初台店の週末スタッフ募集のお知らせ

2024.10.23
今回の募集はいったん締め切りました。たくさんのご応募をありがとうございました!
こんにちは。本の読める店フヅクエの阿久津隆と申します。今週はオラシオ・カステジャーノス・モヤの『吐き気』を読み返しているところです。
スタッフ募集のお知らせでございます。今回は初台の週末メンバーの募集です。

フヅクエとは

フヅクエとは、読書をして過ごしてもらうことに特化した「本の読める店」です。2014年に初台で始まり、2020年に下北沢、2021年に西荻窪にもできました。
"何かを好きだと思う(たとえば読書)、その自分をより屈託なく肯定できる社会、互いに異なる「好き」により敬意を払いあえる社会、より安心して何かを好きでいられる社会をつくる"
"本の読める場所・きっかけの創出を通じ、「幸せな読書の時間」の総量を増やす"
このモットーのもと、ゆっくりと歩を進めているところです。
今後ますます幸せな読書の時間の総量を増やし、本が好きな人たちにとってより豊かでより愉快な世界になることに貢献していきたいと考えています。
余談ですが10月で10周年を迎えたところです。
祝・フヅクエ10周年のご挨拶

フヅクエで働くにあたって

このあと書くようにそれだけではもちろんないわけですが、フヅクエで働くにあたって何よりも大切な資質は、電車とか、どこかの待合室とか、公園のベンチとか、街角とか、どこでもいいんですが、人が本を読んでいる光景を見るとなんとなく「あ〜なんだかいいよねえ」とつい思っちゃう、そして「今日はひたすら本読んじゃうぞ〜」というときのワクワクした気持ちを知っている、そんな人であることだと思います。
フヅクエでは、大きな決断に際してもそうですが、日々の細々としたことにおいても、「心地よく本を読みたい人にとってどうなのか」が判断のよりどころになります。そのときに、この場所が守るべき光景、応えるべき気持ちを、我が事として捉えることができる人間である必要がある、というか、必要があるというかそれよりもなによりも、日々目の前で立ち上がる光景を美しいものとして感受できたほうが仕事をしていて喜びがあるはずだから、そんなふうに感じられる方に働いてほしいと思っています。
人が寄り集まって黙々と本を読んでいる。ただそれだけといえばそれだけなんですけど、これが本当にびっくりするくらいきれいな光景なんですよね。これをひたすら守りたい、それがフヅクエの日々です。
働くみんなに常に言いたいぞという行動指針はこんな感じです。
・ひとに親切にする
・欲望や違和を言祝ぐ
・ルールをつくりつづける
・諦めることなく言葉を尽くす
誰もしゃべらない店なので接客とか関係ない店でしょと思われるかもしれないですが、とても大切な要素だと考えています。とても大切というか何より大事なものだと思います。
「ここはなににも脅かされないでいられる場所だ、傷つかないでいられる場所だ」とお客さんに感じてもらうためには、人間の力はすごく必要です。僕らが発する言葉ひとつ、態度ひとつ、表情ひとつで、お客さんの時間はリラックスした時間にも、温かい時間にも、よそよそしい心地の時間にも、寂しい時間にもなるものです。
お客さんにより気持ちよく過ごしてもらいたい、より安心して過ごしてもらいたい。そう思うからこそ掛けられる言葉や取れる行動があります。
また、本を読んでいる人にとっての何よりの歓待は「邪魔をされないこと」なので、より気持ちよく過ごしてもらいたい、より安心して過ごしてもらいたいと思うからこそ掛けないでおける言葉や取らないでおける行動もあります。
「目の前にいる人にはできれば心地よく過ごしてもらいたい」というシンプルな気持ちに沿って、「店員の言葉、接客の言葉」に縛られない、自分から普通に出てくる言葉を使って、必要であれば言葉数を費やしながらでも、人と接することができたら、単純に気持ちがいいよね、他者を気にかけることは自分を気にかけることにもなる、それ自体が自分自身を言祝ぐことにもなるよね、と考えています。
フヅクエは、誰も傷つかないでいられる場所でありたいと思っています。過ごしてくれるお客さんはもちろんのこと、働く人も傷つかないでいられる場所でありたい。
お客さんが偉いのでもなく店の人が偉いのでもない。自尊心の一部を明け渡すことが店で働くことなんかでは決してない。フヅクエは、無言のうちに互いに敬意を払い合えるような、そんな場でありたいと思います。
そのためにこそ、まず僕らが普通でいること、その場にいる人たちに自然と敬意を払えること、自然な心持ちで親切であろうとすること、これはなんかめちゃくちゃ大事なことだな〜と思っています。
ここまでがその1の「ひとに親切にする」の話で、全部この調子でやると長くなるので残りは雑に済ませると、次の「欲望や違和を言祝ぐ」は、自分が何を欲しているのかとか、どうありたいのかとか、何に違和を感じているのかとか、それは変化や前進の源泉なのでめちゃくちゃ価値がある。フヅクエがつくられたこと自体がまさにこれのたまもので、僕の「こんな店があったらな〜」とか、「ないんだよな〜違うんだよな〜」とか、それがあったからこそなわけでした。なので、欲望や違和の価値を認め、眼差してほしい、大事にしてほしい、どんどん言ってほしいし、誰かが欲望や違和を差し出したとき、変化を恐れて煙たがるのではなく契機の提供に感謝し言祝ぎたい、みたいな話で、次の「ルールをつくりつづける」もそれの地続きですが、フヅクエは社内ルールというかマニュアル化大好きな店です。個々の自由やのびのびはベースのルールがあってこそ、という考え方です(これはお客さんに提供している体験も同じですね)。なのでどんどん新たなルールをつくっているわけなんですが、しかし同時に、ルールとは常に暫定のもの、仮固定されたものでしかない、という考え方も大事にしています。今あるルールにはみんなで従いながら、しかしそれを絶対視するのではなく、むしろ常に改良の余地を疑い、与えられたルールに無思考で盲従するのではなくよりよいルールに作り替えるための声を挙げていってほしい的な話で、どんぞん雑になってきましたが、最後の「諦めることなく言葉を尽くす」は、やり方を変えたいことにしてもやり方を変えてほしいことにしても、他者はエスパーじゃないので言葉にしない限りは周囲からしたらゼロなので、言葉を尽くしましょう、何度だって言い直しましょう、とかそういう系。
とまあそういう感じで、「Our Story」のところにフヅクエをつくっていく過程みたいなものが少し書かれていますが、この4つの要素がどれも確認できると思いますので、よかったら読んでみてください。フヅクエの成り立ちや流れている考え方とかを書いた『本の読める場所を求めて』も、刊行後に考えやルールが変わった部分もあるのですが根幹はずうっと同じなので、フヅクエの考え方みたいなものを知るにはおすすめです。宣伝です。『読書の日記』もご贔屓ください。宣伝です。
そんなわけで、長くなりましたが前置きはそんな感じです。

募集内容の詳細

📖 応募条件
・週末および祝日に、月4〜10日程度勤務できる方
 ※実際にシフトに入っていただく日数はシフト状況次第でもっと少なくなるかもしれません。月によっても変動すると思います
・フヅクエで過ごしたことがある方    
🕰️ 勤務時間
10:00-24:00
シフトに応じ、4〜8時間程度
💴 雇用形態・待遇
雇用形態:アルバイト
時給:1163円
交通費:一日上限800円
福利厚生:まかないあり
各種保険:労働保険    
📚 仕事の感じと「こんな人が向いていそう」というやつ
週末の店舗で、メインなメンバーの補助的に働く感じです。まず洗い物・配膳・会計等を覚えていただき、それから調理も覚えていっていただく感じです。調理は後回しですが、ウィークエンダー(週末メンバーのことをこう呼んでおります)の方でもほぼ全メニューつくれるようになっている方もいます。
お客さんの状況や一緒に働いている人の状況を広く認知しつつ、あっち行ったりこっち行ったりする仕事ですので、ひとつのことにぐーっと集中するのではなく、気をあちこちに散らして常に状況をセンシングしながらマルチにタスキング、みたいなことを楽しめる方が向いていると思います。 
あとはやっぱり、最初の話になりますが、お客さんがいい顔をして帰っていくときにうれしい気持ちになれる、人のいい気分を自分もうれしく感じられる、そういう人がいいのだろうなと思います。
ウィークエンダーからフルタイムのスタッフになった人もいますので、「週末だけか〜」とお思いの方もご応募いただけるといいかもしれません。
今回の募集はいったん締め切りました。たくさんのご応募をありがとうございました!

応募方法とその後の流れ

①エントリーフォームのご記入
こちらのフォームにご記入いただき、ご提出ください。
 
  1. 確認次第、数日以内に受付完了のメールをお送りします。
  2. その後のご連絡は、恐れ入りますが面接に進んでいただく方にのみとさせていただきます。面接に進んでいただく方には、受付完了から10日以内にご連絡します。
 
②面接
③採否のご連絡

応募締切

採用決定次第募集終了とします。
     
長々とお読みいただきありがとうございました。
双方にとって素敵な出会いとなればいいなと考えております。たくさんのご応募をお待ちしております。