見せすることができて、とてもうれしいです。
そういうわけで、4月10日・11日、広場でお待ちしております!