学習 > コーヒー > イエローブルボン、スペシャルティコーヒー

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ブラジルのカンバラ農園のカツアイ種、と思ってここまで2回調べてきたわけだけど、誤認していたことがわかり、カツアイではなくて品種はイエローブルボンでした。
イエロー云々のところについては、昨日の調べ物の段階では「最後に色素変異種というのが、通常種の果実は赤いところ、黄色の果実を実らせるやつで、イエローが頭に (あるいはアマレロがお尻に)ついたらそれとのこと。イエローブルボンとかイエローカツアイとかそういう感じか」と書いており、どうもそういうことのようです。
通常のレッドに比べると稀少性が高いというところと、甘みが強いというようなことが出てきたりした。そして実際に飲んでみるととても甘くて。すごい美味しいです。ということなのでイエローブルボンはわりと稀少で甘い、というくらいの認識でいいかと。
それよりも何よりも、「イエローブルボン」で検索すると一番にヒットするのがローソンのマチカフェであり、そのことに「え!」となった。
で、このページの「イエローブルボンへのこだわり」というところをクリックすると三つのこだわりが書かれていて、「品質へのこだわり」「豆へのこだわり」「鮮度へのこだわり」と並び、「への」のゲシュタルトが次第に崩れていく感じがめまいのように訪れたのだけど、「品質へのこだわり」に挙げられている「スペシャルティコーヒー」。
改めてこの言葉について。
まず田口護、旦部幸博『コーヒー おいしさの方程式』を紐解いてみると、紐解いてみると紐解くべきは同じ著者の『田口護のスペシャルティコーヒー大全』だったのかな、と思うわけで、さらっとしか触れられていない。
「簡単に言うと「すばらしい風味特性をもった氏素性のはっきりしたコーヒー」のこと。80年代に概念が確立し、生産者と消費者の価値観を「量から質へ」と転換させた一大ムーブメント」
簡単に言われちゃった。しかもこれは本文じゃなくて14ページにある注釈のところだし。もう一歩、その由来に踏み込んでいるのが25ページ。
「スペシャルティコーヒーという新語は米国クヌッセンコーヒーのエルナ・クヌッセン女史が初めて用いたもので、そのコンセプトは、《Special geographic micro-climates produce beans with unique flavor profiles 特別な地理的条件が特別な風味のコーヒーを生む》というものだ。要はコーヒーにも他に代えがたいユニークなキャラクターがあるのだから、もっと個性あるコーヒーを栽培し、それを積極的に評価していきましょう、とするムーブメントということができる。」
調べてみると1978年に開かれたフランス、モントルイユにおける国際コーヒーなんとかのカンファレンスというところでクヌッセンさんがおこなったスピーチにそういった言葉があったみたいだ。
僕が生まれるよりも前にすでにそんな言葉があったのか、というのは新鮮といえば新鮮。猫とか杓子とかが「スペシャル、スペシャル」と言い立てている光景は昔からのコーヒーの人たちからしたら「やっとですか…」という感じなのかもね。
ブルータス特別編集のムック本『もっとおいしいコーヒーの進化論。 HAPPINESS COMES FROM GOOD COFFEE』でもその言葉自体に対する扱いの軽さ、「響かせるべきポイントはもはや全然そこじゃないでしょ」感は同じで。
「2013年。スペシャルティコーヒーはもはや “スペシャル” ではありません。」
でも、だからってそこの部分をわからないまま風を切ってシティボーイ然とした顔をして颯爽と歩こうとしてみてもファッションにしかならなくなっちゃうので、スペシャルティコーヒーの定義とかはもう少し調べてみる(予定)。今日はちょっと長くなってしまったのでおしまい。
photo by Dennis Tang