会話のない読書会 テジュ・コール『オープン・シティ』

blog_fuzkue480.png
「会話のない読書会」は「同じ本を同じ場所で同じ時間を共有して見知らぬ人たちと一緒に読む」、という読書会です。
読んだあとに参加者同士で話し合ったりもせず、ただ黙々と、好き好きに飲み食いしながら本を読む、ただそれだけが、なんだかすごい濃厚かつグルーヴィーな体験に、なれ、みたいな企てです。
「読もうと思っていたところで」「これを機に読んでみようかな」「全然知らないけど試しに」等々、いろいろなスタンスの方が参加してくださったら楽しいな、と思っています。
(参考:開催後記:参加の方のご感想等
会話のない読書会
日時 8月3日(木) 20:00~22:30
open19:30 / close24:00
場所フヅクエ
読む本 テジュ・コール『オープン・シティ
(本はご用意ください)
料金 1,500円
「2ドリンク」or「1ドリンク+つまみ/ケーキ」。
(+300円/500円で「1ドリンク+軽食/食事」に変更可。当日のお申し出で大丈夫です。)
定員 10名
予約 メール 、あるいはFacebookTwitterのメッセージから
内容 「読む本」を読みます。
適宜飲食物をオーダーしつつ、飲み食いしつつ、自分のペースで読みます。
この日から読み始めるでもいいし、この時間で読み終わるような箇所まで進めて来るでもいいし、再読するでもいいし、好きなように読みます。
途中で疲れたらしばらく他の本であるとかに退避可。外出しての休憩も可。映画館同様途中で帰るのはできるだけ我慢。
22時半で終了のお知らせ。
閉店時間までは残って読み続けてもいいし人と話してもいいしもちろん帰ってもいい、という感じです。
「会話のない読書会」第11回はテジュ・コールの『オープン・シティ』を読みますというところで、昨秋に始めてから毎月やっていたところ4月でぱたっと止まっちゃったのですが、その理由はテジュ・コールにあった!!!というのは少し言い訳なんですが、もともと5月末という噂を聞いていたのでそしたら発売日くらいのいきなり具合でやろうかな5月、と思いながら毎日のように新潮社のクレスト・ブックスのページを見に行くも一向に情報が上がってこない!そして5月はそのままスルーされ7月末発売ということにめでたくなった!というところで、待望の感じというか満を持してな感じでこちら読みます。
下記のような小説だそうです。
マンハッタンを日ごと彷徨する、若き精神科医。街路に残る歴史の痕跡、無数の移民たちの声、そして不意に明らかになる自らの過去——。PEN/ヘミングウェイ賞ほか数々の賞に輝き「ゼーバルトの再来」と讃えられた、ナイジェリア系作家によるデビュー長篇。
いやーもうなんかこの字面だけで高鳴りますわ…… もうこれだけであとは納豆があればご飯3杯はいけそう……
なお僕は、テジュ・コールのことは、なにも、知らない。読んだこともないし。なのになんでこんなに「おほほー楽しみ〜〜〜」と気持ちが盛り上がっているのかもよくわからない。のだけど、前回の読書会で読んだベン・ラーナーの『10:04』(引き続き今年の僕ベスト)の訳者あとがきにこうある、
現代小説に新しいタイプのものが現れつつある。遊歩フラヌール小説とでも呼びたくなるような種類の作品たちだ。そこでは、一般的な物語に見られるような大事件は起こらず、主人公の身の回りの出来事やそれらに関する観察が綴られる。時にエッセイ風、時に詩的に響くそんな要素を交えた文学作品は、ドイツ生まれの作家W.G.ゼーバルト(1944−2001)あたりを嚆矢として、アメリカではテジュ・コール、あるいは本作を書いたベン・ラーナーなどにその流れが引き継がれている。
というそのテジュ・コールのやつが出るらしいですよ、とお客さんから教えていただいてそれからずっと楽しみにしていたということなのだけど、なんかこう遊歩最高だな、フラヌール最高だなみたいなところが大変ありまして、遊歩みたいなやつめっちゃ読みたいみたいな機運というか気分がどうもあってゼーバルトはいつだってラブだしというか折に触れて読み返したくなる作家で、でベン・ラーナーのあとに多和田葉子の『百年の散歩』とか読んだんですけどそれもまったく遊歩でフラフラヌルヌルしてて最高最高だったんですけど、マンハッタン彷徨するんでしょ〜〜マンハッタン〜、みたいな、やたら楽しみだなっていうところで。