左1(1番上の1):塗り始め。縁取っている紫色がマスキングテープ
右1:きれいに塗れた
左2:パテ適当なところの浮き彫り
右2:壁とステンレスボード
左3:長尺シート貼られた厨房床
右3:明日から張るフローリング材
左4:最初の椅子案
中4:背板とお尻は分けた方がコスト抑えられるとのことで出てきた案
右4:これなんのやつだろうな、荒井さんが送ってくれた図
26日。
「xx日目。マスキングテープと戯れたり、照明を買ったり。
今日は塗装開始かと思いきや塗料の到着が一日遅れたとのことで、塗装の前準備としてマスキングテープを塗っちゃいけないところにベタベタ貼ることをおこなった。微妙にパテ塗りも。なんだかんだ毎回パテ塗っていて、実は永遠に終わらないのじゃないかという気になってきた。
なお、本日知った言葉:「毛細管現象」。マスキングテープ3枚貼りとかするくらいなら養生テープ(ガムテープみたいなやつ)じゃダメなんですか、と問うたところ、「養生テープだと毛細管現象が起きるのです」と教わった。なんか染みてペンキ全部通しちゃう的な現象とのこと。染みちゃうっていう経験則からの返答までなら全然「ああ、そうなんですね」なんだけど、それでは染みます、そしてそれを毛細管現象と呼びます、と言われるとすごく感心してしまった。
そのあとは仕入れさせていただくことになった感じの酒屋さんと茶をしばきながら契約書書いたり、照明屋さんというのかアンティーク雑貨屋さんというのか、語彙の貧弱さゆえにくくり方がまるでわからないのだけどそういった類のお店に行って照明器具をだいたい購入。
些事をコツコツと積み重ねていった感じの一日で悪くないなと思いました。」
27日。
「xx日目。ペンキ塗りを精力的におこなった
本日はペンキが到着したのでトイレと厨房のペンキ塗りをおこなった。
これまでの解体とかパテ塗りとかは3時間もやっていたらもうお腹いっぱいです、となっていたのに今日は6時間、ほとんど休みも取らずにぶっ続けでおこなった。目に見えて進んでいるのがわかる感じがきっと楽しかったのだろうと思う。
そしてヘトヘトに疲れた。一日中現場であれこれしている大工さんとかって本当にすごいなと思う。とてもじゃないけど無理。
そういうわけで壁が塗れた。トイレが今まで以上に箱っぽくなった。明るいところで確認しないとわからないけど多分ちゃんと塗れているはず。ただパテ塗りをサボったところは如実にあれで、見事に溝がそのまま見えるし、ビス穴もそのまま見えている。(厨房の天井なので気にしない)
ローラーをつかむ状態でずっと力を入れていたため、手首が骨折か少なくとも腱鞘炎になるかと思いきや、そうはならずに指に豆ができた。よい日でした。」
28日。
「xx日目。ソファなどの家具類がなかなか決まらない
昨日ペンキ塗りがんばったため本日は現場には行かずに小雨降り続ける中ブラブラと。目黒通りの家具屋巡り。先月か先々月も来たけど、お高いものだなあと。なかなかいいものに出会えず、どうなることか、というところ。
区役所アゲイン。たいへん立派な都市銀行に融資申込みを却下されたため(するっと行くものだと完全に思い違いをしていたのですごくびっくりした。「え!!!!!!!」くらいのびっくり具合。面倒くさいことはささっと進めちゃいましょうというスタンスだと思っていたら、面倒くさいことはささっと却下しちゃいましょうだったのか…!という。まあなんか僕が色々ダメだったのかもしれないけど)、一度仕切り直しで区役所。来週別の銀行にトライ・アゲイン。当然ながら貯金額がものすごい勢いで減っていっているので早く決められるといいな、というところ。
久しぶりに映画館でもと思ってたむらまさきの『ドライブイン蒲生』をイメージフォーラムで見たあと、ショップカードの紙を考えに竹尾青山見本帖へ。何をしに来たのかもわからないくらい何もわからないで行ったので「僕の目的はいったい何なんですか?」「こちらでいい紙だなと思ったとしてその先に僕はいったい何をしたらいいのですか?」という実に基本的なところから、いろいろと教えていただき何種類かサンプルで買った。8000種類くらいの紙があるとのこと。多すぎてもう手に負えないよ!みたいな感じで無性にワクワクする場所だった、というところ。」
29日。
「xx日目。なんか少しずついろいろといよいよな雰囲気というか
今日は明日からの床貼りのフローリング材が届いたので(土日、床貼りに来てくれる方引き続き募集中です!)、それを2階に運び上げるために現場に行った感じで、重い重いと言いながらいくらか担いであがった。長い木材を肩に乗っけて運ぶあの感じ、やってみると飛脚っぽい気分になれました。飛脚が肩にかついでいるあれは御状箱とかを括りつける三尺棒というらしいですが。たぶん。
厨房がいくらか進化。床に長尺シートという防水のシートが。ここはキレイなので施工の習慣だと完成するまでは土足厳禁だそうで、久しぶりに清潔な床というものに出くわしたためかいくらか寝転がってみた。
それからガスレンジが置かれるはずのところの前面の壁にステンレスボードを貼った。ステンレスボードはすごいつやつやしたやつとマットなやつがあるらしく、これはマットなやつ。
そのあと夜は豆を使わせていただきたいと思っているコーヒー屋さんに行ってあれやこれやと教えていただき、すごく楽しい時間だった。
少しずつ、いろいろといよいよ。いよいよってほど来てはいないけどいろいろちょろちょろと進んでいる。」
ここで言っている「コーヒー屋さん」は三軒茶屋のOBSCURA COFFEE ROASTERSで、この日は焙煎所でもあるファクトリーにて代表の山口さんからいろいろとお話をうかがったり僕がやろうとしていることの話をしたりした。いろいろなコーヒー屋さんの豆を買って試す中でオブスキュラのコーヒーにしたのは一番おいしい気がしたからで、なのでフヅクエのコーヒーは一番おいしいことになる。素晴らしいことですね。
なおこの日の夜、数日間LINE上で椅子についてのあれやこれやが喧々や諤々でされていたのだけど、僕の「二人の話がまったく見えません」というイライラがわりと頂点に達して、「どういうことですか?〜じゃなかったんですか?〜って言ってませんでした?〜はどうなったんですか?〜は何についての話なんですか?」みたいな感じで疑問文の連発をして「(施主を置いてけぼりにするな!)」みたいな、こういうときだけ都合よく自分のことを施主とか思って、っていう様子を見た永山さんが「あ、こいつやばい」と思ったらしく電話して説明してくれてだいたいわかった気になった。自分の幼稚さを恥じ入るとともに、椅子はほんと鬼門。