ひとの読書(4) 山下優さん

2019.05.29
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ひとの生活や記憶のなかに読書はどういうふうに組み込まれているのか、聞いたり聞きそびれたりしてみる企画「ひとの読書」、今回は青山ブックセンター本店店長の山下優さんにお話をうかがいました。
発売されたばかりの『ユリイカ 2019年6月臨時増刊号 総特集=書店の未来』にも文章を寄せられている山下優さんですが、僕と山下さんとの出会いは一年前に遡る。
2018年6月、大傑作との誉れ高い拙著『読書の日記』刊行時のトークイベントを見に来てくださった。僕は「あ、はじめまして、お話はかねがね」と言った。その後、青山ブックセンターで滝口悠生さんとのトークイベントを開催してくださり、その当日は「あ、こんにちは、今日はよろしくお願いします!」と言った。『読書の日記』は発売当初、3つか4つの棚に置いてくださった。Tシャツの販売までしてくださった。僕はそのつど「あ、ありがとうございます」と言ったり思ったりした。また、本を買いにお邪魔するとしばしば出くわして、そういうときは「あ、こんにちは」と挨拶をした。インタビュー記事「青山ブックセンター書店員 山下優さんに聞く、本が売れる店作り」を読んだとき、「かっこいい〜」と思った。
という、「ザ・面識がある人」という関係だったわけですが、本屋さんっていったい実際どんなふうに本と関わっているのだろう、という興味がずっとあり、ここはひとつ、今をときめく書店員という感じのある山下さんに聞いてみようと思い、勇気を出して今回のお話をお願いした次第でした。
4月の肌寒いある夜、緊張しながら青山ブックセンターに向かい、本を買いたくなったので買い、それからお会いして、居酒屋に向かった。我々は、通された席に座った。(聞き手・構成:fuzkue 阿久津隆)
阿久津
あ、しかも、タッチパネルっていう、へえ
山下
感動的安さですよね
阿久津
ほんとだ、ほんとだあ! ええ!
山下
ほっほっほ、とりあえずビールで大丈夫ですか
阿久津
あ大丈夫です、ありがとうございますすいません、へえええええ、これは、なんかの、チェーンとかなんですかね
山下
なんかチェーンっぽいんですよねなんか原宿の竹下通りにも、あるんですよ
阿久津
あそうなんですかへえ
山下
ただ、店名は違うんですけど
阿久津
へえ
山下
ハイボールとか130円なんで
阿久津
ねえそれそこ外に書いてあって
山下
意味がわからないなと
阿久津
意味わからないなあ130円てすごいなどういうことなんだろうな
山下
ビールも最初疑心暗鬼だったんですよ
阿久津
おっほっほ、すごい、鳥貴族並なんじゃないですか
山下
すね
阿久津
へえええ、そうかあ、なんかあの、ABCで働くその前、クラフト、ビアバー
山下
あそうそうそうそう
阿久津
ね、それって、もう、10年前とかってことですよね
山下
そう、っすね
阿久津
へえ、なんか、めちゃくちゃ早くないですか
山下
早かったんですよ
阿久津
ありがとうございまーす(ビール来る)、あどうも(乾杯をする)、ちなみにどこなんですか
山下
中目黒にあるタップルームって
阿久津
あ聞いたことある
山下
オープン直後に
阿久津
へえええ、そこは、どのくらい
山下
3年いたのかな
阿久津
あそっかクラフトビールってそんな、日本でももう、歴史があるもんなんですね
山下
そうっすね、もともとよく行ってたレコード屋が、ビールも出してて、でそこが志賀高原ビール扱ってて
阿久津
へえ
山下
で、その人が、ちょうど中目黒に店主が住んでて、なんかそういうとこできたよみたいに教えてもらって、あれそこで働きたいな
阿久津
へえああなるほどな、へえ
山下
最初はリーマンショックの直後とかで、外国人一気にいなくなるっていう
阿久津
ああ
山下
今はまたすごく増えてるんですけどね
阿久津
ああ、そうなのかあ、へええ、まあだからいつもおしゃれなところでビール飲んでるのかなあって
山下
あっはっは、そんなことないです
阿久津
そんなことないですか、ふっふっふ
山下
なんかそのレコード屋が原宿にあるんで、帰りはけっこうそこに寄ることが多くて
阿久津
あ、じゃあ今もけっこう音楽をそのけっこういっぱい
山下
そうですね、聴けてはいないんですけどレコードは買ってて
阿久津
ABC、あの、なんかいつも、音楽、流れてるのって、なんかいいなあって思うんですけど、あれは山下
山下
あそうそう
阿久津
あそうですか、あれいいですねえ!
山下
リニューアルしたタイミングで、もともと、売ってたCDをずっと流してたんですよ
阿久津
へ〜CD売ってたんですか
山下
そうなんですよ
阿久津
へ〜〜
山下
ただ、かけれるのが少なすぎて、もう、やめよう、と、でリニューアルしたタイミングで全部自分が選ぶようになって
阿久津
あ、へえええ、
山下
けっこう、BGM聞かれること多くて
阿久津
や僕もすぐシャザムしたくなりますもんね
山下
へへへ、けっこう店頭でも、聞かれて
阿久津
ねえあれは、けっこう答えられるようになってるんですか
山下
まあちょっと裏まで行かないとあれなんですけど
阿久津
あっはっは、じゃあ
山下
自分がいれば、すぐ答えられるんですけど
阿久津
へえ、あれはいいですよね、なんか、あの〜、なんだろう、なんか頭の、動き方が、静かなところで、本棚見てるのと、変わりそうな気がして
山下
そうなんですよね
阿久津
なんか頭ん中がコロコロ動く感じがするというかなんかいろいろ
山下
試してた中で、やっぱ静かな曲とか暗めの曲だと、感覚的に売上が落ちるんですよ
阿久津
なるほど! ちょっと、テンションも上がるっていう、それは
山下
そうなんですよ、で多分、椅子もうち置いてなくて、滞在、多分滞在、逆なんですよねフヅクエさんと、滞在時間を逆に、そんなに長くなくてもいいのかなと、むしろ、買ってもらえるほうが、たまによく、ぐるっと回って買わないっていう場合もあるとは思うんですけど
阿久津
へへへ
山下
まあまあそれはそれで、いいんですけど、どうせ来たなら
阿久津
まあねえそうっすよねほんとにそうですよね、へえ、面白いなあ、なんかABCはほんと不思議というかいっつも、前もお伝えしましたけれど、なんか入るたんびに、なんか、なんですかねなんか情報の入ってきかたが、ま、僕もそんな、いろんな書店知ってるわけじゃないからわかんないですけど、なんか他とは違う感じがするんすよねえ
山下
なんすかね、よく、言っていただいてるんですけど、でも僕もそんなに他の書店も行ってないんで、だから別に、差別化とかあんま逆に考えてなくて、結果そうなってるみたいな、
阿久津
なんですかねなんか、今日も……何買ったんだっけな、なんかね全部ほしくなるっていう感覚があって
山下
へっへっへ
阿久津
なんかこういうのってあんま他の本屋でなんか僕はなんないタイプなんですけど、ああこれ『キッチンの歴史』って、もう全然知らなかったまったく知らなかった本なんですけど、めっちゃ読みたいって突然思って、
山下
三浦さんのフェアのとこですかね
阿久津
あそうそう、そそそ、(もう一冊出して)これは、あの、もともと買おうと思ってたんですけど
山下
あ〜
阿久津
いやあ、なんなんですかねなんかやっぱ最初のところがなんか、ああいう、なんだ、人文書っていうんですかああいうのって
山下
うんうん
阿久津
ぱっと硬派なものが遠慮なく入ってくるのでなんか、なんかあるんですかね
山下
なんですかね
阿久津
なんか入り口のところって遠慮ない感じがしますよねなんていうか
山下
媚びないっていう
阿久津
媚びない
山下
うっはっは、いや、それは、ずっとやり続けてて、一回なんかそう、インタビューでも言ってますけど全国ランキングとか、いわゆるメディア化のタイトルを集めたときがあったんですよ、いやマジで売れないし、で最近思うのは、店までわざわざ来てくれている感がすごい
阿久津
ああそうですか
山下
で多分、なんかあるだろと思って来てくれるんで
阿久津
はいはい
山下
それはすごいありがたいですねだから意識がちょっと違うのかなっていうのは、だからふらっと入ろうとかいうのじゃない、なんとなく目指して、
阿久津
へえ、それが、いいですよねえ、なるほどな、そっかなんか僕は、ABC行くときって、必ずしも、そういうモードで行ってるわけでもないんだけれども、なんか、なんかが起きるんですよね
山下
いやそれはもうありがたい
阿久津
へっへっへ
山下
へっへっへ
阿久津
ああまあいいや、あそうそう、あそうもう、録ってるんですけど、お店の話は、ここでしなくてもいいなと思ってて、あそう、カンペが、全部、今日は、その、現在、注目されている書店員でいらっしゃる山下さんに
山下
ふっふっふ
阿久津
山下さんの読書についていろいろ、お話をうかがえたらなと思って、ええ、そういう話ってどっかでされたりとかってそんなには
山下
ないっすかね、こないだ『ユリイカ』にちょっと
阿久津
あ『ユリイカ』、それはノーチェックだったな
山下
次のあの書店のあれで、ちらっと言った、
阿久津
へえ
山下
ぐらいですかね、そうなんですよ、いやこれ引き受けておいてなんなですけどめっちゃ本読んでたわけじゃなくて
阿久津
やあそんなのがいいんですよ
山下
で今回どういう風景と読書がつながったかなあと、考えてたんですけど、一番本、ガーッと読み出したのが、小学校5,6年だったんですけど、
阿久津
へえ〜〜〜
山下
歴史漫画だったんですけど
阿久津
はいはい
山下
あの、いわゆる学級崩壊してまして、毎日学級会だったんですよ
阿久津
へええ
山下
でもう、いわゆる男女のいざこざみたいな
阿久津
小学生?
山下
はっはっは
阿久津
やっぱ横浜は違いますねえ、そんなのなかったですよ
山下
はっはっは、けっこうカオスで、なんか給食を突然、女子に投げつけたりとか
阿久津
へええ
山下
で女子も、それにやり返すみたいな、まやり返すっていっても、なんかもっと口で言う、みたいな、今考えるとどう考えても男がただバカで、女子、にちょっかい出したかったのが、なんかこう、なんか過激バージョン
阿久津
それが給食投げつけ、ははは
山下
結論からいうとそのもめてたやつらとかで中学入って付き合ったりとかしてるんで
阿久津
あ〜、やっぱ好きだったんですね
山下
意味がわからないと思って
阿久津
なんでそんな、要は痴情のもつれで学級崩壊ってことですよね
山下
そうそう、わっかんない最初は違うきっかけだったのかもしれないけどなんかやりあってるうちにそうなってるんじゃないかみたいな
阿久津
へ〜なんか動物っぽくていいですね
山下
ほんと毎日だっ、親とか来て、もう僕全然関係なかったんで、でずっとだから授業がないんで、学校図書館行って借りてきて、歴史漫画をずっと
阿久津
へ〜〜〜、
山下
ていうのが、一番、一番最初かもしれんですね
阿久津
じゃあ、親御さんが、日常的に読んでてとかそういう感じ、では
山下
あでももともと本を、読む、親だったんですよね、で図書館にも、よく行ってたんですよね、買うっていうよりも
阿久津
あはいはい一緒に
山下
よく行って、借りたりとか、とかはしてて
阿久津
へえ
山下
だからなんかほんと、なんていうんですかね、そのとき話題のやつとか、賞のやつとか、だいぶ時間経ってから借りるっていう、図書館だから、でもあんま覚えてはいないんですよね、読んではいたはずなんですけど
阿久津
あでも僕も全然、ズッコケ三人組以外ほんとなんにも、覚えてないな、まあ覚えてないって、ありますよね、あでも、なんだ、プラネッツ、プラネット?
山下
はい
阿久津
あれで、その高校生くらいまでは全然、読んでなかったみたいな、かと思ったんですけど、読んではいたっていうのが、正確なところ
山下
まあ、でもなんていうんですか、歴史漫画ですからね
阿久津
いやいやいや、いいじゃないですか、ダメですよそれ、
山下
訂正、ここでちゃんと訂正しとかないと、そうですね、でもそこでちょろちょろは読んでたんですけど、中学入って、まったく読んだ記憶がなくて、
阿久津
あへえ、
山下
読んでいたかもしれないんですけどなにを読んだのか全然わからなくて、まあなんかサッカーはやってて、部活じゃなかったんですよ、クラブチームだったんで週2,3しかなかったんで、で、中1の終わりくらいかな、オスグッドっていうわかります膝の、あれ両膝なっちゃって
阿久津
サッカーの人たちはなりますよね
山下
そうですねそれで身長は20センチくらい伸びたんですよね中学時代で、代償がそれで、だから暇だったはずなのに、読んでねえなっていう
阿久津
何やってたんでしょうね
山下
高校は行きたいところあったんで、たしかに勉強はしてたんだけど
阿久津
まあ受験勉強してたらわりと時間てそんなに余らないかもしれないですよね
山下
そう、だからけっこう、小中高全部近い家だったんですよその行きたい高校、で、公立でサッカー強いところで、ただ、自分の成績からしたらけっこう上のランクだったんで、奇跡的に入れたんですけど、まあ、そのとき、が一番勉強してたかなあ
阿久津
サッカーをじゃあけっこうがっつり、やってたってことですよねその
山下
そうですね小1から、高3まで、
阿久津
そっかなんか、年が、たぶんなんか一つ違う、一つ違い、サッカーやってる人たちって、なんか華やかだったなって僕は
山下
へへっ、そうなんかよく、よくなんか違う世界みたいに区切られて、中学のときとかはそれこそ、基本帰宅部なんで、全然、違うし
阿久津
ああそっかそっか
山下
基本高校はたしかに、そうですね
阿久津
え、高校は華やかだったんですか?
山下
はなやまあでもサッカーしかしてなかったっすねえ、だからますます、本なんかは読んでなくて、朝練も、昼も、部活も、部活後もやってたんで
阿久津
昼もやるんですか?
山下
ちょっと遊んだりとか
阿久津
ああそかそか、
山下
まあ特に自分は成長痛で中学できなかった反動もあったんで、サッカーやりたいなあっていうのがあって、プロになれる、なれないなっていうのはもう中学のときにわかってたんですけど
阿久津
ああそうですか
山下
けっこうまわりにすごいやつらがけっこういたんで
阿久津
そうなんですね
山下
まあでも、やりきりたいなっていう、まああとちょっと部活に、あこがれがあったんですよね中学入ってなかったから
阿久津
中学のときって、学校の人達からしたら、ちょっとミステリアスな、感じになります? なんか実はあいつガチでサッカーやってるらしいよみたいな
山下
ああでも、けっこう同じ、クラブチームのやつが何人かいたんで
阿久津
ああそっかそっか
山下
小学校でやってたやつ、えっと違うチームだったんですけど、中学で同じチームにいたりしたんで、まあでもなんかあんまり群れるのは、好きじゃなかったですね
阿久津
へえ、わあなんか、へえけっこう、じわじわモテそうですね、そういうのない
山下
全然モテないですね
阿久津
ああそっか、実はガチでサッカーやってるあいつ、みたいなのってけっこうなんかかっこいい感じ
山下
いやあ、なんだろうな、なんか普通に、遅かったんですよね、なんかみんな普通に中1とか中2でみんな彼氏彼女みたいになってたりして
阿久津
横浜すごいですねえ!
山下
なんかみんな発達してるんですよね
阿久津
横浜すごいなあ!
山下
なんか一人っ子だったんで上がいなかったんですけど、なんかみんな、上がいる人がけっこう多かったんですよ、そうするとなんか、制服の着こなしとか、カバンひとつとっても、みんな違うわけですよ、こっちはなんも知らないから、そんな感じでしたね
阿久津
何区ですか
山下
神奈川区です
阿久津
神奈川区は発達してますね
山下
まあその地域にしてはでしたけどね、クラブチーム行ったら、横浜全土から来てたんで、もっと、もうちょっと不良寄りの感じだったんで
阿久津
ふ〜ん、へえ、へへへ
山下
だから中高はあんまほとんど本のイメージが全然なくて、
阿久津
ああじゃあ、小学校で読み始めて、中高で抜けて
山下
そうそう、だから読んでないっていう
阿久津
それで、大学、に行って、その、読むジャンル読む量が増えたみたいなことを書かれてましたけど、やっぱりなんかどっかであったんですか
山下
浪人したんですけど、浪人のタイミングで東京にこう、古着屋とかレコード屋とか行くようになって、完全に、ドハマリして、で店員さんにいろいろ教えてもらったりとか、でそのタイミングで、ファッション雑誌とか読み出して、でファッション雑誌も、あの、前の方の洋服の特集、まあ、それも読んでたんですけど、あの中の、コラムみたいな、白黒の、あのちっちゃいの、メンノンとかだとあの伊賀さんの伊賀文庫とか、本紹介してたりとか、なんかそういうの読んで
阿久津
へえ
山下
なんだろな、洋服自体よりもカルチャー、全般にだんだん興味が
阿久津
ああへえ、あ、へえ、なるほど
山下
最初っから本ていう、そういう感じから、
阿久津
ではなく、あ、へえ、そういう入り口っていうのが、機能する
山下
そうですねえ
阿久津
じゃああれですね『GINZA』の、連載が、もう終わっちゃいましたけどああいうのが大事だったりするんですね
山下
いやめっちゃ大事ですよ、今そういうのがどんどんカットされるじゃないですか
阿久津
わかんないですけど
山下
たぶん、アンケートとか取ったら、こういうのとか読んでるやつってアンケートとか書かないわけで
阿久津
はははは
山下
だからどんどん縮小しちゃうんですけど、ああいうのがなんか雑誌のほんと醍醐味だったなあと
阿久津
ああそうなんですね
山下
もちろん特集とか流れとかもいいんですけど、そこってだって、そこを読もうと思ってなくても読むじゃないですか、だからすごい、いいあれだったのになあって
阿久津
あへえそうだったんですね
山下
だからいま紙、の雑誌が盛り上がってないのはさみしいなっていうのは、ま、雑誌が売れないわけじゃない、って思ってて、まあけっこう自費、出版系の雑誌も増えてるんですけど、結局、そういうもののほうがちゃんと、伝わるんじゃないかな、って、広告ありきでやってるとどうしてもそういう、ふうになっちゃうんで、なんか、そこはなんか、個人的には読書にもう一回入った入り口だったんで、
阿久津
へえ
山下
そこで紹介されてる新刊情報とかも好きでしたよ、なんか3,4冊とか、まあ今もありますけど、もっと扱い悪かった、白黒で、なんかそういうのはすごい覚えてますね
阿久津
ああおもしろいですね、それってなんか、なんかそれってそれこそABCが、今店舗で、起こさせてる出会いみたいなもの
山下
近いかもしれないですね
阿久津
近いかもしれないですよね
山下
なんか、入り口は全然違うあれだったかもしれないけど、結果的に出会えるみたいなのは、そうかもしれないですね
阿久津
ああおもしろいですね、なるほど、いきなりいい話が聞けた
山下
へっへっへ
阿久津
ちゃんと録音できてるといいけどなあ
山下
ビールでいいですか
阿久津
はいビールで大丈夫です
山下
まそうですねそれで、けっこう本、ノージャンルでいろいろ、読み出して、そしたら家の本棚に目が、
阿久津
あ〜〜〜〜
山下
行くようになって、そしたらうちの父親池波正太郎が好きで、だから『真田太平記』と『鬼平犯科帳』、けっこうハマって
阿久津
へ〜〜〜〜
山下
まあもともと歴史、が好きだったんで
阿久津
あそかそか、そこでつながるんだ
山下
で年号覚えるのは大嫌いだったんですけど話の流れはすごい好きだったんですね、かなり、何回も読んでましたね
阿久津
何回も?
山下
けっこう読んでましたね
阿久津
あれってだってすごい長いんですよね
山下
長いっす長いっす、だから、一回ばーって行って、まあ、止まって、まあ、交互に行くみたいな
阿久津
へ〜そんな、すごいヘビーな読み方してますね
山下
でもそんなに覚えてないっていうこの奇跡が
阿久津
それもすごいですね
山下
まなんか、もちろんうっすら覚えてるんですけど、まあ、けっこう、父親の影響はすごいありましたそれが一番大きいかもしれない
阿久津
ああそうですか、へえ〜、それ、何歳くらいって感じですか
山下
たぶん、19,20とか、まもちろん、いろんな他のも読んでたんですけど、強烈に残ってるのは
阿久津
あそうなんですね、おもしろいなあ、でも、なんていうの、あの、いろんなカルチャーの中で、の一つ、ていう、位置づけではまだ、ていう感じですか、あの音楽とかファッションとか
山下
そうですね、まだ、本、読書っていう感じではなかったですね、でもなんかそのさっきの雑誌の、で、本は読んだほうがいいっていう、刷り込みがすごい、あったんで
阿久津
そうなんですね、へ〜
山下
まそれは、よかったかなと
阿久津
けっこうそういう、雑誌のところで、プレッシャーかける、ものなんですか
山下
プレッシャーていうか、でもなんか、読んでるほうがかっこいいみたいな
阿久津
あ〜
山下
あの、そうは言ってないんですけど、勝手にそう解釈して
阿久津
そっか読んでたほうがかっこいいっていうのは、いいプレッシャーの掛け方ですよね
山下
入り口としてはすごいよかったですね
阿久津
なんかすごいですよね、僕はそれすごい、それでみんな読んだらいいんじゃないかなみたいな
山下
えっへっへっへ
阿久津
でも今たしかに読んでたらかっこいい気はするんですけどね
山下
するする今そういう感じすごいしますよね、やっぱスマホ、Kindleとかで読むよりも、紙の本で読むのけっこうあこがれてる人、多いと思う、
阿久津
なんか最近、ツイッターで見たのが、なんか、イギリスだかアメリカだかセレブの人が、あの、本を小脇に抱えて歩くみたいな、サリンジャーとか、みたいなそういうのがわりと最近とれんトレンドなのかわからないですけど、だから要は本がファッションアイテム、それはだから完全演出としてやってるっていう、の見て、いいなそれって
山下
やなんか、きっかけはなんでもいいんですよね
阿久津
きっかけはなんでもいいんですよね
山下
なんか、青山ブックセンターって昔からなんか色物扱いずっとされるんで
阿久津
あそうなんですね
山下
ああだこうだ言われるんですけど、なんかでも、どんなきっかけでもいいんだよなあ、って
阿久津
ほんとそうですよね
山下
なにが響くかわからないし、なんか、これは読まなきゃダメとかこっから入ったほうがいいとか正直なんか全然ない、んですね、
阿久津
うんうん
山下
でなんか今、本の接触地点は増えてるじゃないですか
阿久津
あそうなんですか
山下
まあ、SNSだったりとか、だから、本にとって、は恵まれてる状況なんじゃないかなって思って、多分その、普段よりは目にする機会は多くなってる、本の、なんていうんですかね、自体は、まあアマゾンリンク含めてですけれども
阿久津
うん、そうかもー
山下
なんかこれよかったとか言う人は、圧倒的に増えてるわけじゃないですか
阿久津
たぶんー
山下
自分たちその時代そういうのなかったですからね
阿久津
たしかに
山下
まあそのぶん、なんか、大ヒットになりにくい、っていうのもまあ、わかるん、ですよねえ、情報源がバラバラなんで
阿久津
それはそうっすよねえ、まあでも大ヒットになん、かならなくてもいいっていう、考えで出版をやる、感じですよね
山下
そうっすね次も出版も考えてるんで
阿久津
いやいいやその出版の話聞き出すとなんか
山下
あっはっはっは
阿久津
えっへっへ、なんか、ABCの話聞くことになっちゃう
山下
そうっすね、ゆるくなくなっちゃう
阿久津
えーでもあれ、すごいですよね1000部ってそうとう少ないですよね
山下
うーん、まあ、でも最近けっこう聞くと、学術系の出版とかだとそんなに変わらなかったりしますからね
阿久津
あそうなんですね、ちなみに『JR』って小説、馬鹿でっかいやつ
山下
はい
阿久津
あれの初版部数とかって
山下
あ〜あれいくつなんだろうな、ちゃんと聞いてはいないですけど、ただ、あの値段で出てるのは奇跡だと思います
阿久津
ふ〜〜〜ん、どっち側に奇跡ってことですか?
山下
安すぎると思いますね
阿久津
あ〜
山下
もちろんあの金額を見たら高いと思うんですけど、あの本のあの仕様であの金額っていうのは、であのページ数で、しかも重い紙を使ってわざわざ
阿久津
あ、そうなんですね、えじゃああれよりいっそう重いんですね
山下
重いです、そうわざとなのかなんなのか、その紙をね、使ってるんです
阿久津
へ〜〜〜へ〜〜〜〜
山下
あれもねチャレンジしたいんですけどね
阿久津
いや僕はねえ、僕は自分では読まないと決めて店で読書会をやった
山下
あっはっは
阿久津
とにかく僕はこれを読んでる人たちを見たいみたいな
山下
あっはっは
阿久津
へ〜でも初版500とかだったりするのかなとかあの金額見て思ったんですけど、重版したんですよね
山下
そうっすね、もっと刷んないと、あの値段にならないっすねえ
阿久津
ならないか、そっか、へ〜〜〜、やあABCの新しいの気になるなあ出版
山下
ほんとにゼロスタートなんで、
阿久津
いやでも、あ、まいいや、へへへへへ
山下
かかかか
阿久津
なんだっけな、まあじゃあそれで、大学に入って、読む量が増えて、そのあとビール屋さんを経て、まあ、興味がファッションとかある中で、本屋さんABCかっこいいかもなみたいなので、入ったわけですね
山下
そうですねえ、なんかカルチャー、が好きだったんで
阿久津
カルチャー
山下
なんか本が好きていうよりも、いやほんとは、雑誌の編集とか興味があったんですけど、あっさりなんか、いや無理かもってなんか思って
阿久津
どっか受けたりとかしたんですか
山下
いや受けすらしなかったっすね、なんかあの枠組みの中だと無理かもって勝手に、わかんないっすなんか勝手に自分でこう
阿久津
そういうのってありますよね、あるある
山下
とりあえず受けとけばよかったなと思いつつ、もう、でそれでABC入って、まあそれこそ、完全にここで今までのが覆されるというか、それは読書もそうで、本読みの先輩いっぱいいたし、まあそもそも店で並んでるのが、新鮮、すぎるんで自分にとっては、まあ先輩、たちが作る店が教科書みたいな
阿久津
ああ
山下
そして、軽く絶望を覚えましたね、中から見て、これだって全部読みきれないじゃんって思って
阿久津
へへへ
山下
まもちろん、ジャンルごとにあれなんですけど、ま例えば、海外小説のジャンルだけ見ても、これ死ぬまでにここから新刊も出て、これ読み切れねえなあって
阿久津
なんか、もう新刊出ないでくれないかなって思うときありますね
山下
そうそう
阿久津
はははは
山下
最近もずっと、新刊案内見てて、これ本当に必要なのかなって
阿久津
あはははは
山下
やまあ必要なんですけどね、でももう十分、いろいろ出てるから、そう教科書でありつつ、ワクワク感と、絶望が両方来たみたいな、
阿久津
そうっすよねえ、本はねえ、そうなんすよねえ
山下
だからよく音楽とかだと、一曲とかだったら3分とか、アルバムでまあ30分ぐらい、もうちょいあるかな
阿久津
あ今そんな短いんですか
山下
けっこう短めが主流
阿久津
あそうなんですね
山下
まもちろん、あれですけどね、まだから、なんつ、掛けとけば終わるじゃないですか
阿久津
そうなんですよね
山下
本は読んでめくんないと、終わらないから、いいとこでもあるし、めちゃくちゃ辛いところでも
阿久津
いやつらいですよねえ、そうなんだよなあ、やでもちょっと、あれだなあ、僕はあの本屋さんの本、の読み方っていうのがけっこう気になってたっていうか聞いてみたかったんですけども、いやツイッターとかでも本の紹介とか、日々される、わけですけれども、いやなんか、どう、どういうふうに読んでんだろう本屋さんって
山下
まあ読み方は本屋ごとでは違うとは思うんですけど、新刊は、新刊つぶやくときは、まあ読んでない、ですよね俺なんかは、でも面白そうだなって思ってるものを、つぶやいている、感じですね自分は
阿久津
それって、そのつぶやくまでの段階で、なんかなんだっけな、たぶん、千葉雅也の『意味がない無意味』のときに、ツイッター、たぶん山下さんのつぶやきを見て、それでABCで買ったのかな
山下
そうですね、たしか岸さんのと
阿久津
そうだそうだ、でそのあと、たぶん前書きあたりの情報を、山下さんが、いくらかサマライズというか言葉を拾ったりしてツイッター書いてるのかなって思ったんですけど、つぶやくまでの段階でどこらへんまで目を通すんだろうなみたいな
山下
ああ、これは、いつも思うんですけど、もちろんベストは、目を通してから
阿久津
目を通してっていうのは最後まで読むってこと?
山下
うーん、最後までとは言わない、読み始めてからつぶやくのがベストだと思ってるんですけど、でも入荷情報なんで
阿久津
そうなんですよねそうそうだから僕も全然それでいいと思うんですけど、
山下
まあなんか、すご読まれてからつぶやいてる人とか見るとやっぱすげえなって逆にリスペクトはしてて、でも、なんか、これいいわけじゃないですけど扱ってる量が多すぎて、そこはもうなんかけっこう割り切ってます、入荷情報、なので
阿久津
それは、でもどれをつぶやくかっていうのは、あるわけですよね
山下
そうですね、自分も面白そう、って思うし、たぶん普段来ていただいてるお客様も面白いと思ってもらえるだろうなあっていうのは
阿久津
それはあれですよね、新刊はあれだけれども他のやつは、読んでるとかそういう、のとか好きな作家とか、ということになるんですか、あんまり個人の嗜好ってそこに組み入れないんですか
山下
えと新刊の、べつ、
阿久津
その、紹介をするっていう選択をする、までのその、この新刊を紹介しようって思うときに、その、千葉雅也の他のやつを読んでよかったし、
山下
そうっすね、そういうのはもちろんありますよ
阿久津
そういうのはもちろんある
山下
読んでなくても売れてたりするのを、やっぱお店にとっては、ていうのもあるんで、まあだいたいお店で売れそうな売れてる、ものは読みたくなるんで、そうすると、提案しといて、けっこうめちゃくちゃだなと思ってて、全然こっちは、なんていうんですかね、お店を、の世界観を、つくろう、っていうよりも、けっこうお客様と一緒に、なんかこっちがたとえば、どんだけこれが面白いんだ、つっても、一冊も売れない、ってことは、お店にとっては、なんていうんですかね、残念なんですけどよく、商いとしてはいい本ではない、ですよね、まあもちろんそっとは置いときますけど、まあそこのバランスはけっこう、ありますよね、恵まれてるなと思うのはたまたま年齢的にたぶんちょうどいい、来ていただいてるお客様の層、に近かったりあとちょっとたぶん自分より上の人たちが、なんつーかな今の人たちを知りたいみたいな人たちもいる、いらっしゃるんで、なんかそれがすごいうまく混ざって、できてんなあっていうそういうのは、それは正直感じてますね、けっこう自分の興味関心、はまあその、売り場の数字にも反映するんで、まあ別に売り場をつくろうっていう意識だけっていうよりも、それが混ざってくるんで、それはすごい、すごいほんと恵まれてるなって、なんか謙遜でもなんでもなくて、なんかそれ、たまたまそうなった、あの場所で、この時代で、ていうのは、
阿久津
へ〜〜〜、今その、店長さんになって、どんどんその、スタッフに、棚を担当してもらってっていうのは、自分がこのまま年を取ってってもしかたないなっていうのもあるんですか
山下
うーんまそうですね、できれば若い子たちに自分がやったようにやってもらいたいですよね、いや別にやり方は違うのでいいんですけど、そこはかなり今試行錯誤してて、こんなに、好き勝手やってきたタイプの人間が、こういうふうになってんだから、わりと好き勝手、そのなんていうんですかねABCの枠、琴線に触れながら好き勝手やってもいいのになって思うんですけど、ま意外とやらない、強制するのも違うしなあと
阿久津
好き勝手やれよ! へへへへへへ
山下
だからこれ今ほんと悩んでるところですよね、具体的にもっと話していくべきだっていうのは言われてるんですけど、まあ、そう、だよなあと思いつつも、でも自分は人に言われるのすごい嫌だったんで
阿久津
ああ
山下
なんか、難しいなあって、でも今若い子って言われないとっていうのもちょっと
阿久津
ああそうですか
山下
若い子ってくくるというか、言ったらあれかもしれないですけど、今いる、うちのスタッフはけっこう
阿久津
いやあ、人を雇うのは、人の上に立つのは大変ですよねえ
山下
むずかしいなあ、ですねえ、まあほんと、あんま上に立つっていう気持ちはあんまなくて、並んでいるというか、ちょっと前にいるっていうふうにしたいんすよね、こうじゃなくてここにいるよみたいな
阿久津
あ〜〜〜、でもそれって違いますか
山下
いや、違いますよね
阿久津
違いますか
山下
だってこうなっちゃうと
阿久津
ああそりゃそうですよね
山下
はい、だからこっち、自分が突っ走ってくから、その、道のどっかに触れててくれみたいな感じががあるんすよね
阿久津
そうだよねえ
山下
なんか、すいません、結局お店の話しになっちゃう
阿久津
いやいや、ま、そういうことですよねえ、そういうことというか、へ〜、でもまあそっか、そかそか、でもなんか食べ物頼みましょうか、どうしようか、んーーー、僕はね唐揚げをいつでも食べたくなるタイプなんですよね、へ〜なんかすごいなあ、これが、青山か、ん青山ですかここ
山下
青山ですねへっへっへ
阿久津
港区ですかねここらへんは
山下
あーそうですかね
阿久津
やばいこれなんのうつわにああ唐揚げ、
山下
唐揚げっす、ポテトもいいっすか
阿久津
あはい、お願いします、ポテトも大好きっす、すごい、なんか感銘を受けますよね
山下
はっはっは、しかもこのフロアだとめっちゃ速いんですよドリンクが
阿久津
ああああ
山下
下もうちょっと広いんすよね
阿久津
地下もあるんすね
山下
地下もあるんす
阿久津
すごいなあ意味分かんないなあ
山下
だからこんなに混むっていう
阿久津
ああ、ねえ、たしかに、たしかにそうですねえ、へえええ、でもそっか青山、で働いてるからってみんなが高給取りなわけじゃないですからね
山下
ないっすないっす
阿久津
たしかにそうっすよね
山下
本屋なんてずっと最低時給スタートですから
阿久津
もう、一円単位ですか
山下
ぴったり最低時給ですねスタートは、まあ自分は入ったとき720円だったか
阿久津
ずいぶん上がったんですね、
山下
今900半ばくらいいってますかね
阿久津
いや80、
山下
もういってますか
阿久津
僕ね950、研修期間950円ていうので募集のあれ告知をしたら、それ実はもうアウトですよって言われて、慌てて訂正
山下
あっはっは
阿久津
そっかもう80かあ、なんか、時給985円なんて僕からしたらすげーいい時給みたいな
山下
そうなんですよね、研修中でかよって思いますよね
阿久津
ちょっと、追いつかないですよね
山下
けっこう、厳しいっすね
阿久津
いやけっこう厳しいんじゃないかなあ
山下
だからこう、上がってく感覚がみんなないんですよ、その、そっからスタートじゃないですか、自分たち720円だったから、なんかちょっとしたことでも、30円50円とかこう、上がってく感覚を味わえたんですけど、なんか申し訳ないけどそこからあんまり上げ
阿久津
上げづらいですよねそうですよねえ
山下
そうすると、けっこう、まそれでいいやっていう、空気は、なっちゃうんすよね、そこはけっこう、ガツガツやんないっていうのは、なんか、こっちはけっこう上げたかったし、初めて時給1000円未満のバイトをしたんで、そのABCで、ずっと飲食店で、そこ最低1000円はやりたいってずっと思ってたんで
阿久津
え、飲食店てその頃から1000円だったんですか
山下
1000円でしたね、ま恵比寿、中目黒とか
阿久津
あ〜、すごい、へ〜〜〜
山下
クラフトビールの前は、めっちゃ混んでる店だったんで、業態が違う、もうすごい、2時間制で3回転とか
阿久津
あ〜まあまあまあ、いやでも、なんか、なんかどとーチェーン店とかどうなってんのかなとかドトールとか見ても、なんか1050円からスタートみたいな感じで、まあそんな変わんないのかなとか
山下
ああでも、今どんどん上がってますよね飲食店
阿久津
ああそうなんですね
山下
だってチェーン店とか見ても1200円とか
阿久津
ああそうですか
山下
場所によってはですね、でもそれでも来ないんだってけっこうやばいなって
阿久津
もうなんか店としてというかブランドみたいな価値を上げるしかない感じですかね
山下
ほんとそうっす
阿久津
ABC、ってどうなんですかなんか僕からすると、おしゃれ、本屋さんで働きたいみたいな人ってけっこういそうだなって思うんですけど
山下
だいぶでも、なんか、あのインタビューとか
阿久津
あれそんなけっこう大きかったんですね
山下
かなり大きかったっすね、それまではいわゆるあの求人サイト載っけないと求人が来なかったんですけど、でもあの求人サイトって、応募は来るけど別に、必ずABCで働きたいって人、たちではない
阿久津
うんうん
山下
まああれ出て以降、応募は、全部ホームページだけで
阿久津
あ〜〜それが一番ですよね
山下
そうですね、さっきお店わざわざ来るのと一緒で
阿久津
そうそう
山下
ちゃんとチェックして
阿久津
いやそうっすよねえ
山下
なんか、それは一番大きかったですよねえ
阿久津
やあそれは人がぜんぜん違いそうですね
山下
まあでもまだ始まったばっかんなんで、もうちょっとこう、いけるかなあって
阿久津
へ〜〜〜、まだ上がりそうですねなんか
山下
なんかこう、ちゃんと表明すんのってこんな大事なんだなって、売上もすごい上がったし
阿久津
へ〜〜〜〜、あれはいい記事でしたね、かっこよかったっすよね
山下
ああすいません
阿久津
あどうしたんですかその皿、
山下
なんか付いてて
阿久津
あっはっはっは
山下
飲食店上がりはこれだからいやですよねえ
阿久津
いやいや見えちゃうからしょうがない
山下
気にしちゃう
阿久津
このお皿すごいなあ、どこで、どこで売ってるんだろう
山下
へっへっへ、丈夫そうではありますよね
阿久津
たしかにどんな扱いしても壊れなさそう
山下
まあ読書に戻ると、
阿久津
はい
山下
入ってからなんか、あらゆるジャンル、読んでましたね
阿久津
なんかあの、インタビューでその自分の興味の外でも好奇心を持ってみたいなことをいろいろ多分何箇所かで言われてたと思うんですけど、けっこう、広げて、えいやって手を伸ばして読んでたんですか
山下
そうっすねえ、なんか、一番最初に入ったときってあの検収所つって、検品と返本をするところだったんですよ、だから、ええと検品って2種類あって、ああええとうちの場合はですけど、朝の便と午後の便だったんですけど、朝の便って売れた本の補充と、そのなんか店員が、意志を持って発注したものが入ってくるんですよ、けっこうそれを毎日見てると、やっぱりその売れたものの補充だし誰かが売りたいものが入ってくるんでどれも面白そうだなあって、まあそれ、が一番大きかったっすね、体験、として、なんか強制的に触れるじゃないですか、だから最初棚とか全然興味なくて、それ、それが一番大きかったっすねえ
阿久津
あ〜〜〜、それは面白いっすねえ
山下
その、新刊は新刊で、こう、これは即返品とか、これは追加とか、ていうのを、目の前で見てたんで、これは面白い、かも、だんだんなんでそれってそうなんだろう、これ返品か、またしかにデザインもあれだしみたいな、そういうの、佇まいみたいなのたしかにだんだんわかってくる
阿久津
へ〜〜〜
山下
なんかこれ微妙だなと思ってこれよくわかんないみたいな、失礼なんですけど、
阿久津
いやいや、ありますよね、へえ、なんか、そのそう、本屋さんていうか、だから本屋さんの言う言い方でいい本ってあるじゃないですか、僕はけっこう一時期まで懐疑的というかお前読まずに何言ってんのみたいなことを、わりと、思ってたんですけども、なんかやっぱある、っていうのはもう、言える感じですか
山下
接してる量が、やっぱり、10年めになる、それくらいやってくると、けっこうわかりますね、売れる売れないてのは、読んでなくても、んー、なんでこれこんな装丁にしちゃったんだろっていうのは、この著者で、いまいちだったり、まああくまでこれ自店舗の話なんですけど、ありますよね
阿久津
なんかめちゃくちゃ具体例ですけど、『お金2.0』って、僕あれ読んでて、それで思ったんですけど、あの装丁最低じゃないですか、
山下
あれはでも、あえてそうしてるのがわかってるから、
阿久津
僕もそれは箕輪さんのインタビューかなんかでそれは見たんですけど、でもやだなって思ったんですけど、後世に残すのこの形でいいのかっていう
山下
まあだから、難しいっすよね、射程、が多分、まあそういう本ばっかりでも嫌だなってのは、でもあのあとのニューズピックスって、だんだんかっこいい方に、
阿久津
あそうなんですね
山下
かっこいいっていうか、今までのビジネス書にないようなデザイン、
阿久津
あそうなんですね
山下
多分あれは、あれでいいやってなって、るんですよね、まあその箕輪さんってけっこういろいろ色目で言われるけど、会うと、めっちゃ繊細だし、多分そのへんのさじ加減がめちゃくちゃうまいんですよね、だってあのあとに多分、『お金2.0』みたいな感じで装丁ずっと出してたら、多分もう、アウトだったと思う、でも本によってけっこう変えてて、
阿久津
なるほど、へえ
山下
まあ会ってるからってのもあるのかもしれなですよね、まあ一番ニューズピックスブックが一番ああだこうだ言われますからね
阿久津
お店でですか?
山下
お店、うちはまあ、言われないですけど、薄っぺらい本がよく売れてるみたいな意見がよく、完全にそれ指してんのニューズピックスブックだろうなっていう
阿久津
ABCのビジネス書のランキングとかだと、ほぼ、みたいな感じですよね
山下
そうそう
阿久津
あれは、ABCに限らずですか?
山下
んー、だんだん広がってる感じはしますよね
阿久津
へえ〜、
山下
ニューズピックスブックが一番影響が大きかったのは、本読まない人を、本読む方に持ってきたっていうのは
阿久津
あ〜
山下
たとえ薄いからだとしても、普段だったら絶対読んでない人たち、が買ってるから、だからさっきの、出会い方はどうでもいい、読んでったら、もしかしたら物足りないと思うかもしれないし、もっと読もうってなるかもしれないですよね、そもそも、読まないともう、ほんと読まないから、まあそれはすごいよかったんじゃないかなあって
阿久津
あんまりわかんないですね、僕のたぶん変な偏見があるんだと思うんですけど、なんか、外に広がるイメージが、どうなんだろ、その、本読まなかった人たちが、じゃあニューズピックスブックでアクセスした、っていう、のが、ので、その先ってほんとにあんのかなみたいな、なんかあまりに失礼な偏見なんですけど、
山下
いやまあまあまあ、でも、もちろん全員じゃないですけど、絶対その、本を読むっていう人は確実に増えると思うんですよね、あじゃあ他のもの読んでみようかなって人も、それって中にはいるだろうなって、でもその接触地点を今まで作れてなかったのは、多分本屋側も、出版社側も絶対責任あるし、まあそれはすごく考えますよね、さっきの雑誌みたいなものもないわけだし、んー、と思いますけどね、まあだからあれがだから手放しでいいとも思ってないですし、でもさっき言った、入りとしてはいい、絶対いい、なあっていうのは、だってもう、さっき言った本、読みきれないわけじゃないですか、だからいきなりなんか外国うんたら、もう無理ってなる
阿久津
そりゃそうですよね
山下
絶対そうじゃないですか、で今、 自分が学生のころよりもより強いじゃないですか、自分らはまだ、スマホ、始まったばっかりとかだったんで、全然、依存度とかも違うわけじゃないですか、今はちょっと時間があれば
阿久津
まあ僕も
山下
当時はそうじゃなかった
阿久津
全然ですよね
山下
ガラケーからスタートしてるじゃないですか
阿久津
全然ガラケー
山下
そこがなんかなかなか難しいだろうなって、いきなりこれが与えられたら、
阿久津
そうっすよねたしかにそうっすよね
山下
ほんとに、たださっき言った、本読むのがかっこいいっていうのは全然ありな方向
阿久津
ねえ、それが、たしかにそれが一縷の望みかもしれないですね
山下
ただこれが難しいのがかっこうつけたいわけじゃない、なんか、結果かっこいいんじゃないみたいな、自分たちがかっこいいっていうことではもちろんなくて
阿久津
ああそりゃそうそりゃそう
山下
なんかこの塩梅が
阿久津
たしかに、危ない危ない
山下
お前ら何様だよって
阿久津
それほんとそう、これとかももう危ない
山下
そういうことじゃないんだっていう、そのせめぎあいかなって
阿久津
そこ振る舞い気をつけないとすごい怖い危ない
山下
ねえ
阿久津
なんか、4,5年前かな、紀伊國屋のどっかのお店が、その、女子にはほんとはこういう本読んでてほしいんだフェアみたいな
山下
ああ
阿久津
あれはマジでミスってんなって思って、まず書店員男子別におしゃれかっこいいって思われてないっていうせってい前提をちゃんと、しないと
山下
渋谷の紀伊國屋のあれですよね
阿久津
渋谷かな、ちょっと、どこか忘れたんですけど、そうそうそうなんですよね
山下
あれ最低だったのが、まあ最低って言ったらあれですけど、下げたんですよねたしかフェアを
阿久津
そうそう
山下
つらぬけよって思って、そしたらそれはそれでちゃんとしてるって思ったんですよ、好き嫌いは別として、でもお店のスタンスとして、やるんであれば、それがお店のスタンスだから、下げるんかいって
阿久津
下げるのはマジでかっこ悪いっすよね
山下
その覚悟なしにそれ出しちゃだめだって
阿久津
そうそう、覚悟、がないんだろうなって、自覚も
山下
そこのバランスは難しいですよねえ
阿久津
そうですよねえ、でも、どうなんだろう、山下さんなら、いい顔、いい面構えしてるから、
山下
いや、へっへっへ、それ、疋田さんにも聞きました、
阿久津
あっはっは、言った
山下
いい顔だ、いい面構えだって
阿久津
へっへっへ、いやいい面構えだと、たぶん今山下優ファンってけっこう、出てきてるんじゃないですか、知らないけど、だから山下さんなら俺はお前にこれを読んでほしいフェア
山下
で大炎上
阿久津
あっはっは、まあ危うい
山下
というかそもそも全然ですよ、動画で紹介してるやつとか、コメント一個もつかないですからね、
阿久津
動画、なんてやってるんですかごめんなさい
山下
青山ブックチョイスって毎週土曜日に、更新してるんですけど
阿久津
それYouTubeとかですか
山下
それはロータスTVってとこでやってて
阿久津
あ〜、なんかそれ、始めます、みたいなのは見たかもな〜、ツイッターとかで、
山下
いやでもけっこうしんどくて、あれ、あっはっはっは
阿久津
へへへ
山下
一回に4本分撮るんですよあれ、だから一回の撮影で4冊紹介しないとならない
阿久津
大変ですね、へ〜〜
山下
うすっぺらいのがばれてるなあと思いながらすごい、しゃべってるんですけど
阿久津
こわいですね、いや〜こっから、僕はなんか、最近は特に『GINZA』やってたときはけっこう、わーなんか本紹介すんのって大変だなあって思いながらやってて、なんか最近は、ちょっとこう、読んだ本のことを書くとかって別に必要なくないかなみたいな、気がしてて、なんか読んでない、なんかむしろどうやって知って、どうやって、読んでどう思ったかよりもどうして読みたくなったかって話で
山下
はいはい
阿久津
なんか十分じゃないかなっていうか
山下
ほんとそうなんですよ、それを動画でもやってたら、つか、そっから、なんていうんだろ、本の内容よりも、こう思ったみたいなその派生形を言ってたら、そのまあスタッフに、もうちょっと本の内容を紹介してもらえますかって言われちゃって、お〜、そうか、って、そういう、ずっと言ってるんですけど、本屋、って、別に評論家じゃない、じゃないですか、書評家じゃないから、でもそこが一緒くたになっちゃってるなあっていう
阿久津
そうっすね
山下
もちろんそういう方もいらっしゃるとは思うんですけど、すごい本読みで、なんか、本を売ることと、すぐれた本読みは一致しない、なんかその、本屋としてやるんだったら
阿久津
いやいや全然ですよね
山下
単品でその人が紹介する本が売れるっていう人はもちろんいると思うんですよでも、それで、全体の本屋でやってけるかっていうと多分、できないじゃないですか、まあもちろんそういう本屋も存在している、いいと思うし、
阿久津
本を読んで何かを言うっていうことと、本を、読みたくなって買ってそれで読むとか、って、あの、別の競技だと思ってて
山下
そうそう
阿久津
それが一緒の競技感があるのが、多分読む人、にも、息苦しくさせてる気がするんですよね、なんか読んだら、上手なアウトプットしないと読んだことにならないみたいなのは、ものすごい多分、よくないことな気がしている
山下
そう多分、読んだら、何かを得るっていうのが、あまりに直結しすぎてて、いや読んでも得なくても別にいいんすよね、なんか、それそう、それはけっこう日々思いますね
阿久津
これは〜〜〜〜、だってサッカーやっててその時間が楽しかったですみたいなのを聞いたりして、えなんか学びはなかったのみたいな、
山下
チームプレイとかなんとかとか努力する大切さとかこう、後からなんとでも言えますけどね、そういうことじゃないんだっていう、なんか、本がそう、説教じみた感じになるのは、なんか、
阿久津
それはめっちゃ思うなあ
山下
ありますねえ
阿久津
めっちゃ思う
山下
いや読んでも結局そんな感じかあみたいな、なんだかなあみたいな、これますます本を紹介する、首を絞めそうだけど
阿久津
いやでもそうなんすよね、だからなんか、連載やってたときはけっこう、いや楽しくはあったんだけど、半分、辛さはあって、だから最後の最後『失われた時を求めて』の紹介をしたんですけど、なんかそこで、やっと自分を解放させたというか、知らないよみたいな、読むことが全部だからみたいな、読みたかったら読んだら、以上、みたいな
山下
はっはっは
阿久津
だってなんかあらすじとか超どうでもいいじゃないですか
山下
しかも、肝心なところは言えないっていう
阿久津
言えないしそうそう、いやだからそうだ、だから結局、なんかもう点でいい、点で十分というか、僕が本読みたくなるのとかって、あらすじとかってマジで読んでもそもそもなくて、今日この『天才たちの日課』は、を買ったのとかは、ま今回山下さんにお話を伺うっていうのの前に山下優とかで検索してたらフィルムアートの企画、でなんか本を紹介してるのを見て
山下
あれ、そうとうレアですよあれ読んでる人
阿久津
ははは、それで見かけて、僕はこの2,3週間以内に、多分友だちのSNSでこの本のことを見かけてて見かけるというか、あれ見たかもなみたいな、サブリミナルくらいの、そこでそれぞれ二人が何言ってたかとかって関係なくて、というかほとんど読んでなくて、こいつとこいつが言ってたなみたいなじゃあ買おうみたいな
山下
それなんか、ずっと、思うことですね、もう、誰が、なんか、とにかく読んでる読んでない関係なくて、結局なんか、そこ込みだよなって、たとえば自分だったり、それこそ阿久津さんだからとか、なんか、それは、どんどん強くなるよなっていうのは、もちろんそれ合う合わないあると思うけど、
阿久津
でもそんくらいでいいような気がしてるんですよね、
山下
思いますね
阿久津
ま、それも、あって山下さんは今、スタッフ個々人が、個人商店の顔のみたいなことを言ってるんだと思うんですけど
山下
だってそれが最強かなと
阿久津
だとは、な気がしますけどねどうなんですかね
山下
理想は高いなとは思うんですけど
阿久津
高そう
山下
だから最近はあの、本屋特集とか雑誌って、まあだいたいいわゆる独立系書店、じゃないですか、店主の顔が見えてみたいな、いいんですけど、ある程度の規模もありつつ、独立系書店もあるから、面白いなって、って思ってて、これが、独立系書店とアマゾンしかなくなったときに、ほんとにそれでいいのかっていう問いはずっとあって、いや自分だったら、面白くないなって
阿久津
僕もそう思う
山下
選択肢今あるから、そういうふうになるんですけど、だから、独立系書店にいるような人が何人もお店にいる、みたいになったら、めちゃめちゃ面白いなて、いやめっちゃ難しいってのはわかってるんですけど、スタッフがそこまで続くかもわからないし
阿久津
やな話、やな発想すると、5年くらい待ったら、今の独立系書店の人たちがバンバン倒れて
山下
はっはっは
阿久津
でABCに
山下
あっはっは、その前にうちがやばいかもしれない、まあ書店が減るっていうのは、たぶん全然うちも含めてですけど可能性としては、避けられないだろうなっていうのは、あるんで、これもよく言ってるんですけど今まで多すぎるんですよね、
阿久津
言ってましたよね
山下
日本はやっぱり恵まれすぎてるんで
阿久津
いまだに?
山下
ええ、こんだけあっても、だって単純に渋谷だけでもめちゃ多いじゃないですか、ブックファーストがあってHMV、SPBSがあって東急本店もあって、広く、渋谷、まあうちもあってビレバンも一応あるし
阿久津
あ渋谷にあるんですか
山下
地下に、もともとブックファーストだったところにあって、渋谷ツタヤもあるし、大盛堂さんもあるし、
阿久津
へえ、この感覚ってその、海外っていうかたとえばアメリカとかでいうと
山下
いやありえないですよね
阿久津
ほんとは何店舗くらいな
山下
だいたい、チェーン店、おっきいチェーン店と、めちゃめちゃキンドルみたいに売ってるところと、ちっちゃい独立系みたいな
阿久津
へ〜〜〜
山下
それもちょっと離れてたりします、たとえばブルックリンとかだとそんな感じだし、なんかちゃんと棲み分けができてますね、ちっちゃいほうは例えばけっこう村上春樹とかも置いてたりするんで、もう完全に日本、でも日本ってその棲み分けっていまいちない、まあもちろんアイドル系に強いとかなんかいろいろ、厳密に言えばあるかもしれないけど
阿久津
でも僕それいち客としては
山下
渋谷は例外かもしれないですけど、それでも異様だなあと
阿久津
そうなんですね
山下
品川駅とかですら、2店舗くらいありますからね、もちろんちっちゃいですけど、同じ、改札出ないで2店舗
阿久津
あ〜、それはすごいですね
山下
だから、なんなんすかね、本読むあれは強いんだろうなって
阿久津
あ〜、でも、そんなにみんなが読んでる印象とかはないから、本読んだほうがいいみたいな強迫観念が強いっていうことなんですかね
山下
なんなんすかね、読む人はめっちゃ読んでんだろうなっていう、ますます、
阿久津
ああ、
山下
紙と電子のときも思ってて、電子が一回ばーって来たときに、アマゾン、とリアル店舗、ていう前に、電子か紙かみたいな、めっちゃ紙の書店が潰れんじゃないかっていう、多分あったと思うんですけど、結局、電子書籍めっちゃ買う人って、紙の本でもめっちゃ読む人なんで
阿久津
ああ、
山下
でめっちゃ移動とかするんで、そうなってるみたいな、普段の生活にじゃあ電子が、こうなんていうんですかね、広がってるかっていうとそうじゃないみたいな、そんな感じですよね
阿久津
山下さんは、紙と電子ってどういう、読み分け
山下
電子あんま買わない、ですけどね、たまに、漫画とか買うんですけど、どうしても紙の方がいい、スクロールが速すぎちゃって
阿久津
速い
山下
紙でめくってこう、感情移入する、まああの、見開きがないじゃないですか、だから、見開きで受けてる情報量の半分になっちゃうんで、でスピード、は、2倍なんですよね、こう開いてる、よりも、こうページ、すっ、右ページはすぐいなくなっちゃうんで、しかも、たまにこれ、なりますよね、
阿久津
あ〜
山下
ここに関してはどうなんだろうなあって、まあもちろん、見せ方の問題なんで、今はただ紙を電子に持ってきてるから、中国とかだともう全部縦スクロールで考えられてるんですよ
阿久津
へ〜、
山下
ていうんですよね、もうそもそもスマホに適してる、横じゃないんですよね、ここで、完結してて、さっきの見開き分がこうなって、こうしてるっていうのが、それ聞いてああなるほどなあって思って
阿久津
ああそうか、日本のはいまだに半面半面だから
山下
そそ、コミックに関してはけっこう今のままだと厳しいかなと、でもここ、パラドックスなんですけど、面白い漫画って巻数めっちゃ多いじゃないですか、そういうのってみんな電子で、買うから、なんか、複雑だなあ、いやたしかに50巻とか今買えるかって
阿久津
やあねえ、ほんとですよね
山下
じゃないですか、
阿久津
僕全然知らないんですけどこういうタブレットってないんですか、こういう、
山下
あなんか次出そうですけどね、見開きのタブレットっていうかスマホでそういう感じになってるっていう、もうちょっとちっちゃいですけど、
阿久津
なんかでも、ジャンプとか漫画、の、サイズ感で、これだったらあのサイズでめっちゃ読めますみたいなのあったらけっこう需要ありそうですよね、だって別にめっちゃ、漫画家の人ががんばってる絵を、スマホでどうしてもちっちゃい画面で読みたいんだっていうわけじゃないですか、
山下
しかもなんなら漫画よりおっきくしたら豪華版みたいな感じになっていいですよね
阿久津
ああ、ね、いやなんかよさそうな気がするんですよね
山下
なんか、もうちょっと進めば、安くできるんじゃないですかね、単純に今、液晶かけ2じゃないですかそれ、価格の問題だと思うんですよね
阿久津
へ〜、そっか、僕は漫画は全然読まないから全然わからないけど
山下
電子そうっすね、でもやっぱ文字のやつも電子で買ってもいまいち、なんですかねこの読みづらさっていうか、ノスタルジーじゃなくてけっこう適応できてないんですよね
阿久津
僕もできない、なんか、少なくとも30年近くこうやって紙で読んでると、なんか、今こうやって僕べらべらべらってやってますけどこの動きができないんですよね、
山下
なんかめっちゃ不便なんですよね
阿久津
本でいうとこの位置だなあっていうのもないじゃないですか
山下
はいはい
阿久津
たぶん、今んとこまだ足りないんだろうなあっていう、どうなんだろこれ追いつくのかなどっかで、
山下
だからもう最初っから電子で入っていくしかないんじゃないかなって
阿久津
あ〜、そもそも、そういう経験を求めない状態で、
山下
そそ、そもそも、ガラケーを持たずにスマホ持ってるみたいな
阿久津
はいはいはい
山下
そういう時代はまあ、そのうち来るのかな、紙の本なんてまあ逆に、めちゃ貴重品みたいな、まあ、まだ先かなあとは思いつつも
阿久津
なんかもうちょっと先になりそうですね
山下
そうじゃないと紙の本て、残ってこないだろうなって、単純に、一番理にかなってるっていうか、なんだろな、さっき読んだから得るわけではないと言いつつも、やっぱ、強い、すよね、スマホでインタビュー記事読むよりも
阿久津
全然違う
山下
なんすかねこう、同じ文字なはずなのに、
阿久津
なんなんだろう違いますよね
山下
なんか、
阿久津
なんなんだろ
山下
やこれを言うとなんかノスタルジックになっちゃうんで、なんか憚られるんですけど、こういうんじゃないんですよね
阿久津
ああわかりますねえ、なんなんだろどういうことなんだろう〜〜ん、なんか僕はページをめくるっていうときに、人の皮膚っていうのはすごいなあと思うのが、今2ページめくっちゃったっていうのを感じられるみたいな、すごいことだよなあと、なってて、
山下
だからそれ含めた情報量が
阿久津
そうそう、桁違いに違うんじゃないかなあって、たぶん、本によって、紙だから、なんか紙が含んでる湿度とかも違うんじゃないかなって、まあその日とかじょう、天気とかによって、
山下
紙の種類も違いますからね
阿久津
紙の種類も違うから、日々、日々触ってるってことでもあるから、その生命感みたいなものはじわじわあるんじゃないかなって思うというか、けっこう無視できない生命感、生命感とか身体感、あと積読、と、
山下
存在してるっていうのはかなりおっきいんじゃないかと、
阿久津
ああねえ
山下
読んでなくても、あこれ自分買ったんだ、あの人の本ここにあるんだって、なんか、かなりおっきいことだなあって
阿久津
そうっすね、
山下
これをどう、ノスタルジーとか、かっこつけじゃなくどう持ってくかっていうのは、なんか本屋とか、に問われてんのかなあって
阿久津
なるほど〜
山下
そのね、読んだからこうなるよっていうのだけは、厳しいなって
阿久津
そうっすよね、それだったらやっぱスマホにうば、こう奪われますよね、そうっすね、う〜ん、
山下
トイレ行ってきます
阿久津
はい
(離席)
(戻り)
山下
撮れ高的には大丈夫ですか
阿久津
いや〜、なんか、や、ちょっと、野球の情報見ようと思ってなんかやってたらなんか、一瞬あの、電源が落ちるみたいなこうトントントンみたいになってどうしよどうしよと思ったら、完結してる、保存されてたんで大丈夫でした
山下
へへへへへ
阿久津
これゼロになったら怖かったなあって、ふふふ、ん〜、なるほどね〜、いや、そうか、一時間半くらい、お話は伺えてるんで、たぶん、すごいボリュームになると思いますこれは、そっかでもそう、聞きたかったあれとしてあるのが、今そのにち、そっか、本を、読む、その、読む、まあ今日常的に本に囲まれて仕事をされているわけですけれども、読むぞ〜っていうときって、どういうふうに読んでるんですか
山下
そうっすね、最近ありがたいことに本の紹介、同じですけど、本の紹介、も仕事になってきちゃったんで、追われつつっていうのもあるんですけどねえ、なんか、読みたいなっていうのはけっこう加速してるなあっていう、
阿久津
今、カルチャー全般が好きだった山下優さんていうのは、本の位置っていうのはどうなってるんですか音楽とかファッションとか
山下
完全に音楽と読書がツートップみたいな
阿久津
は〜なるほどへ〜、それで、
山下
なんか、そうっすね、ありがたいことにイベントとかやらせてもらって、それこそ同時代の人たちが、これ前のインタビューで橋本さんも言ってたかもしれないんですけどリアルタイムで読めるっていうのは
阿久津
たしかにね〜うれしいですよね〜
山下
しかもなんか年近いのに、めちゃすげえなみたいな人たちがこう、バンバンいるんで、なんかすごい、勝手に引っ張られてるなって、すごい感じますね、また、だから、10年経ってさらなる、絶望を感じるんですけど、めちゃ、めちゃ読まれ、それが、仕事といったらあれですけど、読んで書いてるんで、これ全部は読めねえなあ、また突きつけられてるっていう、違うレベルで
阿久津
たしかに、そうなるとなんか、あんまり、おもしろい人と知り合いたくないっていうふうには
山下
はっはっはっは
阿久津
もう、めいっぱいみたいな、
山下
最近そうっすねありがたいことにどんどんいろんな、紹介してもらえたりとか、どんどん、くるんで、まあ、本屋冥利だなあって
阿久津
へ〜〜
山下
そうっすね、読むことよりも違うことのほうがまあメイン、はメインなんで、こんだけおもしろい人とかおもしろいこととかこう、出会えるようにする、結果自分が出会えたらお客様にも出会ってもらえる、できるんで
阿久津
そうか〜
山下
でも、読んでないと、ぺらっぺらだなあって毎回突きつけられるんで
阿久津
あ〜、たしかにたしかに
山下
いつも、ジレンマはありますねえ
阿久津
ジレンマありそう、僕はもうねえ、あの、気楽に読むっていう、
山下
へっへっへ、こうなんか、もちろん読んではいるんですけど、さっき言ったおっしゃった読まずに勧められるようになるていうのが、けっこう大事な要素なのかなあって
阿久津
それは、書店員としてですか
山下
そうっすね
阿久津
個人としては読みたい、わけ
山下
個人としてはちゃんと読んで、ちゃんと伝えたい
阿久津
あ、伝えたいまでも入ります?
山下
うーん読んでから勧めたいていうのはありますね、なんかけっこうせめぎ合ってますね、なんかちょ、言ったっけこれあのインタビューでも言ったかもしれないけど、なんかけっこう自分の中に何人もいるんで
阿久津
ああねえ
山下
ただのやばいやつだなと思いつつ、なんかでもけっこうそれが本屋向いてんなって気はするんで
阿久津
そうですねそれはそんな気はしますね
山下
なんかこれで、いち強固な山下優がいたとしたら、できないなと思いますから、
阿久津
僕本屋できないなと思いますね
山下
だからこそのフヅクエっていう形があるんですよね
阿久津
ああまあ僕はこういう形になっちゃうんだろうなっていうのは
山下
まそれはそれでひとつ理想形だなあって思ってて
阿久津
そうだな自分が本屋やるって想像したらなんか自分が好きな本、だけしかどうしても売れないだろうなあ、ていう気が、それは、もしかしたら書店員として10年やったら違う感覚になるのかもしれないけれど
山下
なんかそういう感覚も求められる、まったくないかっていうと、そうなんすよ、
阿久津
まあそうですよねたしかに
山下
そうなんですよねまああれくらいの規模、だから、なのもあるんですけど、そこがけっこう、そんな、個性、個性っていうのもあれだけど、あんまり個が出てこないと、普通の本屋になってしまうんで、でそれはそれでいいと思うんですけど、あの場所にそれは求められないから、でもこれはねえのかみたいなことはけっこう言われるんで、けっこう言われて気づくことがあるし、なんか、本当に、恵まれてんなっていうのは
阿久津
へ〜
山下
お客様に鍛えられるし、著者、はやっぱ、先輩がつくってくれたABCだからここでやりたいって人もいるし、もちろん、個人の関係性でやってくれる人もいるし、
阿久津
へ〜、そっかあ、これはねえのかって言われて、え? アマゾンにありますよって答えたりは
山下
心ではめっちゃ言ってますけど
阿久津
はっはっは
山下
ピンポイントで来られるとけっこうきつい、しんどい店なんですよね
阿久津
ABCって別にそれに応えようとしてるわけじゃないですもんね
山下
そうなんすよね、でもそういう人のほうが、声が大きいダイレクトにくるんで、強いんですよ、だからさっきの、コラムのアンケート、書けないような人たちは、そっといなくなるんで、でもだからそっちの声をどう
阿久津
たしかに
山下
売上で聞くかっていうのが大事かなっていうのはすごい、あるですねえ、まあもちろん、言っていただけるのは大きいし、あ、これなかったんだっていうのは単純にありますし、でも直接こう言ってもらえないこう、なんだろな声とか、空気をどうやって拾っていくのかっていうのはお店、としてはこび別に媚びるわけではないんですよね、その人たちがたとえば縁があったそこの琴線にどっかでもいいから触れられたらなって、核心を突きたいなっていうよりも、ここに青山ブックセンターがあってそこでちょっとでも触れてくっていうのが、ある、といいなあ、っていうのは、まあもちろん、ドンズバの人がもちろん、いてもいいと思うし、
阿久津
そうっすねえなんか
山下
ビジネス的にいうとめちゃ難しいし、じゃあそれ、いくらなん、だ、とか言われるとだいぶあれなんですけど
阿久津
いくらなんですか
山下
いくらなんですかね、でも単価は今上がってるんですよ、正直
阿久津
へ〜
山下
それはすごいいい傾向だなって
阿久津
そうですね
山下
いっときすごい客数増やそういろんな、ことやるけど、だいぶ限界は見えたなって、客数的には、まあもちろん、入れ替わりはあるんで、数字は変わってないんですけど入れ替わりはあるんで、ていうのをなんか
阿久津
そうか〜、ちなみに単価っていくらくらいなんですか
山下
2千後半から3千円
阿久津
え、それって本屋的にはめちゃくちゃ高くないですか
山下
高いんですかね、まもちろん日によって、でもだんだん、そんな感じになってますね
阿久津
へ〜、それはすごいですねえ、
山下
だから、文庫本一冊とかじゃなくてけっこう、複数冊買ってもらえるのが増えてますね、ちょっとこの数字はちゃんと調べます、でもなんかそんな感じがしますね
阿久津
それはすごいなあ
山下
昔からけっこうそういう感じはあったんですよね、洋書とか、でなんかそれが最近、人文系とか外文とかで、なんか複数冊でそうなるみたいな、まあビジュアル書、いわゆる洋書、一冊でぼん、ていうふうになってたのが、けっこうそれはリニューアルのときに意識したんですよね、洋書とか、だけは厳しいだろうなって、もうずっと感じてたんで、でさっき言ったデザイン書も、出ないんで、それがやっと、もうすぐ3年かリニューアルして、浸透してきたなって
阿久津
すご〜い、平均値見たらいっしょ、あんま変わらなくても
山下
中身は、違う、点数は増えてると思いますしね
阿久津
すごいなそれは、すごいですね
山下
なんかほんとありがたいですなんか単価高いのとかって売りにくいとかってよく出版社に言われるんですけど、関係ないっていうか、もちろんね、チェーン店より数は少ないですけど、しっかり売れてる
阿久津
へ〜、おもしろいなあ、
山下
けっこう求められてるのはそっちなのかなあって、だから提案してるってっていう意識はあんまりなくて、けっこう並走してる感、
阿久津
へいそう?
山下
お客様と
阿久津
へ〜
山下
そういう意味ではマラソンていうかペースメーカー的なあれなのかなあ、なんか、普通に、先を行ってるわけでもないんですけどなんか、理想的な数字を目指して一緒に走ってる感じは、すごいしますね、それは、もちろん引き上げられてると思うし、それは、もちろん、たぶんランナー速かったら、ペースメーカーも変わってくると思うんで、よくあの半歩とか一歩先とかあったんですけど、そんな感じが強いっすね、どんだけ、ま、さっきも言ったんですけど提案して売れなかったら、どうしようもないんで、
阿久津
へ〜、なんかおもしろいですねなんか、ABCってなんかちょっと変な感じがしますねなんか、めっちゃチェーンとも違うし、個人店とも違う、あんまり他に、ない、すごい中途半端なポジションですよね
山下
なんか、結果おいしいポジションになってしまったなっていうのはなんか、ありますね、ワンフロアの規模感で、イベントもできて、まあ六本木もなくなって結果1店舗しかなくなって、
阿久津
ああそかそか
山下
目指してなかったからそうなったっていうのも
阿久津
ははは
山下
これがたとえば、オンリーワンになるんだみたいになってたら、多分全然違ってただろうし、飲みます?
阿久津
はい、ビールで、僕トイレに行ってきますね
(離席)
(戻り)
阿久津
本を、読むときって、基本的に家ですか
山下
家と休憩時間ですかね
阿久津
休憩時間て、静かに読めるようなバックヤードがあるんですか
山下
こじんまーりとしたスペースが、だから、悩みですね、本読む環境っていうのはね
阿久津
やー、なんか、ありますよね、喫茶店行ったりとかは
山下
あー、すねー、行ったら行ったで行けるんですけど、最近なんかちょっと、疲弊しておりまして
阿久津
ははは
山下
まるまる、出たくないような症候群が、
阿久津
へ〜、じゃあ休みの日は家にいるっていう
山下
まあでもめっちゃメールとメッセンジャーは飛び交ってるんで、
阿久津
ああそうなんですね
山下
過剰接続だなあって思いつつ
阿久津
たしかに
山下
なんかすごい、難しいっすねえ、それはめっちゃ自信ありますもんなんか本屋の、店員として、メールとメッセンジャーの量は、
阿久津
それって、店の中の話ですか内外関係なく
山下
メッセンジャーは個人でやってるんで、メールは、いちおう店舗メールですけど、いやあでもほんとありがたいっすねえ、なんか、なんていうんだろ、一回こう、人とこう信頼でつながると、またこう紹介いただいて、とかなんか、こっちも会いに行くと、実はあの人と知り合いなんですみたいな、なんかこう、あ〜、ってなってて、なんかすごい、商いのあり方としてすごい理想形だなあって、もちろん出版社も、業務的なあれもいいんですけど、プラスアルファそういうふうになってくると、いろいろ広がるなって
阿久津
なんかそうなってくると、自分の名前でやってみたくとかってなったりはしません?
山下
興味はあるんすけど、でも、なんていうんですかねそこは、自惚れてないっていうか、青山ブックセンターと、山下優だから、面白がってもらえてんなあっていうのは、まあもちろん、信頼関係で、山下優とつながってる人もいるんですけど、増幅できるんで、それはなんか、面白いなあってなんか、たとえばツイッターだけにしても店舗アカウントと個人アカウント使ってるんですけど、店舗アカウントで絡んで出会うきっかけになったりとか、結果あとで個人アカウントでつながるみたいな、実際仕事になるみたいな、
阿久津
へ〜
山下
別になんていうんですかね、それも別に、いやらしくやろうとは思ってなくて、けっこう、店舗アカウントでやると新鮮に感じてもらえる、あんまそういうアカウントないんで、まあ厳密に言うと本屋のアカウントではあんまないっていう、けっこう、そっかあ、っていう、けっこう自然にやってたつもりだったんですけど
阿久津
なんかあのインタビューのやつでも、ABCのアカウントは本屋としてはけっこう出色の、フォロワー数みたいな感じで
山下
まあでもあれはあんま当てにならないんですけどね、けっこう死にアカウントもいっぱいあるんで
阿久津
ああ、それはそうですよね
山下
なんか、けっこう早めにツイッターやってるから、そうなってるだけで、
阿久津
ああそうだったんですね
山下
当てになんないなーって
阿久津
今フォロワーって
山下
何人かな、4万、4万、42700、とかですね、でたしか、けっこう本腰入れて自分がやりだしたのが、そのときは3万8千だったかな、なんとなく5万目指したいなって、個人的には、4千ちょいは増やしてる
阿久津
なるほど、
山下
でも完全に、増やしてるっていうかその人たちしかアクティブじゃないなっていう
阿久津
ああ逆にね
山下
はっはっはっはっは、けっこう数字見てると、それは感じますね
阿久津
4万かいいなあ、僕は、目指せ1万で、
山下
いやでも、アクティブなのは5千前後なんで、見て、いただいてるのは、あんまり当てにならないですよ、だから多分、めっちゃアクティブだと思います多分、
阿久津
どうなんだろ
山下
だって、俺も個人であのインタビューとかでめっちゃフォロワー増えて、結局なんか、下手したらその、まあリツイートとかしてもらうと、見てもらってる数は個人アカウントのほうが多いんですよ、これけっこう最近悩みで入荷情報を、ばっかやってると、フォロワー減るんですよ、けっきょく広告に、なっちゃうんですよね、こっちは、入荷情報、なんだろ、本屋だし
阿久津
あっはっはっはっは、そりゃそうですね
山下
これすごい悩みなんですよね、たまにこういい新刊がばーって入ってきて、ばーってつぶやくと、減るんですよ、でもなんか、ちょっとしたこう、なんか、人に絡んだりとか、ちょっと自分ぽい意見とか、まあなんなら他の、個人の、リツイートしたりのほうが、増えてく、だからけっこう面白いなあって、やっぱCMになっちゃうから、まあイベント告知情報とか、来てもらいたいし、本、入りましたよっていうのも、CMなんだって思って、さっきのそのなんだ考えなきゃなっていうのは自分、の言葉でちゃんと伝えないと、見てる側はもうわかるんだなって、別に、それが正義とは思ってないんですよ、バズるのはバズルし、まあじゃあバズったから売れるかっていうとそうでもないんで、まあ一回タイトルさんだったかなあ、それの話を聞いたことがあって、500いいねとかついて店頭で1,2冊しか売れなかったみたいな、まあ、ちょっと、世界が違うから、
阿久津
へ〜〜〜、
山下
なんかすごい、でもすごいおもしろいです壮大な、本屋の実験をずっとさせてもらってるみたいなもんなんで、だって単純なことでいえば入荷情報のほうがうれしいフォローしてくれてるはずじゃないですか
阿久津
うん
山下
阿久津さんがそれ見たから買いに行こうって、でもそれを、いやがる人がいるんだと思って、なんでフォローしたんだい! ていうのが、えっへっへ、こっち的にはあるんですよ強制的にフォローしてもらってるわけじゃないから、
阿久津
そうですよねへへへ
山下
なにをもってじゃあフォローしたんだろうなあって、まあうるさすぎるのか、でもずっとつぶやかないとそれはそれで、なんの変化も起きないんで、なんか、ほんと、切っては切れないですからね、でもそこに意識的な本屋が少なすぎるなあって
阿久津
へ〜〜、そこに
山下
なんか、インターネットに対して
阿久津
あ〜、
山下
なんか、思いますね、だって流れてこないんですもん他の本屋の情報が
阿久津
へ〜〜
山下
著者のリツイートとかないってことで、うちがフォローしてる人たちで、もちろん、たまにはありますけど、
阿久津
そういうお店って何をつぶやいてるんですか
山下
なんですかね、こっちもあんま、本屋フォローしないようにしてて
阿久津
へへへ
山下
これ難しいんですよね、前はなんか参考にしようとフォローしてたんですけど、なんかお互いよくねえなって
阿久津
へ〜〜
山下
行かなくなったのもちょっとそんな感じですね、最初はあの、読んでないコンプレックスもあったんで、他の、本屋行って、あこれめっちゃ推してんだな、うちも入れてみようってやってたんですけど見事に売れないっていう、だからもちろんちゃんとなんですかね文脈つくったうえでの多分その店舗でのそれだってことに気づいたんですよねいきなりなにかを、じゃあ置いたから、売れるわけではなくて、
阿久津
へ〜〜〜〜〜
山下
まあこんなに今、伝える道具があるんだからもっとフル活用するべきだなあって
阿久津
それはそうっすね
山下
だから動画の紹介もそうだし、めっちゃしんどいっすけど、まあでもそっからね、一人でも、なんかそのさっき自分が雑誌でなったみたいになってくれれば、まあ儲からないビジネスだなってほんと思いますけどねえ
阿久津
だってねえ、一冊売れて、いくらだって話ですからねえ
山下
1000円で売って基本的に250円、割に合わないっすよねえあっはっは
阿久津
やあ大変ですよねえ、絶対できないなって思う
山下
まあ、いろいろ、いやでもなんか、希望があるなって思うのはなんかその、なんかお店を持ってるっていうのが、10周くらい周って強みになってるなって場を持ってるっていうのが
阿久津
それはね大きいですよね
山下
やっぱ優秀な人ほど、フリーだったりとか、なんか、お店を、持たないでも生きていける人たちだけどでも、あそこにあるってやっぱ言いたいっていうか、なんか、けっこうその需要はめちゃめちゃ、だからコンテンツつくれる人は増えてるけどそれを提供できる場は、ない、ていうか、ちょっと下の人たちとかかわらせてもらうことがけっこう多くて、まあありがたいなって、どんどん紹介してもらって、渡して機能できる、
阿久津
やっぱり場以外には体験にはならないんですよね、
山下
そうなんですよね
阿久津
だから場の強みは、体験を提供できるっていうのはすごいありますよね、たしかにそれはそうだなあ、
山下
フヅクエだって絶対そうじゃないですか、読書会でも、どっか違う会場借りてやるのと、フヅクエでやるのって、めちゃめちゃ違いますよね
阿久津
多分違うと思いますね
山下
濃度が
阿久津
そうすね、たしかにそうすよね
山下
だから、そうっすね数は減ると思うんですけど、重要度は増すだろうなって
阿久津
そうっすねそうかもしれないですね
山下
まあどの、どの業界もそうだなって、アパレルにしても、今までなんとなくあった路面店とか消えてくだろうなっていうのは、でもちゃんとしてるとこ、ちゃんとしてるっていうのもおかしいですけど、なんか、意識的な路面店は残るだろうし、
阿久津
たしかにでもほんとにABCは僕は行くたんびに体験になる感じが、なんかすごい、変な、贔屓目で見てるのかなと思うくらいにそう思うところがあって、なんか、
山下
のろけじゃないですけどほんとに言ってもらえることが多くて、渋谷慶一郎さんとかも、本屋はここだけでいいみたいな、それはほんとにうれしいし、なんなんだろうな
阿久津
ねえ不思議ですよね
山下
まあでもお客様がいいから、そうなれるんだなっていうのはありますよ、さっきの提案したらそれに反応してくれる人たちがいない限り、その、そういう形になんないんすよ、こっちが提案し続けても、無反応であればそうじゃない形になっていくんで、
阿久津
たしかに、あごめんなさいまたトイレ
山下
はい、えっとビール
阿久津
あそうですね、お願いします
(離席)
(戻り)
阿久津
やー全部聞けたかなあ、
山下
あ、終わりはっはっは
阿久津
これ、うん、まあきっとだいたい聞けたのかなあっていう
山下
はっはっは
阿久津
へへへ、へへへ、まあなんかもうだいぶたぶん、まあ今さらね、なんかポンって質問してもなんかおもしろくないかなって
山下
あっはっは
阿久津
ていうのが、あるんで、終わりにしよ、ありがとうございました〜、楽しかったです、
山下
あっはっはっは
・・・
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