「仕込み水に使用されるピートが溶け込んだサーネイグ・バーン川の水」
それがラフロイグの独特の香りの一端を担っているという。さてさて。
まず仕込み水。きっと仕込む水なんだろうなという見当はつくのだけれども、何を仕込むんだろうというところで。
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糖化の工程の話のようだ。
「製麦で作った麦芽を粉砕し、温水した仕込み水と呼ばれる水と混ぜてお粥状態に」とのことなので、発芽させた大麦をすごい苔っぽいピートで乾燥させて香りつけて、そのあとにそんなピートも溶け込んでいるというサーネイグ・バーン川の水で仕込んで香りさらに独特に、みたいなことだろうか。
しかしサーネイグ・バーン川。
これが謎なんですよ。
ラフロイグのwebを見ると、キルブライド川だかダムだかの水が超大切で、みたいなことが書かれていて、かつては水を巡る争いもあったとかなんとかとあったけれども、そこにはサーネイグ・バーンと読めそうな単語はない。
「サーネイグ」で検索しても「もしかして:スネイク」で、いやいやその打ち間違いはしないでしょ、という感じだし、「Laphroaig ser」とか「〜 sar」「sir」「cer」とか、Wikipedia日本語版の記事が言うようにサーネイグ・バーン川が本当に大切なのであれば検索候補になってもよさそうな文字を打ってみてもうんともすんとも言わない。まったくもって答えが見えない。
一方のキルブライドの方は英語の情報でも川だかダムだかわからないけれども出てくるので、きっとサーネイグ・バーン川はキルブライド川の中の何かとかそういう感じなんだろうなとは思うのだけど、この出てこないっぷりは一体なんなんだろう。
KILBRIDE。kilbride。これをサーネイグと読み替えるのは難しそうだ。可能性があるとしたらこんなところか。日本人がラフロイグの蒸留所に「どこの水使ってんの?」とファックス送って、返信してくれた蒸留所の人がものすごい乱雑な字だったので、kがs、bがn、rがa、dがgに見えた。するとsilnaigeとなって、サーネイグと読めないこともないかな、みたいなことになった。とか。で、だとして、バーンは?という話にもなっちゃうけど。
もはやアイラ島に本当にサーネイグ・バーン川なんてあるんだろうかっていうレベルでわからない。「islay ser」とかで検索してみたのだけどそちらもまるでヒットせず。一体これはなにごとなんだろうか。解決する手立てが見当たらない。
それにしても、カタカナの「サーネイグ」で検索して出てくるのは277件だけで、ラフロイグ関係の日本語の記事が出てくるばかりなのだけど、「サーネイグ」って何かの登場人物とかで採用されてもよさそうな感じの響きだけど全然流通していない5文字なんだな、というのがなんだか意外というか、妙に驚き感心した。どうでもいいけど。
そういうわけでこの、サーネイグ・バーン川の謎を追うことはおしまいにしようと思います。