ご飯ものの値段の限定的変更

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ご飯もの、といっても定食とカレーの2つしかないけれども、1000円なのだけれども、ご飯もののみのオーダーについては1500円にさせていただく、という変更を昨日おこなった。
ご飯もののみのオーダーというのはあまりなかったのでこれまで考えていなかったのだけど、つい数日前にふと、あれ、なんかおかしいぞ?と気づいたというか。
フヅクエはドリンク一杯のみのオーダーについては1000円いただきます、という仕組みで、だからこの店で発生するミニマムの金額というのが1000円というわけなんだけど、ということは例えばコーヒー一杯の方と定食のみの方が同じく1000円、というわけで、それを改めて考えたときに、あれ、なんかおかしいぞ?と思ったというか。
おかしいぞというか、コーヒー一杯の方から得られる利益と定食のみの方から得られる利益というか粗利益だけど利益についてそのときに改めてというかほとんど初めてな感じで考えて、ご飯のみの方から得られる利益の方が少ない、というところで、ありゃ、これはおかしいぞと思ったというか。
ご飯の仕込みってけっこう大きな労力が割かれている部分で、その労力が対価を生まないとなるときっとバカらしくなっちゃうだろうなというか。
なんでこれまでその点を考えなかったのだろうとも、値段を決めて3ヶ月とか経つ今になって思うのだけど、先述したようにご飯だけというケースが少ないから考える必要がなかったというか。
でもいったんそう思ってしまった以上、きっとこれからご飯のみのオーダーの方がおられたとき、これまでの値段のままだと「ドリンクも頼んでくださらんかな〜」とか思っちゃったりしそうで、そういう気分に陥るのはわりと健康的ではないので変更して、どう転んでも僕の気分に影響がないようにしたというか。
なんというかこれも察するコストの話というか。
先週だか先々週だかに個人の飲食店ではこう振る舞おうみたいな記事がやたらバズっていたけれども、そこで飲食店の利益はドリンク代に乗っているから飲めみたいな記述があったけれども、僕が自分で店を始める前ってそういった飲食店の利益構造みたいなものってまったく考えたことがなくて、週3,4日のペースで長く通っていたカフェでもいつもオムライスだけ食べて存分にダラダラするということをしていて、それをそのお店の方がどういうふうに感じられていたのかわからないけれども、それが良しであれば良しだけど、悪しであれば悪しと伝えてもらえる方が楽だなというか。
寒い客になりたくてやっているわけではない以上、その振る舞いはわりとこちらとしては寒いんですわ、というものがあるときに、口頭であれ文言としてであれ提示というか教えてもらえるといいなというか。あるいは仕組みとして寒いことができないようになっているといいなというか。と、客として自分がもともと持っていたというか持っていなかった感覚を省みたときに思ったというか。
というので変えた。そしたらドリンクも頼みますわというのも、ご飯1500円でまるで問題ないですわというのもどちらもありがたいし、この店での食事を含んだ時間に1500円払う価値はないわという方は来られなくなるだろうしそれはまったくしょうがないことだし、ということにした、という話でした。
photo by 斉藤幸子