雪浦聖子さんが選ぶ5冊

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フヅクエ文庫とは

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誰かにとって大切な本が、また別の誰かにとって大切な本になったらいい。さまざまな選者による、忘れがたい一冊を集めた選書シリーズです。寄せられたコメントに導かれて、思いも寄らない本との出会いをお楽しみください。

選者

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雪浦聖子
1978年生まれ。東京大学工学部卒業後、住宅設備メーカーに勤務。その後、ESMOD JAPONで服飾デザインとパターンを学ぶ。YEAH RIGHT!!でのアシスタントを経て2009年にユニセックスのアパレルブランドsneeuwを立ち上げる。sneeuwと並行してWalternatief名義でプロダクトのデザインを手がけたり、アーティストへの衣装提供も行っている。

    選書にあたって

    高校生の頃から変わらず読んでいる本、自分の世界を作るのを助けてくれた本、外の世界に目を向けて本を読むようになってから読んだ本と、それぞれの時期で思い入れのある本を選びました。

    フヅクエ文庫011
    知ること考えること、人の営みの蓄積

    広島の本屋さんからの帰り道に夢中になって読んだ本。知ること考えること、人の営みの蓄積がとても美しく描かれています。
    自分というものの範囲は思っているより肉体の中に限定されていないようです。 フヅクエ文庫011(選者 雪浦聖子)

    フヅクエ文庫012
    変わりゆく世界で、何を大事にしていくのか

    40代になってから読んだ本。変わりゆく世界で、何を大事にしていくのかを常に更新して、凝り固まらずしなやかに生きていこうとするときにきっと役立つ本です。 フヅクエ文庫012(選者 雪浦聖子)

    フヅクエ文庫013
    複雑な味付けのリポビタンDみたいなエッセイ

    高校生の頃から今までずっと読み続けている心のおっかさんのような存在、そしておそらく世界では『100万回生きたねこ』の作者として有名な佐野洋子の辛口で熱くて面白い、複雑な味付けのリポビタンDみたいなエッセイ。 フヅクエ文庫013(選者 雪浦聖子)

    フヅクエ文庫014
    余白のきれいな力の抜けた線画みたいな世界

    20代の頃に読んだ本です。その頃は川上弘美の本ばかり読んでいました。この本の中にまぎれこんでみたくなる、余白のきれいな力の抜けた線画みたいな世界。普段の日々が愛おしくなります。 フヅクエ文庫014(選者 雪浦聖子)

    フヅクエ文庫015
    東京の建物の面白さ

    大学生の頃に藤森建築に魅せられて読んだ本。この本では藤森照信が作った建物ではなくて、観察した建物について綴られていて、東京の建物の面白さを教えてくれます。遠くに行けなくても視線次第で街歩きは無限に楽しめそうです。 フヅクエ文庫015(選者 雪浦聖子)