読書の日記(10/11-17)

2021.10.22
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読書の日記(10/11-17)
冬瓜を煮る/バトナとゾーパ/『一九八四年』/『武器としての交渉思考』/デイリーポータルZ、ASODA/重複受診、神経根、水を打つ/『吉田健一随筆集』/『起業のファイナンス』、『文藝』/水栓の交換/上場、M&A、シードラウンド、デューデリ、MBO

抜粋

10月11日(月) 

自転車を漕ぎながら、今日はやさしい味の煮物を食べたいと思い、大根とお肉とかだろうかと思っていたがふと冬瓜という手は、と思う、冬瓜の季節がわからないが初台の八百屋さんだといつも見かけていたような気がした。スーパーに行くと1/4サイズに切られたものがあったのでそれと豚バラ肉としめじと絹ごし豆腐を買って豆腐は嵩増しみたいな感覚だ、家に帰ると7時、すぐに皮を剥いて炒める。透明感が出るのを待っているあいだに豚肉を塩コショウとみりんと片栗粉で和えておいて、生姜を千切り、豆腐も適当に切っておく。一度冬瓜を取り出してフライパンに油を引き直すと豚肉と生姜を炒め、火が通ったら冬瓜を戻し、出汁と醤油とみりん、しめじと豆腐を入れて蓋をして煮る。煮えるころ、時間になったので火を止める。
部屋に行ってZoomに入る。太田さんと大地。大真面目にいろいろ。
終わり、このままオンライン飲みしようよと大地が言い出してさっきまでのビジネスマンな様子から突然いつもの人懐こい大地になった、たしかに金曜日もあるしこの関係を温めておくことはいいことかもしれないと思い、そしたらビール買ってくるから15分くらいで戻るわと言って出て、ビールと遊ちゃんのお酒を買って帰る。

10月12日(火) 

日記の赤入れ、打ち合わせを経て夜は今日は鮭の炊き込みご飯で鮭と生姜と油揚げで炊いた。それを食べたのが11時過ぎでそれから『武器としての交渉思考』を読み始めて導入部で「自分たちで考え、自分たちで"秩序"を作り出す」「束縛があって初めて自由が得られる」「みんなが自由に生きるためには、必要最低限のルールを合意に基づいて決めて、各自が守っていく。そうすることで「自由を最大化」することができる」とあってフヅクエのことみたいだ、それから「どれだけロマンを言い募ってもソロバンが合わなければ決して投資しない」「相手の立場(利害関係)を理解する」「「どれどけ相手の主張を聞けるか」の勝負」「パイという前提自体を見直してみる」、やはり我が事として読むと読んでいてもビビッドな感覚があってぐんぐん頭に入ってくる感じがする、バトナ、ゾーパ、覚えた。けっきょく150ページくらい一気に読んでこの時間でこの量を読むというのは小説では僕には絶対にできないことで読み方は具体的にどう違っているのだろう。

10月13日(水) 

起きたら12時でずいぶん寝たものだ。一日が短くなってしまったと悄然とした気持ちも湧くがまだ水曜日だと思えば少し気が楽になってこれが今日が木曜日だったらもっとどんよりした。
鮭ご飯と納豆でご飯を食べてしばらく仕事をするとすぐに3時でおたまさんとZoom。今日はバナー画像とかをPhotoshopでつくる方法をレクチャーしてもらう日。

10月14日(木) 

帰り道もずっと明日のことを考えてメモを取ったりしていた。眠るまでは吉田健一。吉田健一もどこかで何かを教えていたらしい。
併し学校で喋っている時間だけでもものを書かずにすむことになるのを望むに就ては非常にはっきりした理由がある。要するに、この仕事がいやで堪らないからなのであるが、当節のことではあり、これには色々と事情を説明したり、弁解したりしなければならないのに違いない。先ず、何とかが男子一生の事業であるとか、ないとかということを持ち出す人間が早速そこに現れる。愚の骨頂であるからこれには答える必要がない。或は、これも説明の材料になるだろうか。問題は、男子一生などという余計なことを切り捨てた上での、その事業の性質なので、人間がやることの中には、例えば、息をしないで水の中にどの位潜っていられるか、それを験すのを繰り返しているようなのがあり、そんなことをしているうちに死んでしまわなくても、少くとも、自分がしているのが極めて不自然なことであるのを認めずにはいられなくなる。
中村光夫編『吉田健一随筆集』(平凡社)p.165,166

10月15日(金) 

これから採用とかの面接でオフィスに行くという大地と分かれて三省堂書店に行ってさっき教わった本を探したが見当たらない、探し方が悪いのかもしれない、調布に戻ってくまざわ書店に入るとやはり探すのに手間取ったが見つかって黄色い本で高野文子の『起業のファイナンス』という本だった。それと『文藝』を一緒に買ってくまざわのカードを作ってもらって、ラーメンラーメンと思う、2杯ビールを飲んで少しぽやぽやしている、このときは昨日の夜もラーメンを食べたことは忘れていて頭はラーメンラーメンと考えている、6時過ぎ、調布駅、にぎわいはほどほどだ。「タンメン」と書かれた店に入ってタッチパネルの注文だ、味の濃いタンメンと餃子とライスのセットを注文して紙袋から本を出して『起業のファイナンス』を読み始める。

10月16日(土) 

今日も一日初台。明日は午後から川又さんが来るから今日を過ぎれば楽勝みたいな感覚があるみたいでしゃかりきに働くつもりだったが蓋を開けてみればというか店を開けてみれば暇だ、今日は薄曇りという感じだけどとりたてて悪い天気でもないし明日が悪い天気になる予報だから家を出るなら今日だろうと思うがさっぱり暇だ、なんだなんだと思って立ち仕事、椅子は1番と2番のあいだに置いてきてしまった、だから立ったまま、しばらくやらねばやらねばと思いながら放っていた雇用調整助成金の申請と協力金の申請をやって済ませて偉い。
ツイッターを見ていると先日受けた日経の取材が記事になったようで新聞は取っていないしデジタル版の会員でもないから読めない、送られてくるのだろうか、その紹介のツイートをした流れで数日前に見かけた8月8日の読売新聞の書評欄で『読書の日記』の2が取り上げられていたことが伺い知れるツイートを引用リツイートしてどんなふうに取り上げられたか知らないけれど取り上げてもらったそうですとツイートをしたらほどなくして「取り上げましたー。」とリプライがあって柴崎友香さんだった。

10月17日(日) 

それで店に着いてぼーっとしている。今日は午後から川又さんが来る日だから二人いればどんな状況だって余裕だからと余裕綽々で過ごしているらしい。ウィークリーの数字を出していきたいなと思ってSquareから売上のデータを取ってアナリティクスからアナリティクスなデータを取ってこれを手作業で毎週やるのってけっこう面倒そうだと思う、どこかを自動化できたりするのだろうか、昨日はウェブサイトの訪問者数が多くてなんだろうと思ったが日経だろう。どんなデータの取り方蓄積のさせ方をしたら楽しいことになるのか、今度はんぞーに相談したい。
そんなふうにのんびりと構えていたら開店してすぐ、おかずや味噌汁の状況を見て、思った以上に油断していたということが判明してつまり慌てた。味噌汁をこしらえ春菊を湯がきながら春菊はほんとうめーよなーと思う。大好き。今日は雨で予約も少ない、お客さんも少ないだろう。
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