米澤穂信『巴里マカロンの謎』(東京創元社)

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8月26日(水)
6時まで、ぼやーっと、座って過ごす、と思っていたら換気扇の掃除とかを始めていてよくわからなかった。それ以外はとにかく座っていた。櫻井さんから連絡があって入り口の扉の戸車の交換の見積もりが出て7万5000円だった、「マジか」と思って、ちょっと寝込みそう、と思った、交換施工費の摘要のところに「2人」とあって、そこが5万5000円だった、これ、僕らが手伝うから1人になるとか、ダメ元で相談ですけど、無理ですよね、と聞いたら問い合わせてくださり、なにかがあったときがまずすぎるからそれは無理ということで、そりゃそうだよな、と思う、というか、プロに対して失礼な非礼な無礼なことを言ってしまった。
座って過ごす、「木々の私生活」を読み進めて、こちらのほうがずっと悲しいかもしれない、と思いながら、むしろ7年前も、こちらを読みながら泣いていたんだっけか、と思いながら、でも泣きながら読んだのはたしかに「盆栽」だった、今度は「木々の私生活」に食らいそうになりながら、読んでいた。調べたら2016年にも読んでいたけれど全然覚えていない。
終わり、今日までのチーズケーキが余ったのでボーナストラックをぐるっと回って渡しやすそうな状況のお店に「よかったら」と言いながら差し入れた。で、店を出て、時間が30分くらいあったので三省堂書店に入って、なにか読みたい本、なにか読みたい本、と思うもわからず、『三体』の続きとか、どうだろうか、あるいはハヤカワの『宇宙へ』というやつとか、と検討したが、なんだかわからない気持ちになった、どうしよう、と思っていたら目に入ったのが米澤穂信の『巴里マカロンの謎』で待望の続刊で、「出たのか!」と思ったのがいつだったか、そのまま忘れていた、「今なのか?」と思いながらも、買った。物悲しい気持ち。
鍼灸院に入る前に隣の古本屋のワゴンの中を見ていたら、徳川夢声の戦時の日記がバラバラと売っていて、なんでだか惹かれた、なんでだか読みたい気持ちになって、戦争の日々を一日一日追いながら、ちびちびと酒を飲む時間、それを想像すると、なんだか読みたい気持ちになって、先行きの不安、瞬間的な喜び、のんきな飲み食い、恐怖、2020年をみだりに戦時の日々と重ねても仕方がないけれど。
指圧と鍼。奥の方にいるやつをゆるませる、というので今日は深く鍼が刺されて、それは今までにないズーンという重い強い痛みだった。ぼんやりとした悲しい気持ち。スーパーで肉とビールを買う。そのうち1本を、路上で、座り込んで飲む。煙草を吸う。空は紺色で、気温は30・1度。日ハムは7対5で勝っている。
帰宅し、今日は野菜、先日実家から送られてきたたくさんの野菜をいただくことにし、オクラ、いんげん、ナス、みょうが、ピーマン、どうやって食べようこれ、と思ってみょうがが大量だったのでとりあえず何かにしておかないとダメにすると思いひとつを残して甘酢漬けにして、ナスみょうがピーマンを薄切りして塩もみしてごま油を回しかけ、いんげんとオクラは茹でた、豚肉も茹でて、なんだかよくわからない温野菜豚しゃぶみたいな皿になって、2品、バクバク食べた、最後は混ぜて、鰹節を散らして、食べた、なんだかよくわからないがそれぞれおいしく、おいしかった。満腹。
遊ちゃんとしばらくおしゃべりをしたあと、読書。「木々の私生活」を終わりまで読んだ。次のやつは邦訳されないのだろうか。そのあと米澤穂信。小鳩くん、小佐内さん、おひさしぶり! このシリーズは大好きだった、やっぱり面白くて、面白い、面白い、と言いながらずんずん読んでいた。名古屋に行きたくなった。マカロンを食べたくなった。
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