そのときどきのジン ミッケラー ボタニカルジン

2016.09.03
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前回のジンの「光遠IP-01」が終わったので新しいジンを買ったのですが、今回は掲題の「ミッケラーボタニカルジン」で。
ミッケラーというとビール屋さんで、デンマークの。神山町っていうんだっけ、奥渋谷の。あすこにお店があって、なんかおいしいと聞くし行ってみたいと思っていたらどうやら閉めたらしくて、でもWebを見ると「STILL ALIVE!」と書いてあってチャーミングでいいなと思ったけれど店でもなんでもそうだけど行ってみたいと思っているうちに行っておくべきだなと思う。
しかしなんか、ググッていたらミッケラーはnomaのハウスビールを手がけているっていうのがあって、「ノーマってあれでしょ、ガストロノミー的ななんかあれだよね、えーてか世界一のレストランなのか、偉大〜〜〜てかすごいなーそんなところのビール手掛けるってすごい〜〜〜、というかそういうなんかすごいたぶんものすごい偉大なレストランでもビールって出すものなんだなーどういうタイミングで飲むんだろうなー、しかしそう思うとミッケラーもすごいのだけどビールという飲み物自体がすごいというか偉大」とか頭の悪さがジュクジュクと滲み出るようなことを第一の感想として思った。
でそんなグレートなブルワリーのミッケラーさんですがそのプレミアムなビールを蒸留してスピリッツシリーズを出しているとのことで、それの一つがこのボタニカルジンで他にはバーボンとかラムとかウォッカとか、いろいろあるみたいなんですけど、こちらは「大人気ホップ「シムコー」ベースのエールに、ジンの主原料であるジュニパーベリー、レモングラス、カルダモン投入し、丁寧に蒸溜しました。スムーズで、柔らかな口当たりは、プレミアムジンの様相。シムコーホップ由来の心地よいビターホップフレーバーが、素晴らしい余韻となって現れ」るそうで、飲んでみたところ「おっほっほwww おいし〜〜www」という実に緻密なテイスティングコメントが門外不出の私のテイスティングノートに書かれた。
って書いたところ特に書くことなくなっちゃった。なんかこの文字数だったらインスタでいいんじゃないかって気がするよね。って我思った。
ってなって、「いやーさすがになんか短すぎて気持ち悪いわ」となったのでおまけとして何か書いておこうというので今の気分でも書いておこうかなという本当にどうでもいいおまけがこれから書かれるのですが9月4日夕方の今現在の僕は茫漠とした虚しさというか虚しさなんてどれも茫漠としたものだろうからただ虚しさと書けばいいのかもしれないけれどもというかそうだろうから虚しさと書くことにして今現在の僕は虚しさにとらわれていて、いややっぱり茫漠としたって入れたいというか何か足したほうが座りがいいような気がするから強烈なを入れることにして今現在の僕は強烈な虚しさにとらわれいて、なんでだろうと振り返ってみると簡単で、これまでも何度もあったように「何を読んだらいいのかわからない」という状態に陥ったからだ。 昨日、これまで読んでいたジョン・クラカワーの『信仰が人を殺すとき』を読み終え、そのあとで一緒に買っていたJ.G.バラードの『殺す』を読み始めたら120ページとかでその夜のうちに終えてしまい、不覚にも読むものがたちまちなくなるという事態になったため今日、zazen boysの1,2,3,4そして『すとーりーず』とひたすら順番に流して時に向井秀徳を模して全力で絶叫したりしながら午前中から勢いよく仕込み活動をおこない、やり切るとまだ2時だったため書店におもむくことにして渋谷の丸善ジュンク堂に行った。 それで「さて」となって、前から読みたいと思っていたしということで岸政彦の『街の人生』を取って、あとは小説を、小説を、と思うのだが一向に何を読んだらいいのかわからない。これ読みたい気もするなという小説もいくつかあったのだけど、今じゃない、となってたった今読みたい小説が一冊もわからない。時間もそうあるわけでもないためずっと悩み続けるわけにもいかなくてそのまま一冊だけを持ってレジに向かった。チャリ漕ぎながら、店に向かいながら、虚しさが少しずつ大きくなって体の中を支配していくのが感じられた。気持ちがまるで盛り上がらない。『街の人生』は読みたい本だし読むのは楽しみなのだけど、楽しんで読むつもりなのだけど、だからこの本を貶めるつもりは一つもないのだけど、というか同じ著者の『断片的なものの社会学』はいまだに私にとって超大切だなみんなも読んで読んでという一冊であり続けるわけだし先日読んだ『atプラス』の生活史特集で「やっぱりライフヒストリーって面白いなもっといろいろ読んでみたいというか語りを聞いてみたいな」とか思ったばかりなんだしだから貶めることなんてどのような方法を用いてもできやしないのだけど、だけど今、なんだろう盛り上がらない。「俺は今この小説を読みたいの!」という欲望がいま見当たらない、その状態がつまらない。途方もなく虚しい。明るい未来がひとつも見えない。前途暗い。かなしい。読みたい本がわからないだけでこれだけ虚しくなると思うともっと虚しくなれることいくらでもありそうな人生とやらなんてどうやって乗り切ったらいいか皆目見当もつかないというか途方に暮れる。