今日の一冊

2019.05.12
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####オラシオ・カステジャーノス・モヤ『無分別』(細野豊訳、白水社)
2017年5月12日
メニューというか説明書きのところを印刷して製本テープが届いたのでテープを貼って差し替えるという作業をおこなっていたら何か数ミリ店がよくなった気がして気分がよかった。 他の時間はだいたいまじめに仕込みをしていた。夜になったら忙しくなってうれしかった。と思ったらいつも以上に素晴らしい気持ちいい時間がフヅクエに流れていてそれを噛み締めたところガチアガッた。いい金曜日になったのでよかったし結果的にだいたいの時間立って何かしていた感じになったので疲れたのですぐに酔っ払ったので気持ちよく本を読んで寝て途中で嘔吐した。
とても慣れ親しんでいたので、彼女が話していたテーマについての驚くべき文章を読み聞かせるために、わたしはコールテンのブレザーのポケットから手帳を取り出して、それをテーブルの上のわたしのスープ皿のそばに開いて置いたのだ。わたしの子供たちはいう、母さん、可哀そうな父さんはどこにいるんだろう、おそらく太陽がその骨の上を通り、おそらく雨と風が通る、どこにいるんだろう?多分可哀そうな父さんは動物みたいになっているんだろう、心が痛いよ……、と私はスープ匙で飲む合間に読んだ。そしてそれから、その日の朝わたしを痺れさせた文章を探した。豚たちが彼を食べている、彼の骨を嗅ぎまわっている……、とわたしは手を伸ばし、ミルタスのジュースのグラスを掴みながら読んだ。というのは、その店ではビールは出さなかったので、朗読をつづけるために喉を潤す飲み物を飲もうとしたのだ。せめてわたしは骨くらいは見たい、と朗読したのだが、そのときピラールがわたしが読んでいる文章を楽しんで聞いていないことに気づいた。彼女の顔の呆然とした表情がそのことを物語っていたし、また表情が動かないことがその証拠だった。それでわたしは、手帳を閉じることに決めたのだが、閉じる前にただわたし自身のためだけに、彼女と共感したかった最後の文章を読んだ。それはこう書かれていた。死体が焼かれたとき、みんなが喝采し、食べ始めた……
オラシオ・カステジャーノス・モヤ『無分別』p.43
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