####野々山真輝帆編『ラテンアメリカ傑作短編集〈続〉』(彩流社)
2018年5月28日
仕込みがないとまったく別の仕事になるというか、間延びにもほどがある、という程度に間延びした気分のなかで生きている、家を出る時間もずっと遅かった。なんとなく、ベランダで煙草を吸ってから出ようと思い、吸いながら、今日もだらだらプルースト読んで過ごすか、と思ってから、いやいや、今できることをやっちゃわないと、と思った、しかし、奮い立たせなければ、する気にはならないだろう、というか、今できることってなんだっけ。なんかあったっけ。
今できること。昨日の続きの、発送のワークフローをよくよく検討していくこと、それを、開店したあと、しばらくやっていた、そのあと、『GINZA』の連載の文章を書くことにして、書いた、夕方になって、書けたような気がして、よかった、そのあと、プルーストを開いた。少し読んで、それから彩流社の『ラテンアメリカ傑作短編集〈続〉』を開いて、ホルヘ・エドワーズのやつから読んだ、そのつぎにフアン・ルルフォのやつを読んだ、これは『燃える平原』に収録されているそうだ、予期していた通り、まるで覚えがなかった、そのあとでオラシオ・キロガの「ヤグアイー」を読んだ、これがとても面白かった、犬の話だった、犬が、吠えたり走ったり水を浴びたり獲物に飛びついたりしていた、読んでいて、肩が、両肩がどんどん重くなっていった、とてもうんざりした、とてもとても重かった、疲れた、なにに疲れたのか、疲れた、働きたい。
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