####内沼晋太郎、綾女欣伸『本の未来を探す旅 ソウル』(朝日出版社)
2017年6月17日
中華料理屋に入った。僕はそこで「同じわだちを踏む」と発言していた。今朝それに思い至ってそれはやはり「てつ」の間違いだった。同じ轍でもわだちではなくてつだった。それで恥ずかしい思いをしたので恥ずかしい思いをしたときはいつだってそうするように物を一つ破壊してどうにか気を静めた。全部お前のせいだ。そうわめきながら大切な物を一つ破壊して、それで気が済んだ。よかった。
ぷらぷらと、暇な土曜日で、仕事をしながら、昨日の夜のことを僕は思い出していた。ザーサイであるとかきくらげであるとかを食べながら僕はずいぶん調子のいいようなことを話していた気がするが思い出してみたらそれらの発言はすべて嘘だった。まったくの嘘で、僕はここのところ嘘以外のことを言うことが口も指もできなくなっているようだった。しょうがないことだった。
それにあれから10年近くが経ってそれぞれがそれぞれにあれこれを思いながら生きているというそれだけでなんというか昨夜は満ち足りた気になったし楽しかった。
それが昨日で今日は体がまったく疲れていないで夜にもなったので『本の未来を探す旅 ソウル』を今日も読みながら営業していて読みながらというか韓国にてあれこれ始めていった人たちの話を聞きながら触発されるというかあれこれ思うというか思わざるをえない。なんかどの人もかっこいいしエネルギーある。今晩から『ピンポン』を読み始めそうな気がしている。
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