百年/一日インタビュー|そういう世界になったとき、きっとうちにまたいい本が入ってくる

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本屋さん×フヅクエ連携企画「本の読める日」参加書店へのインタビュー。第1弾として、吉祥寺の百年/一日の店主・樽本樹廣さんにお話をうかがいました。(取材・写真=フヅクエ・阿久津隆)

あんまり働かないから、当時の彼女が「なんかやんなさい」って

阿久津
最初は百年および一日がどんなお店なのか教えてください
樽本樹廣さん(以下「樽本」):
コンセプト的な感じですか?
阿久津
そうですね、あの、ええと、じゃあ、コンセプトとか、なんか、「どういうお店ですか?」って聞かれるじゃないですか
樽本
あっはっは
阿久津
けっこう僕はいつも困っちゃうんですけど
樽本
うんうん
阿久津
じゃあ、「どういうお店ですか?」って聞かれたときになんて答えてるんですか、っていうのを教えてください
樽本
基本的にはまず、2006年に百年ができて、一日が、いつも忘れちゃうんだけど、5年くらい前にできて
阿久津
5年くらい前に
樽本
うん。百年から説明すると、まず扱ってる本としては、古本をメインに、新刊も1割くらいあって、あとはリトルプレス、ZINEだったり、そういったものを扱ってると。それから今はちょっとコロナでできていないけど、もともとはやっぱりイベントもやれる本屋っていうのを考えていて、イベントも不定期でやっています
阿久津
はい
樽本
展示もやったりしてます。そんな答えかな
阿久津
なるほど
樽本
それで、なんでイベントもやれる本屋をやろうかなと思ったかというと
阿久津
あすいません、この車輪付きの棚は最初からですか?
樽本
そうですね
阿久津
じゃあもう最初からイベントをできるようにと思って
樽本
そうですね、棚は丸善なんですけど、丸善も「こういう棚に車輪をつけるのは初めてだ」と
阿久津
えへへへへ
樽本
「責任は持てない」と
阿久津
えへへへへ
樽本
最初断られそうだったんだけど、「大丈夫だから」って言って
阿久津
へーーー
樽本
なので、ここからもわかるとおり、棚を動かしてスペースをつくるみたいな本屋はそれまではほとんどなかったと思いますね。渋谷のフライングブックスさんなんかはレールで動かせるようにしてたけど
阿久津
そうなんですね
樽本
あそこが、早かったかなと思いますけどね
阿久津
ちなみに、丸善から卸してもらったってことなんですか、棚
樽本
棚、そうですね、買ったってことですね
阿久津
あそういうのって普通にやってること
樽本
うん、頼めばやってくれると思います
阿久津
へ〜。百年を立ち上げられる前は、5年間くらい本屋さんで
樽本
あそうですね、新刊書店でバイトしてました
阿久津
新刊書店、それは、もう大きなチェーン店みたいな?
樽本
そうですね、渋谷の啓文堂書店
阿久津
あ、はいはいはい
樽本
ローカルチェーンですね
阿久津
ローカルチェーン
樽本
京王線のね
阿久津
27歳で百年を立ち上げてその5年前ということは、22くらいで本屋さんで働き始めたっていう
樽本
大学卒業して
阿久津
卒業して
樽本
まあプラプラして
阿久津
プラプラして
樽本
で例のごとく、モラトリアム時期があって
阿久津
えっへっへ、はい
樽本
で、まず、吉祥寺の、今はもうないんですけど、アトレですね、ロンロン時代の、あそこなんていう名前だっけな、ちょっと待ってくださいね
阿久津
はいはい
樽本
知ってますか
阿久津
や、全然、わからないです、アトレ?
樽本
弘栄堂書店だ
阿久津
こうえいどう
樽本
JRの組合が運営してる、このあいだ札幌が閉じたんじゃないかな
阿久津
あ、へえ
樽本
まだあったんだと思って。そこで半年くらい働いて、まあ雑誌とか、レジとかやってましたけどね。そこでまたやめて、またプラプラして、あんまり働かないから、まあ当時の彼女、今の妻が、探してきたんですよ
阿久津
あ、「ここどう?」って
樽本
うん、「なんかやんなさい」って
阿久津
えへへ
樽本
これくらいならやれるでしょうって、どうしようかなつって、でなんとなく働いて。啓文堂は立ち上げの店舗だったので一からみたいな感じでした。映画やアート系が詳しかったのでそんなことを売りにしていたら、「映画本を強くしよう」ということになってそこの担当を任されて、やってましたね、最初はね
阿久津
へー
樽本
誰も来なかったですね人
阿久津
あそうなんですね、渋谷と親和性高そうですけどね
樽本
うん、多分そう思ってやってたんだけど
阿久津
そかそか、へー
樽本
つまんないなーと思いながら、まあでも、そうか、そのときは小説を書いてたりしたんですよ
阿久津
あーあーはいはい
樽本
今思えば書きたかったかどうかわからないけど
阿久津
うんうんうん
樽本
まあ何かしらやってみたい、やりたかったんだろうなと思いますね
阿久津
ちょっと遡るんですけど、大学では、どういう何を、
樽本
日本大学芸術学部の文芸学科
阿久津
あ、文芸学科
樽本
そう。卒業制作で書いた小説が雑誌の『文藝』の一次審査まで通ったんですよ、綿矢りささんが受賞したとき
阿久津
あ、へえ!
樽本
そうか意外といけるなと思って
阿久津
はいはい
樽本
じゃあもうちょっとやろうかなーとか思って
阿久津
はいはいはい
樽本
さっきもちらっと言ったけど、やりたかったかどうかわからないけど、何かしらやっぱり抱えてたものがあって、そういったもので解消しようと思ってたんだと思うけど。あとはモラトリアムとかもあったと思うし、それこそいわゆるロスジェネど真ん中、今44でちょうど就職氷河期っていうときだったし、日芸って大学に行ってたせいでまわりも就職活動ほぼしてなかったから
阿久津
あー、なるほど〜
樽本
だから僕も、しなかったっすねえ
阿久津
あの僕も、大学のときに小説書いてて、それで僕も、『文藝』とか『新潮』とかどこかで、二次とかに行って
樽本
うんうん
阿久津
あれ、意外に行けるかも? みたいなはっはっは
樽本
そう思っちゃうんですよ、マジックですよね
阿久津
そうそうそう、はっはっは、なるほど
樽本
それがよくなかったですね
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店売りだけで生活ができるように、場所を探す

阿久津
じゃあ、それで、啓文堂書店の立ち上げから参加して、そこから5年とか
樽本
そうですね、ズルズル続いちゃった。まあでも途中からは任せられる範囲とかジャンルとかも多くなったり、いろいろ仕掛け本とかもつくれたりフェアとか動きがあって、比較的自由にやれたので楽しかったですね
阿久津
だけど、自分で始めようと
樽本
うんそうですね。年齢も重ねてきたし、このままやっててもしょうがないんで、そこの社員になろうとも思わなかったし。妻はもう働いてたんですよ
阿久津
働いてた
樽本
正社員として、ちゃんとね
阿久津
えへへ、ちゃんと
樽本
それもあったし、もうそろそろちゃんとやろうかなと思って。ただやっぱ就職するってことは考えられなくて、本屋でしか働いてないし本屋しか知らないし、本屋やろうかなって
阿久津
わくわくしながら始めた感じですか、冷静に始まった感じですか
樽本
うーん、流されるように始まった感じですかね
阿久津
僕も最初のお店って本当にそんな感じだったな。「これはやるっぽいなー」っていう
樽本
そうですよね、「やるしかないかなー」みたいな、なんかバタバタして
阿久津
物件は吉祥寺に限らず見ていたっていう話ですけど、足で探した感じですか、実際にどういう街が候補に
樽本
物件探しとかどこでやるとかの前に、一応コンセプトがあって
阿久津
うんうん
樽本
読者と著者と本屋が繋がれるような本屋をやりたいなって思ってて。それまで本屋でイベントってなるとだいたいサイン会だったりして、けっこう一方通行っていうか、著者の話を聞ける場所っていうのがほぼなかったですよね
阿久津
そうなんですね
樽本
リアルにそういう場所があればいいなあって思ってたし、そういう場所がつくれたらなあって思ってたんで、とにかくそれをやること。あと、最初は新刊書店をやろうと思ったんだけど、でもやっぱり調べていくうちに、どうも、個人でやるのは無理だぞっていう、売上だったり利益だったりそういうことを考えると、とてもじゃないけど
阿久津
始めるハードルもそうだし継続させるハードルもっていうことですか
樽本
うん、今やってる人たちすごいなあって思って、よくやってるなあって思って、へへへ。それで、古本屋になるかって思って
阿久津
ああそっか、それまでのキャリアでは古本はまだ扱ってなかったんですね
樽本
なかったし、古本屋自体もほぼ行っていなくて。なので、ほんとにゼロからという感じですね
阿久津
最初に組合に入ったんですか
樽本
うん、そうですね、ちょっと調べてたらそういうのがあるんだって。そこに入れば仕入れが安定するんだって書いてあって、じゃあ入るかっていう。あとは、調べていくうちに、古本屋さんっていうのはどうやら店売りと外売りと、そういうのがあるらしいと。あとはネットと目録と
阿久津
最後なんて言ったんですか?
樽本
目録
阿久津
目録? 目録の商売っていうのがひとつあるんですね
樽本
目録販売っていう
阿久津
へ〜!
樽本
当時は目録商売っていうのはしっかりしていて
阿久津
へ〜!
樽本
その当時、2006年の頃はそこまで、ネット通販も整ってなかったと思うんですよね
阿久津
この目録は、ええと、誰が所有するもんなんですか?
樽本
お客さんです
阿久津
お客さんが持って、で、「これ注文させて」みたいな
樽本
そう
阿久津
あ、へ〜!
樽本
昔ながらの古本屋さんは、修行して独立しますよってなったときに、その親の古本屋さんが、お祝いとして名簿をくれるんですよね、お客さんの名簿を。それで独立したら目録を送って注文してもらうみたいな。それが一般的な昔ながらの古本屋さんでしたね
阿久津
へ〜おもしろい
樽本
それで、自分は店売りでやっていきたいと。お客さんと顔を合わせてやっていきたいなあっていうのがあったんで、店売りだけで生活ができるように、暮らしていけるように、場所をとにかく探すと。それを念頭に店舗探しをしたと思う。なので、人通りが多い場所っていうのがまず第一条件。売上が立ちそうな場所というのが第一条件ですよね。特にどこっていうのはこだわってなくて
阿久津
実際どの街が
樽本
中央線、高円寺とか、荻窪も見たかな、吉祥寺も見たし三鷹も見たし、国立とか、国分寺も見たかな。あと、自由が丘とか、渋谷は見なかったかな、下北も見たかな。なんかもう、僕の行動範囲で知っているような
阿久津
そうなりますよね
樽本
そうそう、だから吉祥寺ももちろん見て、だけどなかなか、サイズだったり家賃とか、なかなかなかったんだけど。そのとき三鷹に住んでて吉祥寺はよく来てて、たまたまこの前を通った。で2階を見上げたら真ん中の窓のところに、貸し出しのあれがあって、それですぐに電話したらまあ悪くないかなって感じで
阿久津
「悪くないかな」っていうのは電話の向こうの人が、「本屋やりたいの? 悪くないんじゃない?」みたいな?
樽本
いや、家賃的に
阿久津
ああはいはい
樽本
場所がとにかくよかったんで、でもその割には家賃が安かったんで、行けるかなと。大家さんとか不動産屋とかに「本屋やりたい、今までなかったような本屋だ」って言って、ぽかんとされていましたね。「とにかく大丈夫だから」と、「信用してくれ」と、それしか言わなかったですね
阿久津
僕も物件探しのときに
樽本
説明しづらいでしょう
阿久津
説明しづらかったし、「あ、趣味のお店をやるのね」みたいに言われて、「いやガチです」ってははは
樽本
「家賃払えるの?」って
阿久津
そうそう、そうですね、心配されたのかな、趣味だと思われましたねえ
樽本
でしょうね
阿久津
この物件はその前は何だったんですか?
樽本
食堂だったみたい
阿久津
食堂、へ〜
樽本
若い人がやってたみたいで
阿久津
これもしかして、壁とかはそのままだったりするんですか?
樽本
そうですね、油まみれでしたね
阿久津
じゃあ塗ったりして
樽本
そうスプレーで。汚かったですね
阿久津
それじゃあスケルトンの状態にして
樽本
そうそう、トイレだけ残してもらって。あと窓も、今ふたつ潰しちゃってるんですけど、3つ窓がついていて、まあ3つも要らないなっていうので潰して
阿久津
へ〜、それはけっこう思い切った判断ですね
樽本
でもあそこに窓があっても、やっぱりどうしようもなくなっちゃうから。日当たりはいいけどね
阿久津
ここにひとつワンポイントで窓があるのは特長ですよね、いいですよね
樽本
うん
阿久津
店名はどのタイミングで決まりました?
樽本
うーん、多分ね、決まってたんだと思う。いつだったんだろう、そう言われるとわからない、すぐ決まったと思う
阿久津
じゃあもう、「どうしようかな〜百年かな」くらいの
樽本
うん
阿久津
すごーい。それってあれですか、本屋さんで働いてるときからちょっとずつ独立のことを想像して、自分がやるならこんな店名がいいなみたいなことをちょっとずつ考えていたみたいなことはあるんですかね
樽本
いや、考えてなかったな
阿久津
考えてなかった
樽本
流されて生きてるから
阿久津
へっへっへ
樽本
まあ内田栄一さんの作品が好きだったというのがあって。最初本屋やろうと思って、古本屋になってじゃあ古本ってどんなものなんだろうなって考えて突き詰めていくと、幽霊みたいだなっていうところにたどり着いて、そこから内田栄一さんの『きらい・じゃないよ2』という映画があって、その中の舞台が「百年まち」で
阿久津
ん、ひゃくねんのまち?
樽本
百年まち
阿久津
あ、そうなんですね
樽本
水子の街なんだけど、まあ水子も幽霊かなと思って。そこから、百年っていうイメージが、よくて。古本は一回死んだ本で、手に取ることによってよみがえるというか、気づかれない限りは、死んだままみたいな。まあ死んでるわけじゃなくて、幽霊みたいに漂ってる
阿久津
さっき『プルーストの部屋』っていうやつを買ったんですけど、「これは買ってもすぐには絶対読まないな」と思ったんですよ。だけどいま連れて帰らなかったら、多分、二度と出会えないかもなって思って、それで買ったんですけど、古本のその感じって、新刊の本と向き合ってるときとはすごく違う感覚が起きるもんだなって思いながらだったんですけど、それにしても百年は、本当にいい名前ですよね
樽本
ははは、ありがとうございます
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この場所で受け取ったものを引き継いでいってほしい

阿久津
続けていくうえで、後ろめたくないことをやり続けるのが大切なことのひとつだなと思っているんですけど、始めて16年、続けていくうえで大切にされていることってなんですか?
樽本
やっぱり、自分の中でぶれないこと
阿久津
ぶれないこと
樽本
最初の話につながるけれど、小説をなんで書いてたのかっていうと、その当時は現代思想とかも好きだったから多分に影響を受けているんだけど、その作品によって社会が少しでもよくなればいいなっていう思いがあって。今もそう思っていて。
お店を通しての表現っていうのは、僕にとってはやっぱりよりよい社会につながるものであってほしいなっていうのがあって。うちで経験したことが、いいバイブスになって、それを持ち帰ってくれたひとりひとりが、店で受け取ったものを引き継いでいってほしいな、いいことをしてほしいなっていうのがずっとあるんですけどね。
阿久津
いいことをしてほしいっていいですね
樽本
うん、最初から思っていて、今も変わらずある考えです。うちのコンセプトで「誠実にやっていきたい」みたいなことを書いてるんですけど、その誠実さが世の中には欠けていると思っているし、お金のやり取りとかにおいてもそういう誠実さが欠けているなって思ってたんですよね。
その当時はブックオフ全盛期で、ブックオフにいい本を持っていったら、5000円で売られるものが100円で買われていたとか、価値がわからずに買われていって、それがよしとされているっていうのはすごくかわいそうだなと。本にとってもかわいそうだし、本を大事にしていた人にとっても辛いんだろうなっていうね。ブックオフにこれだけ持ってって一万円にもならなかったんだよみたいなことをよく聞いていたし、まあ今もときどき聞くけど。やっぱりそれじゃあ本にもかわいそう。
要はお金というものの問題だなって思っていて、お金を正しくつないでいくっていう、それは資本主義の問題でもあるけれど、それを少し修正してあげたいなというのもあるし、よりよいものによりよい対価を払うべきだし、その対価は払いすぎてもよくないし、少なすぎてもよくないし、ちょうどいい価格がいいはずなんですよ。そうすることによって、売ってくださる方にとっても買ってくださる方にとっても、いいことだと思って。過剰に利益を得ることが傲慢さや厚かましさにつながってると思うし、誠実さを欠く原因だとも思って、そういうことをやっていきたいなって思って。だからはじめからコンセプトに誠実さって言葉は入れてたと思うんですよね
阿久津
へ〜〜〜
樽本
だから吉本ばななを一時期すごく読んでいて、彼女はずっとお金について書いてるなと感じていて、お金に関する感覚みたいなものはすごく影響を受けたかもしれないなあと思いますね
阿久津
へ〜〜〜、面白いな
樽本
やっぱお金ってすごく大事だと思うんですよね。お金によって変わってしまうものっていうのを、どう扱うかっていうのが大事だと思う
阿久津
たぶんフヅクエもけっこうお金のことを考えたり言ってきた店で、始めの半年くらいはなんにも値段つけずに、「この店が売ってるのは時間なので、人の時間に値段つけられないから、いくらだったか自分でつけてください」みたいな
樽本
ハードル高いなはっはっは
阿久津
めちゃくちゃなことやってたんですよね。そのあとに値段つけてからも、「もしもっと払いたかったらもっと払ってくれたら喜んで頂戴します」みたいなことは今もやってて
樽本
うん
阿久津
お金を気持ちよく回していきたいねっていうのは僕もずっと考えてたことでした。始めたときって一人で始められましたよね
樽本
うん
阿久津
今、店舗もふたつになって、社員の方もいて、そこらへんで変わっていく感覚とか、変わらないものとかって、どういう感じですか?
樽本
最初アルバイトさんが来てくれて、5年くらいは働いてくれたのかな、18歳とかからの時を過ごしてくれたんだけど。僕はやっぱりもう、いちおう社長になるんで、お店を維持していくためにも従業員が必要だなと。けっこう今までの古本屋さんって独立することを推奨してるんですよ
阿久津
ああ、へ〜〜
樽本
まあ老舗なんかは番頭さんみたいな制度とかもあったりしてやってますけど。でもうちは、店を一緒にやってくれる人を探していて
阿久津
うんうん
樽本
そのための人を育てたいなとは思っている。やっぱり働いてくれる人たちには幸せになってほしいなと思うんで
阿久津
そうですよね
樽本
そこはやっぱりお金に関わってくることなんで
阿久津
そうですよね
樽本
がんばってますけどねえ! だから、そこだけがずっと課題かな。今だいぶ改善されたけど、まだまだ足りないだろってところなんで、そこをどうやるかっていうのが課題ですけど
阿久津
百年続くためには、もう3人くらいは必要ですからね、代
樽本
へっへっへそうですね。まあでも、自分の店のように、働いてくれたらうれしいなとは思いますけどね
阿久津
それほんとそう思いますよね
樽本
かなり自由度は高いんですけどね。仕入れもやらせてるし、SNSも自由にやんなさいって言ってますけどね
阿久津
立ち上げた人間のある種の気楽さみたいなものってあるじゃないですか
樽本
うん
阿久津
なんか、僕らがね、好きにやんなさいって言っても、後から入ってきた人にとってはどうしてもやりにくさって生じるよなって思っていて。どうやったら、本当の意味で、フヅクエという入れ物をみんなに開放できるんだろうな、それを本当の意味で実践できるんだろうな、っていうのを思いますね
樽本
百年にいるからその人が素晴らしいわけじゃなくて、その人自身の魅力、考え方っていうのを打ち出していかない限りは、ダメですよね
阿久津
なるほど
樽本
そこに所属しているから、評価されるっていう段階では、ダメですよね。うちから離れたとき、その人がなお魅力的でないと、ダメだよっていうのはありますよね
阿久津
今の打ち出すっていうのは、別に、表立って発言するとかに限らず、お店をどう表現するかとか、そういうこと
樽本
そうですね、やっぱりどんな本を読むのかとかね、そういう下地みたいなのは自分でつけるしかないから、そこはがんばってほしいなあとは思いますけどね
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矛盾を抱えたまま進むっていうのが、すごく辛かった

阿久津
今まで、こう聞かれても難しいとは思うんですけど、今までで最大のピンチって
樽本
あはは、ピンチはさんざん。でもやっぱり、このあいだのコロナ始まってすぐくらいのときは、ほんとに辛かったですよね。お金の面でもそうだったし、あとやっぱり、お店を守るっていうのはどういうことなのかっていうのをすごく突きつけられた。従業員だったりお客さんだったり、お店もそうだけど、それも含めて守るっていうことは、すごく矛盾しているなってなって。でもそれでも、前に進まないといけないっていう、矛盾を抱えたまま進むっていうのが、すごく辛かったですね。金銭的にもそうだし、幸い支えてくださるお客さんが多かったっていうのに助けられましたけど、孤独だったなあ
阿久津
孤独を感じた
樽本
やっぱり、この辛さはわかってもらえないんだなっていうのはあったし。それは、従業員もわからなかったと思うんですよね。逆に僕も多分わからなかったんだと思うんだけど。無理をさせたなって思うところもあるし、それでもやっぱり営業しなきゃいけない、無理をさせてるのはわかりつつもさせてしまっているところが、やっぱりそれが辛かったかなあ。ほんとは休ませるのが正解だったと思うんだけど、無理だった、っていうのが、辛い。何より辛かった
阿久津
そうですねえ
樽本
最初の時期は単純に金銭的にピンチだったことは何回もあって、預金が100万円を切りそうになったときに、「おおもうヤバいな」ってなった。それは5年未満のときだったと思うけど、「終わった」と思ったけど、不思議と買取りが来たんですよね、いいタイミングでね
阿久津
あ〜〜〜
樽本
それを市場に出したら、まとまった金額になって、おーってなって
阿久津
あーそかそかそういう
樽本
もう一回すごくピンチのときがあって。そのときもやっぱり、自分の中ではピンチだってわかってるんで、やっぱりみんなのケツを叩くんですけど、でもやっぱり自分ごととしては捉えられてなくて、それもすごく辛かったけど、その一方でやっぱり強く出ちゃうから、もっとやってくれもっとやってくれと
阿久津
うんうん
樽本
まあ、いろいろ伝わってない感じがあってね。でもそういう中で、やはり、買取りが来て、不思議と来たんですよ。それでまた買取りに助けられて
阿久津
へ〜〜
樽本
僕は信じている神様いないですけど、古本の神様だけはやっぱり信じようとね、思ってますね
阿久津
そう、なんか、僕はその、古書の世界っていうのを全然知らなくて、その、ツイートとか拝見している中で「たくさん買取りができてうれしい」みたいなのを見ても、それってどういうことなんだろうってわかんなかったんですよね
樽本
ははは
阿久津
それって、大量に買い取れると、市場に売ることができるから嬉しい、という感じなんですか?
樽本
まあそうですね、全部店で使うこともあるし、お店向きじゃない本は市場に出したりするし
阿久津
その一回買い取るためには、まとまったお金を払うわけですよね。どのくらいでそれを市場で換金できるんですか?
樽本
やっぱり古本って、博打なんですよ
阿久津
ほう
樽本
僕らが買取りしたときに、たとえば10万で買って、まあ10万くらいだよなと思って。それはお客さんともちゃんとお話をして、うちなりに誠実に買ってるんですけど、うちで出せるのはこのくらい、うちはこのくらいに思ってるよと。次にそれを市場に出します。入札式なので、築地とかと同じみたいに
阿久津
うん
樽本
豊洲か
阿久津
あそうか
樽本
一冊に対してみんなが入札してくるんですよね。それで一番高い人が落札できるわけですけど、「この本は1万円で落札されればいいな」と思っていた本が、すごく専門的な店が価値を見出したりとか、欲している本が混ざっていたとか、そういうことによって10万円で落札されることもある。そこはやっぱりタイミングだったり出し方だったりするので、そういうときに、化ける、儲かる
阿久津
思ったより行かないときもある
樽本
もちろん。1万円で落札されないと確実にうちが損するみたいなところで2000円で落札されるとか
阿久津
あーあーあー
樽本
ほんとにたくさんあるんですよ、だからそれはもう、忘れるようにしてますけどね
阿久津
ふふふ
樽本
だからまあ、すごく博打なところ、ギャンブル性が高いところですね
阿久津
それもだんだん経験積むと、見えるようになって
樽本
うんそうですね、そうそう。今も全然わからないこともありますけどね。それこそググってもわからない本とかを市場に出したりすると、化けたりするんで
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今の感覚としては、ようやく仲間ができ始めたかなあっていう感じはしてますね

阿久津
じゃあ、1時間くらいになるので、ありがとうございました、最後にひとつ、どうしようかな
樽本
まだ大丈夫ですよ
阿久津
あほんとですか、じゃあ
樽本
へへへ
阿久津
ええと、2006年のオープンでしたが、第1世代がカウブックス、ユトレヒト、フライングブックスで、自分たちや森岡書店とかが第2世代だっていう話を前にインタビューの中でされていましたけど
樽本
うん
阿久津
第2世代も16年が経って、どんどん後進というか、後ろから
樽本
アップデートしてきますね
阿久津
してくるじゃないですか。そういうときに、どういう構えでいますかっていうか、長く続けてきた者としての優位性っていうとあれですけど、余裕があったりするのか、それともちょっと焦るじゃないけど、シャキっとしなきゃなあみたいなのがあるのか。それこそトークイベントなんかも、当初はどこもやっていなかったものをみんな普通にやり始めたとか
樽本
うんうん
阿久津
どういうふうに感じますか、どういうふうに感じながらやってきましたか
樽本
みんな上手だなあって
阿久津
みんな上手だなあへっへっへ
樽本
まあそれはそれでいいと思っていて、今の感覚としては、ようやく仲間ができ始めたかなあっていう感じはしてますね
阿久津
あ、へ〜!
樽本
僕としては、さっきと同じ話になっちゃうんだけど、何かしらを通して世の中をよりよくする、よりよくなってほしいと思っているんで、そうであるならば全然いいなって思っていて、最近はそれこそ第3世代と言われるような
阿久津
あ、今まだ第3なんですね
樽本
うん、多分いわゆる個人、なんていうんだっけ
阿久津
独立系書店?
樽本
そう独立系書店、その人たちが第3世代って言われたりして、コンセプトの強いお店が多くなっていますし、考え方がしっかりしているなあっていうのが見えるので、それはいいことだと思います
阿久津
うん
樽本
まあそういうのがなくて単純にやっている人たちもいっぱいいるんだけど
阿久津
えへへ
樽本
16年、あまり仲間を感じずにやってきたかなというのもあるので、ひとりだったなあって思ったりもしなくもないんで。やっぱりどこか噛み合わないっていうのはずうっと感じていた。だから今の状況は歓迎すべきところかなあと。たとえば、トークイベントとかをみんながやるようになって、うまいなあと思うんですよね、ちゃんとやってるなあと。じゃあそこは、その人たちに任せようかなっていうところもあるし、うちががんばってなんでもかんでもとか、急いでやる必要もないなあとも思っているし、それは長くやらせていただいていて、そこに頼らずとも、ある程度知名度だったりとか、売上に関しても保てているので、やりたいときにやれたらいいかなっていうスタンスになっていますね
阿久津
うん
樽本
まあ、どっしり構えてますよ
阿久津
けっこうどっしりしてますねえ! いやあかっこいいなと思って聞いてましたあっはっは
樽本
あっはっは、焦ることはない。やっぱり、同じようなことをするお店もあったと思うしあると思うんだけど、やっぱり、僕らの考え方を真似ることはできないだろうなと思っているし。思いだとか
阿久津
そうですよねえ
樽本
思いをやっぱり実践すること、し続けていることに対してはやっぱりすごく自信を持っているので、伝えているつもりだし、伝わっているなっていうのはあるので、それはやっぱり、どんと、構えてますね
阿久津
そういう、なんていうか、思いとか魂みたいなものがない、ないというか
樽本
希薄
阿久津
えへへ。そういうのが希薄な店との違いというか、つまり、思いとか魂みたいなものって、いったいどこに表れるんでしょうね
樽本
通販もやってるし、通販でもすごく支えられてるんですけど、やっぱりお店に来てくれると伝わるんだろうなと思っています。本の並びだったり、本の値段だったりとか、僕らの態度だったりとか、あいさつだったり接客とか、すごく、細かいところで。やっぱり、来てくれたら、話したら、伝わるかなと思っていますね。で伝わらなかったら、伝わるようにしたいなと思いますし、もう一回来てほしいなと思いますね
阿久津
思いますねえ
樽本
そこらへんは、一回じゃ伝わらないこともあるだろうし。たとえば初めて来てくれて、あとからツイッターを調べたりとか、インタビューを読んでくれたりして、こういう考え方をしている本屋さんなんだなとか、だからああだったんだこうだったんだとか、もう一回来たときに、ああ納得するわみたいな、そんなふうになってくれたら嬉しいなと思いますね
阿久津
嬉しいですねえ
樽本
それとやっぱり、古本屋にとって価格っていうのは表現のひとつなんで、この本についてどういうふうに考えているか、それこそさっきの価格の誠実さじゃないけど、この本こんなにつけるのかとか、Amazonを見たらずいぶん高かったけれどここではこんな安いのかとか、じゃあそれはどうしてなんだろうとか、そこまで考えてくれたり思ってくれたりしたら、嬉しいかなと思いますね。
逆に、なぜAmazonで1円で売っている本が800円1000円するんだろうとか、そこらへんも、知ってほしいかなあって思いますね。どうしてその値段なんだっていうのをもし聞いてくれたら答えられるしね。全部その値段にした理由を答えられる。そこらへんはよそが真似できないところなんじゃないですかね。Amazonでこの値段だったから、日本の古本屋でこの値段だったからこうなんですっていう説明はしない、そういうことじゃない
阿久津
そういうことじゃない
樽本
やっぱりその価格も変動する、それこそ常にアップデートしていくんで、そこはちゃんと追っかけていかないといけないし、だから面白いですよ
阿久津
あこれ値崩れしたな〜とか、価値下がっちゃったな〜とかも、
樽本
やっぱりそれはなんでなんだろうなっていうのを、知っとかないといけない
阿久津
5、6年前に、本屋さん5、6店の人たちのトークイベントに出演されましたよね
樽本
ありましたね
阿久津
大人数でしゃべるときってどうしてもやわらかい話になりがちというか。そういう中で樽本さんが最後のほうでいきなり「新刊書店は誠実じゃない」みたいなことを言ったんですよ
樽本
言ってました?
阿久津
そう、でなんかね、僕ヒヤッとして、すごい、いいぞいいぞみたいな
樽本
ははは
阿久津
「何かが起これ」みたいな感じで見てたんですけど、そのときは
樽本
かわされましたか
阿久津
かわされる感じもあったんですけど。時々思い出す場面なんですよね。あの発言の真意ってなんだったんだろうなって。お金の継続性というか、従業員への対価がとか、そういうのなんですかね
樽本
そういうのもありましたね。なんか、やっぱり、憤ってたんですよねきっとね
阿久津
うん
樽本
ずっと憤ってますよへっへっへ
阿久津
はっはっは、今もけっこう憤ってます?
樽本
今はだいぶ落ち着いてます
阿久津
あ、へ〜
樽本
違うことに憤ってる気はするんですけど。まあ多分、従業員の給料の問題とかはやっぱり、改善していかなければいけないとは思ってますね、新刊書店は特に。出版社の営業の人とかと話していると、「いい人はみんな本屋を辞めていく」って言うんですよ
阿久津
へ〜
樽本
それは、諦めるところがあるんだろうなと思いますし、本屋に対してね。自分で言うのもなんだけど、優れている書店員ほどやっぱり、絶望しちゃうんじゃないですかね。今はわからないですよ、今の状況は正直言ってよくわからないけど
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いい経験、その積み重ねが、よりよい社会になる、そこが見たいなと思いますけどね

阿久津
じゃあ最後に。百年は百年続くとして
樽本
はははは
阿久津
樽本さんは何歳まで店にいそうですか?
樽本
何歳なんでしょうねえ、住宅ローンもあるしなあ
阿久津
住宅ローンほっほっほ
樽本
変な話、家を買ったんですけど、まあ本屋でも家を買えるんだよっていうことは伝えていかなければならないし
阿久津
あ〜〜〜
樽本
結婚もできるし子どももできるよ、お金が辛くて、そういうこと諦める必要はないと、本屋を続けてもね、そういうことは伝えたいなあとは。本屋やりたい人が本屋やってって、お金のことでほしかったこと、大事なことを諦めるのはちょっと違うかなと。そういう業界じゃダメだよと。だから憤っていたのは、「そういうところまで行かないとよくないんじゃないの」っていうのはあったと思うし
阿久津
自分が現役でいるうちにというか、死ぬまでにというか、なんでもいいんですけど、どんな、どんな景色を見たいですか
樽本
まあ
阿久津
どんな景色を見たいとかってサッカー日本代表のあれ受けちゃった
樽本
あっはっは。そうですねえ、お店の話?
阿久津
なんでもいいですよ
樽本
まっとうな政治になってほしいなあ
阿久津
あーそれは見たいですねえ
樽本
やっぱりこのコロナ禍で、ものすごく悪いことがあらわになったと思うんです。これ以上ないくらいあらわになったと思うんだけど、そういった意味では、このコロナというのはよほどアート的だったな、これ以上ないアートだったなと思って。だけど全部暴露されたと思ったら、安倍殺されたとか統一教会とか、まだまだあんのかみたいな。おののいてるんですけど
阿久津
ほんとですね
樽本
でも、生きてくことが政治なわけで、政治的なわけで、政治というのは、暮らしに直結してる。で、本屋も暮らしなわけだから、冗談めいているけど、よりよい政治になるのを見られたら、やっていてよかったなあと思うようになるんじゃないかな。すごく遠いところかもしれないけれど、やっぱり、いい体験、いい経験、その積み重ねが、よりよい社会になる、そこが見たいなと思いますけどね
阿久津
僕もそう思いますね。いい経験っていい言葉ですね
樽本
フェスとかに行って、フジとかに行くと、すごく環境に配慮したりとかするじゃないですか、あそこでポイ捨てする人間はほとんどいないし、分別しない人間はほとんどいない
阿久津
たしかに
樽本
あそこから帰ってくると一週間くらいはみんなそういうの意識するんですよ。そういうのって経験を持ち帰ってるんですよね。すぐ忘れてしまいがちだけれども。そういう経験を、覚えてほしいなって思うんですよね、うちでも
阿久津
たしかに
樽本
それの積み重ねが、よりよい社会につながっていくとは信じているんで、それが政治につながるんじゃないかなとは思っていますね。よりよい社会ってなんだろうって思えば、たぶん寛容さだと思うんですよね
阿久津
うんうん
樽本
ヘイトを撒き散らすんじゃなくて、寛容であるべきだし、誰かを排除することなく生きていくことができる、そういう世界になったときはね、きっとうちにまたいい本が入ってくるんですよ。そういう循環なんですよね、古本屋って。やっぱり、返ってくるものがあると思う。うちも、いい本置いてますねって言われるんですけど、それはお客さんがいい本持ってきてくれたからで。でも、いい本をなぜうちに置いてくれたかっていったらうちの考え方とかに共感してくれて、うちだったら任せてもいい、そう思って売ってくれたと思う。だからそれに応えたい。その応えた結果がまた次に、お客さんだったり本を呼んでくれると思うので、やっぱり、全部つながってるんじゃないですかね
阿久津
たぶん僕は敬意って言葉がずっとキーワードで
樽本
けーい?
阿久津
あの、敬意です、リスペクト
樽本
あーあー
阿久津
それが発生するきっかけに、フヅクエの時間も寄与するといいな、それが、電車の中とか街の中とかでも、その気持ちが回るといいなあってのはずっと思っていて
樽本
だってフヅクエさんこそ、めったにない経験ですからね
阿久津
まあまあまあ変な、場所ですからね。でも、いいですね、いいなあ、いやほんと、いい話を聞けました
樽本
すいませんなんか、しゃべり散らかしました
阿久津
いやでもほんと百年前の本とか外国の本とか、ふだん目にすることのない本が並ぶ棚を抜けて、リュックとかに注意しながら静かに歩くとか、その時間を体が通過することで、人は、なんか、何かが変わりますよね
樽本
僕らも受け取るものがいっぱいあるんですよね、お客さんもそうだし。一時期毎日くらいにすごくいい本を売りに来てくれる方がいて
阿久津
はいはい
樽本
あるときに何回目かの本を持ってきてくれたときに、ありがとうございましたってお礼を言われたんですよね。僕も別に何も、アドバイスとか何もないし、身の上を話し合ったこともない。でも、うちに本持ってきたこと、彼がうちを選んだこと、彼が救われたところがあるんだろうなって思うんですよね、わからないけれども。だから、何がお礼を言われたのかはわからないけれども、それを言われたときにやっぱり、わからないけれど何か受け取ってるんだろうなって思うんです。そういうとき、やってていいなって思います。

店舗情報

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東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-10 村田ビル2F
営業時間: 12:00~20:00
定休日: 火曜
一日
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-1-3 石上ビル1F
営業時間: 12:00~19:00
定休日: 火曜
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「本の読める日」とは

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参加書店で本を買ってフヅクエにやってくるとフヅクエをお得に楽しめる企画「本の読める日」。愉快なレジャーとしての読書の一日を過ごしちゃおう、というご提案です。
参加書店・企画詳細は下記ページからご確認いただけます。