「初台に、fuzkueあり。」(『なnD4』)

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なnD4』は「「なんとなく、クリティック」「nu」「DU」の編集人による「なnD」」の4冊目のあれで、こういうのって雑誌っていうのかな、リトルプレスって呼ぶのかな、と思ったら「“批評”と“サブカル”をテーマにしたリトルマガジン」とあったのでリトルマガジンというのか、あ、と思ったらそれは「なんとなく、クリティック」の説明だった、というそれで、ともあれ、インタビューをしていただいた。
で、3月2日から6日まで西荻窪のFALLで発売記念の展示「and」をやっており、行こうと思っていたのだけど行けるかな、仕込み次第かな、という気になってきたのだけど、こちらの展示のDMを見るとこうある。
「インタビュー:柴田聡子/濱口竜介/fuzkue」
読み逃した方のためにもう一度打つと、インタビュー:柴田聡子/濱口竜介/fuzkue、と、こう、あるわけですね。
な、なんだって!柴田聡子と濱口竜介だと!日本一好きなシンガーソングライターと日本一好きな映画監督じゃないか!その二つの名の横に、なんかいる!みたいな、あの、なんていうんですかね、もうこれ「握手してもらっちゃった」とか「一緒に写真撮ってもらっちゃった」みたいなのに似たそういうすごいミーハーな喜びみたいなのは一つあるんですけど、ここではそういうことを言いたいのではなく。
それよりももっと、「あーなんか人生がこう、続く。はーそうですか、人生はなんだかこう、続く。」という、「あー人生」という、「続く。」という、記憶というか、思い出というか、in my headというか、とにかくそれは僕を動揺させるというか揺らし、動かす二つの名前なんでした。人生が続く。続いているうちに、おもわぬ再会がもたらされる。
というのも、岡山にいたときに店の地下室のスペースでちょこちょこイベントをやっていたというか、企画が持ち込まれて「どうぞ〜」という感じでちょこちょこやっていたのだけど、そのなかでも超プレシャスな思い出というか時間というか体験というか「最高だよ!大好きだよ!」というのが、ここからは「お会いした人の話」というところから敬称をつけようと思うのですが柴田さんのライブであり、濱口さんの映画の上映会だった。という話で。
どっちも、あーこれ最高だなこれほんと、俺これここに立ち会えてほんと俺最高の気分だなこれほんと、という時間で、特に唯一の自主企画として、どうしてもやりたかったからやるんです、というのでやらせていただいた濱口さんの『親密さ』の1日2回一週間上映という、わりと前代未聞なんじゃないかなこれはというそれは、僕に鮮烈な喜びを与えたというか、もともと好きだったり見たかったりで来られた方もいたけれど、お客さんとか友だちで「普段は映画ほとんど見ないんですよ」みたいな、まんまとそそのかされちゃったという人たちが4時間超の地下室滞在から戻ってきたときの、ぼろぼろの、呆然とした、陶然とした、喜びに満ちた、さまざまな顔を見るにつけ、「してやったり!ざまあみやがれ!」と思いながら、うわこれほんと超プレシャスというか超なんかもうあれだわこれ、という幸福を味わったんでした。それはもうなんというかほんとうに、うーわーなんかほんとこれちょうざまあみやがれというかほんともうちょうほんとあれだわ〜みたいな喜びで歓びで悦びで。
というのを思い出しました。という二つの名前でした。という話でした。
さっき柴田さんのインタビュー読んだらすごいかっこよくて泣きそうになったというか潤んだ目。写真もすごいかっこよかった。
あと一番最後のキデンセンというフリーペーパーを作ってる方々の「ゴダールを巡る談義」というやつが面白すぎて、営業中に笑いこらえるのに必死になった。以下の箇所とか。
(映画好きめんどくさいという話)
「年300本映画を観るっていう知り合いがいて、その人と『ストレイト・アウタ・コンプトン』の話になったんですけど、その人が「赤と青のバンダナを結ぶシーン、象徴的だったよね?あれ何の意味だったか分かる?あの人たちはカラーギャングでしょ?ってことは?」ってクイズ形式で言われて……。考えるのも嫌だし、変にとんちんかんなこと言うのも嫌で、「分かんない」って言ったら、LINEも既読無視みたいになって。映画にはそういうしがらみがありますね。」
(事前に見た佐々木敦と菊地成孔のトークイベントのこと)
「そうね〜。今日はあっちゃんのフロイト的分析だったからね〜www」
そういうわけでフヅクエでも何日後からかわからないけど販売するのであれしてみてくださいね!</PR>