fuzkue(フヅクエ) - 一人の時間をゆっくり過ごしていただくための静かな店

10月の現状

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何度も書いてきたことだったが10月よ、お前は犀の角のようにただ独り歩め、という、そういうわけだった。去年が7,8,9月とどんどんと沈みこんでいって、10月で復活の兆しが見え、そこからいいようになっていった、それと同じことが今年も起きてくれと、僕は何度も書いてきたはずだった。だから歩め、犀の角のようにただ独り、歩み、生きろ、と、わたくしは何度もおっしゃった、はずだった。
結果、10月は無事、今年一番の売上を記録し、復調どころか一気にピークまで持ってきやがった! という最高のひと月になりました、と、書くためにも10月よ、と毎晩、眠りにつく前と食前食後、欠かさず祈りを唱えて暮らしてきた、すると10月はぶっちぎりで今年一番のダメな月となり、まあ、知っていたけれど、とExcelでパシッとピボッティングさせた瞬間に思った、まあ、知ってはいたけれど、ここまで落ちたか、という。
普段であれば途中途中で集計して、ふむふむ、今月はこんなペースか、ではもう少しペースをあげていこう(しかしどうやって!)と思ったり、ふむふむ、残り3営業日、このままだといくらかマイナりそうだ、では3日間は気合い入れて数字積み上げていこう(しかし、しかしいったいどうやって!)と思ったり、するものなのだけど、10月は数字を見るまでもなく完全にまったくぱったりだったから、昨日、10月終了までの売上を集計してパシンとやるまでは一回もその途中でどうこうというのは見ていなかった。そしたらこれだ。
3月が今年で一番よかった月だったのだけれどもそれよりも売上は30万落ちた。30万あったら、なんかこう、すごいことができそうだった、僕なんかにはとても想像のつかないようなどでかいことができそうな、そんな気がする、海外に旅行にいったり、できたりとか、そういう気配がある、そういう調子で落ちた。7,8,9月と確かに落ちていたし、9月はもう一段落ちた、という感じはあったけれども、10月はさらに一気にもう一段! というあんばいで、グラフにしたら滝みたいなことになっているだろう。この数字は、けっこうちゃんとまずい、というものだった。普通に赤字というか、赤字というのは全然正確ではないのだけど、お金減る、というたぐいの。
まあ10月は天気がずっと悪かったし、しょうがないような気もするが、本当に天気のせいだったのか、まったく確信がない。全然それだけではないような気がする。天気がいい日も全部軒並み低調だった。「本当に天気のせいじゃ全然なかった!」という事実を直視したくないので11月の週末も毎週台風きてほしいくらいだった。

そんな月だったが、ぼんやりと募集していた新なスタッフが決まった、ということは完全に10月に差した光明だった。 今年の初めから営業時間がぐっと長くなって、僕は週6日13時間労働という日々を続けていて、早々に「これを続けていくのは全然無理」となっていた、しかしフヅクエという店のあるべき姿としてはどうやら昼から夜までずっと開いているというもので、であるならば、必要なことは人を雇い入れることだった。それにまた、労働力としてだけではなく、なにか、新しい血というか、フレッシュな感覚というか、僕とひきちゃんだけではない別の息吹みたいなものも欲していた。店を滞らせてはならない。
それでぼやぼやと募っていたところ、10月の後半に決まった。その方についてはまた追って何か紹介記事じゃないけれどなにか紹介記事みたいなものを書きたいのだけど、ここまでのところですでに「いやー、すばらしありがたい!」という感じになっており、新しいメニューの提案であるとか、現状の改善のための指摘であるとかを、いろいろまだ覚えきってもいない、動きに慣れてもいない、てんやわんややっているであろう段階からどんどんしてくれる感じで、これはすごいことだなと日々思っているところで。これはひきちゃんに対してもそうだけど、どこまで物怖じさせない、遠慮させない状態を作れるか、どこまでのびのびと動ける状態を作れるか、それが僕の仕事のような感覚でいる。
そのためにも、というか、それぞれの「のびのび」と「店の意思・暫定的決定事項」が矛盾しないでいられるよう、マニュアルであるとかの整備をどんどん進めていった。店員、ではなくその人、として僕は店に立つ人にはあってほしくて、ただその人はその人でもフヅクエをインストールした状態のその人、である必要があって、そのうえでのびのび、いきいき、その人らしく、みたいな感じでいてもらうためにこそ僕はマニュアルみたいなものがちゃんと整い機能しているといいと思っているふしがあり(これはお客さんに気兼ねなく心地よく過ごしていただけるためにこそ店のあれこれのルールを定めていることと同じ感覚なのかもしれない)、マニュアルはだから、動きや考えを縛りつけるものではなく、指針であり叩き台だ。
レシピ等の決まりごとはどこまでも「暫定」であることが肝要で、僕はその暫定を決定する、「今はこれね」を採択するだけの存在であって、僕が正解なわけでは断じてない、だから、生じた違和や「こうしたほうがいいのでは」みたいなもんやりした思いは、自分のなかで留めないでどんどん発してください、違和は店をよりよくするチャンスであり、その解消は何よりも自分が気持ちよく働くためでもあるので、ということを新しい方、それから改めてひきちゃんにも伝えた。

というので、なんかこうどうですかね、前向き感伝わりましたかね? 絶不調もいいところで絶望してもよさそうなそういう数字だったんですけど、よりによってすごいタイミングで人件費増やしちゃったよみたいな、そういう数字ではあったんですけど、前向きに捉えられる夜は「これはきっとちょうどいいタイミングだったんだ、これは本当にここから仕切り直すということなんだ、立て直すんだ、そのためには今が絶不調でちょうどよかったんだ、これが忙しい時期だったら、とにかくこなせるようにするみたいなことになって店として前に進めなかった、でも今なら違う、立ち止まって、検討して、そして磨いていける、よりよくなれる、今の絶不調は恵みの豪雨だったんだ」なんてね、焼酎飲み飲み思うわけですよ。しかし焼酎は飲まないが、わりとこれに近いことは思えるときは思っているらしく(思えない夜は頭を抱えてひたすら煙草を吸ってひたすら酒を飲むとかするのだが)、なんかこう僕のプランはですね、こうですよ、11月、12月と低調は続いてですね、しかし下を向いちゃあいけないよ、さあ来た、真打ちの登場だぞってね、やってきました1月ですよ。2018年1月。もういろいろ任せられるし、いろいろも整った、フヅクエもよくなった。僕が見据えているのはそんな1月ですよ。そこからはもう一気呵成だ。「バチーン!」とね、ブチ上がるんですよ。

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