####保坂和志『残響』(中央公論新社)
2018年11月7日
起きたらまだ11時過ぎくらいらしく、まだ寝ていたほうが一日がいいものになりそうな気がした、枕元にあった『残響』を取って「コーリング」の続きを読み、さっきまで眠っていた男が起きたと思ったら本を読んですらいた、という情景に洗面所から戻ってきた遊ちゃんは笑って、僕は笑わせたかったのでその通りになってよかった、それで、読み終わった。遊ちゃんはどこかに出て行った。
しばらく、ぽやぽやとしていて、昼を過ぎて、家を出た、青山に行って丸亀製麺でうどんを食べた、昼時でまだ少し並んでいるそういう時間で、席につくと、向こうに食べ終えてトレイを机の奥にやってパソコンを開いている人があって、「だってここ、丸亀製麺だぜ……!?」と思って、うどんを食べた、食べ終えて立ち上がるとまだパソコン男はパソコンを開いたままで、なんというか、決まりなんてないのかもしれないけどそれにしてもそんなのは野暮すぎるんじゃないのか、と思った。どうなんだろうか。僕の感覚がズレているのかもしれなかった。それはわからなかった。 ザ・ローカルに行って、コーヒーを買って、持ってきたパソコンをリュックから出して日記を書いた、コーヒーショップで開くパソコン、うどん屋で開くパソコン、どう違うのかと言われたらすっきりとは答えられない気がするが、気がするが。
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