『若い藝術家の肖像』を読む(16) ノルマン系の特徴

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なんだか「土日の限られた時間を除いて毎日が暇だけどここまでのレベルで暇なのは久しぶりの気がするがどうか」という月曜日であり、猛烈に暇だったので今日届いた『ワイアード』の「コーヒーとチョコレート」特集を読んだ。2014年7月のやつで、読みたくなったのでAmazonで注文をしたのだった。
そこには予想通り、コーヒーとチョコレートのことが書かれていた。(でも思ったよりも特集に割かれているページ数が少ない気がしてちょっと残念な気がしたけどコーヒーハウスの歴史みたいなやつはまだ読んでいなくて、それを読むのは楽しみなので楽しみは残っている。とは言え私は「ファック・サードプレイス」と書かれたTシャツを買い、そして身にまといたい)
そうこうしているとお腹がすいたためお腹がすいたときのために買っていた超熟か何かのパン切れを2枚、食べた。やわらかな食感がやさしいしその認識が今でもそうなのかはわからないがアイルランド人にとってノルマン人の侵攻というのはわりと「700年の隷属」の始まりと見られているとか、見られていたとかで、だが『アイルランド―歴史と風土』のオフェイロン曰く「ノルマン人が支配したのはアイルランド全土の1/6にすぎず、しかも彼らはすぐに同化してしまった」
むしろノルマン人がアイルランドにもたらしたものの方に目を向けるべきではないか。そんなふうに書かれている。色々と文明的なものをもたらしたらしい。ともあれ、
「埋もれたノルマンのもっとも明白な痕跡は言うまでもなく、私たちの姓である。バークはノルマン系のデ・ブルゴである。フィッツジェラルド、パワー、ジョイス、コーディ、トレイシー、コステロ、バトラー、バリはノルマン起源である。」
ジョイス!てな話なわけですよ。そういうわけでジョイスはノルマン系ということで決定〜。
というか「日常的に耳にしているアイルランドの名前の1/7がノルマン起源」とのこと。で、続いてノルマン系の特徴が述べられている。
「丸いずんぐりした顔、色白、がっしりした体格、四角張った顔、鷲より鷹に似た細い鼻、要するにアイルランドの指導者ジョン・レドモンドのようなタイプがノルマン系の人である」
写真の人がジョン・レドモンドその人である。
次に精神的特徴というのもあるらしい。
「感情の抑制が効き、エネルギーを無駄にせず、理想主義に走らず、少し堅苦しく、締まり屋だが気前もよく、「実業家というより商人に向いていて、投機的というより安全志向」である。」
このカギカッコがどこからの引用なのかは定かじゃないけれども、商人はこの時代というかこのときの感覚だと安全志向によって選択される職業なんだというのがなるほどというか。さらに続く。「彼らは想像力を抑え、自力本願であり、時には復讐に走り、頑固である」
なんともいい。
僕はそういう民族的なというかグループをまるっと括って「こういう人たち」というのってどこまで有効なのか、いまいちわからないというか実感としてはわからないところがあって、だって同じ日本人でもいろいろいるからなーというだけの話なんだけど、やっぱりそういうのってあるのだろうか。あると言われればそうなんだろうなーと思うけど、簡単に「そうか、それがノルマンね」みたいに飲み込むのも危険だよなあとも思っていて。
そういうわけで本日は「ジョイスはノルマン系なので四角張った顔で商人に向いていて時に復讐に走る」ということがわかりました。