佐々木敦『私は小説である』(幻戯書房)

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佐々木敦『私は小説である』(幻戯書房)

1月29日(水)
小さな店内で小説の割合が多いということだろうか、小説成分を浴びながらそこにいたことがそれに反応させる素地をつくっていったようにも思う、佐々木敦の『私は小説である』が面陳列であった、無性に、読みたい、と思った、小島信夫のこともたくさん書かれているようで、『別れる理由』も目次の中に見えた、それを今読むのが適切なのかどうかはわからないが、小説論を読みたい気分がだから、醸成されたのかもしれない、これ読みたい、と思って、買うことにした、遊ちゃんが現金が1000円しかないということで一緒に払って、僕は僕でなくなりつつあってあと4000円になった。
ふたりともお腹が減っていてそれも疲労の体感を強めていたが、陽気なチャイ屋さんからチャイを買って、それはずいぶんおいしかった、えいや、という勢いで京都へ向かった、天満橋で荷物を取って、そこから特急、疲れきらないためにどうしたらいいか検討して特急のプレミアムシートが500円とかで座れるからそれにしようかとも思ったがもう電車が来る時間でそれを買う余裕がなかった、果たしてどうだろう、座れるか、と思いながら乗ったらなんとか座れたので、プレミアムにしそこねてよかった、『ガケ書房の頃』を読んでいた、家出をして横浜に行って、それから戻ってきた古本屋や新刊書店や悲しい会社で働いたりしてそれからガケ書房が始まった、ときどき窓外の流れていく景色を見ながら、京都に近づきながらガケ書房の物語を読んでいた。三条で下りたらまだ空は明るくて、鴨川があった、階段をくだって川べりに出て、「関西・川」というだけでこういうのが発動されるのは解像度の粗さだった、遊ちゃんに向かって「朝子」と声を掛けて、遊ちゃんに「ばく」と言わせたら「良平じゃなくて麦なんだ」となったから、そうだったと言って、改めて「朝子」と呼んで、遊ちゃんが「良平」と応えた。

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