本の読める店

ひとの読書(2) 武田俊さん 3/3

Entry takedasan

ひとの生活や記憶のなかに読書はどういうふうに組み込まれているのか、聞いたり聞きそびれたりしてみる企画「ひとの読書」第2弾は、編集者・文筆家の武田俊さんにお話をうかがいました。

1986年名古屋市生まれ、文芸誌『界遊』創刊からそのキャリアをスタートさせ、現在はライフスタイルメディア「ROOMIE」、Instagram Storiesメディア「lute」などでご活躍中の武田さん、を、僕は、DOTPLACEに掲載された文章「インターネット曰く」を読んで知って、「俺はこういうものを読みたかった!」と思って興奮したのちに友人を介して知り合ってからのお友達で、そういえば本の話ってあんまりしたことないよな、と思い、お声がけした。
時は1月26日金曜日。15時から三鷹のSCHOOLでおこなわれる滝口悠生原作の演劇『高架線』を見に行く約束をしていた日、お昼に吉祥寺で待ち合わせ、くぐつ草に入ってカレーを食べた。カレーを食べ終えたところから話は始まった。(聞き手・構成:fuzkue 阿久津隆)

2/3からの続き1/3はこちら

武田
野球サークルはやめよう!ってなって

阿久津
ああ、なるほど、いい、みそぎ? 禊ってなんだっけ、になったわけですね

武田
そうそうそうそう。出遅れちゃったので、もう新歓やってるとこなくて、文学サークルも違うよなあってなったら、そのゆるーい映画サークルは、もう新歓じゃなくてただ学校の、ベンチで、ずっと集まって飲んでる、行ってみよーってなって、でいきなり、なんの本が好きなの、って言われて、高橋源一郎が好きなんですけどわかります? いやいやそんなのは、好きだよ、じゃあ初期三部作で何が好き?みたいな感じで、話になって、でその人すげえかっこいいんすよ。で、うわやばあ!ってなったら、武田くん、映画は? ゴダールとかも、なんか好きな感じなの、ってなって、

阿久津
へへへ

武田
ゴダールは聞いたことはあるけど見たことはない……でなんか音楽の話になっても、ずっとこう、なんか、ふぁ、ファンクの話とかしてるんですよ

阿久津
へ〜〜〜〜〜〜

武田
高尚だなあ!ってなって

阿久津
高尚ですねえっへっへ

武田
でぼくここ入りたいですって言って、なにサークルですか?って聞いたら、映画サークルだった、入りますってっへっへ

阿久津
へ〜〜〜〜あ、へ〜〜〜〜

武田
そこでいっぱい教えてもらったけど別にその人たちは、高尚な人でもなんでもなくて、ただダラダラ、好きなものを、やってる人で、そう闘う、ぞ、って感じでは、なんか読んでるわけでもなくて。ちょっと物足りないな、みたいな

阿久津
あ、へ〜〜〜、闘いたかったんですね、

武田
議論をしたかった

阿久津
議論をしたかったんですね

武田
だからいろんな場所に行って、そういう人を見つけたりとか、学校の外にもいろいろ出たりとかして

阿久津
なんかあれですねあの、喧嘩がしたい、青年みたいな

武田
そそそそそ。強いやついねえのかみたいな 

阿久津武田
ふっふっふっふっふっふ

武田
そそそそ、そーそーそー

阿久津
へえ、そうか〜、じゃあ、あ、じゃあサークルの、わりと外で

武田
サークルも、ガッツリやりつつ、その、なんか、不良、文化、系サークル、ダメ野郎みたいな、喫煙所、という名の、もう外で、ずっと溜まって毎日朝まで、朝まではないか、学校出るまで、飲んでる、そこにいっぱい、ジャズサークルだったり映画サークルだったり集まっていて、そこでいろいろ教えてもらって

阿久津
法政ですよね

武田
法政

阿久津
なんか、あの、なんか、かっこいいですね、なんか、SFCってそういう、退廃

武田
もっとスマートな

阿久津
あそっかもっとスマートなのか

武田
あとね、法政大学の、あれは、あれなんですけど、ぼくが入学した前年に学生会館がなくなってるんですよ、でその最後を知っている人たちが、かわいそうだね、もうないもんねとか言って、思い出話をされるたび、クソ〜〜!!

阿久津
ああなるほどなるほどそういう

武田
じゃあそういう俺らはどうすればいいんだよって、政治にも興味を持つし、歴史と文学みたいな問題は、に、語れる人間でありたいって、そうやって政治的、少年になっていく

阿久津
あなるほど、あ、そういう意味では、そもそもSFCには歴史がなかったんですよね

武田
ていうことかもしれないですね

阿久津
あーそかそかー、たしかになあ。ちょっと憧れるなあ今聞いてると

武田
古い、な、って思います、ぼくらは、いい意味で、ぼくらが好きだった時代の名残り。どっちが先かはわかんないですけどね60年代的なるものが、先に好きだったのか、そもそも高橋源一郎を通ってしまった以上、そこに関心は持ち続けてるんですけど、母親たちも、もうちょっとそのあとだし

阿久津
ああ

武田
本を読んだり、行動することによって、世界のなりたち、仕組みであるとか自体に、意見する、アクセスするみたいな、みんなで同じ風景に対して、語り合うみたいな、大きな物語ですけど、そういう体験をぼくは、したかった

阿久津
なるほど〜〜、へ〜〜〜〜〜。素敵というか僕はほんとに、昔から今までそういうことが全然なかったんだなあっていう自分のなかで、批評的な、たぶんほんと、楽しみのためだけに読んでたし、読み続けてるんだなあっていうのは、そういうの聞くとすごい思いますね

武田
でもそれは阿久津さんのいい、すげえいいスタンスだと思う、思いますね

阿久津
ポップでいいですよね

武田
趣味は読書!って言える、それいいな。KAI-YOUを始めたときに、仲間たちで、語り合ったんですけど、これをやるってことは俺たちはもう、読書を趣味にはできないっていう、桃園の誓いみたいなのをしてましたね

阿久津
はいはいはい

武田
よし、俺たちはもう、読書を趣味とはしない、ガシッ、みたいな

阿久津
そっかだから僕は、仕事にはしたくないってことなんだな、仕事のためにとか、楽しみ以外のために本を読むってことからは、できるだけ遠くにいたいなってずっと、あるのかなあ

武田
うんうん。ぼくはね、状況を変える、っていうことを、欲していた気がします

阿久津
状況っていうのは、自分のですか?

武田
自分を取り巻く、

阿久津
世の中

武田
頭のいい人が弁護士になりましょうねみたいな、ものだったり

阿久津
ものだったり

武田
レール的なものだったり。その当時興味を持っていたものは、それに対して疑問を投じたり対抗したりするものが多かった、いつも対抗すべき、その、だからそっからどんどん勉強はしていくので、どうもポストモダンってものがあったらしいぞとか、カウンターカルチャーってものがどう成り立っていたのかとか、ってなったときに、ポストモダンはたぶんモダン、を越えきれなかった、社会、のほうが先に、なんていうんだろう、大衆消費社会広告文化みたいなものによって、近代的なものが、状況が先に変わっちゃった、って感じでした

阿久津
ほうほうへ〜〜〜

武田
じゃあ、なにに、刃向かえばいいんだろう、な、って。刃向かう、ことではないんだ、倒すべきわかりやすい父みたいなものはもう死んでて、じゃあこの状況全体をどう変えていけるの!みたいな、方に、どんどん頭が行って

阿久津
それのひとつの発露が、『界遊』だったってことなんですかね

武田
それをやるために『界遊』をつくった

阿久津
それをやるために『界遊』をつくった

武田
それのもとになったのは映画のこともあるし、今思い出しましたけど最初期の、シノドス、シノドスってわかります?

阿久津
あーあーあーシノドス

武田
あれの最初のころとかのお手伝いを、丁稚奉公みたいなことをやってたんですよ

阿久津
えそれいつくらいの話ですか

武田
『界遊』つくる直前くらい

阿久津
あ、そ、そんなに長いものなんですね

武田
クローズドのセミナーをやってて、そこに仲俣暁生さんが出てたりしてて、ぼくと新見(直)で行って、そのときに、その(荻上)チキさんのしゃべりを聞いて、えやばっ!て思って、OSのバージョンがまったく、違う

阿久津
へ〜〜〜〜

武田
議論の整理の仕方が、すごかったですね。もうどんどん! 口で引用がどんどん出てくる

阿久津
あへ〜すごいっすね〜

武田
今までの論点を整理しますね、主に三つの論点がありますね、第一の論点に対してはぼくは、あこれに対してはアガンヴェンのこの意見が接続できると思っています

阿久津
あへ〜〜〜〜へっへっへ

武田
うわ、足りねえ!って思って。こんなに早く喋れる人がいるのかと

阿久津
へっへっへっへっへっへ

武田
でお手伝いさせてもらって

阿久津
はあ、そういう〜

武田
そういうムードがあった気がします。社会学的な語りが、カルチャーを、分析する語る、まあゼロ年代批評の、生まれる、タイミングぐらいの

阿久津
へえあそうなんですねへ〜〜〜

武田
今の物書きでアクチュアルなのってこの人たちなのかなって思って、近づいていった感じ。その辺からやっぱどんどん趣味の読書がなくなっていった

阿久津
ああなるほどそれで記憶にも、定着しづらく

武田
そうそうそう

阿久津
なるほどなあ

武田
物知りになりたい、んでしょうね

阿久津
あ〜〜〜〜、だから状況も、知りたいし、なるほどねあそっか物知りに、なりたいあそっかそうなのかあ

武田
だって、いまだに恐竜の名前けっこう言えますよ。デボン紀シルル紀とか、カンブリア紀からの流れとか

阿久津
あ、へ〜〜〜、すごいっすね

武田
図鑑つくってましたからね

阿久津
ん?

武田
図鑑をつくってました、子どものころ。なんかね、ティラノサウルスとかね、人気だから、ダサいんすよね

阿久津
まあそうでしょうね

武田
んふふ

阿久津
ティラノサウルスくらいしか僕言えないですもんね

武田
だはは。やっぱちょっとマイナーなのがね、そのへんの細かいのは忘れましたけど。で、図鑑をつくってほめてもらう。ほめてもらうのが、好きなんですよね

阿久津
へへへ、へ〜〜〜、物知りかあ

武田
『さようなら、ギャングたち』とかぼくたぶん30冊くらい買ってて、

阿久津
人にあげる

武田
この人と、仲良くなりたい!好き!って人に、あげまくるんですよ

阿久津
ああいいですね

武田
あんまりいいレスポンス返ってきたことないんですけど

阿久津
あ、そうですか。
あ、そうですか!
あ、そうですか!!

武田
一部。その人たちとは仲いいっすね

阿久津
あ!そうですか!そうなんだ

武田
親にも買い与えましたね

阿久津
ああ、そういうことしたいのって、ありますよね、僕なぜかJ Dilla聞かせた

武田
気持ちはわかったけど、わたしにはわからないねえ、って言ってた。でも大島弓子は読んでるよって。あそうなんだ、じゃあ大島弓子っていうのぼくも読んでみよう

阿久津武田
ぶふふふふふふふ

武田
源一郎、先生っすね

阿久津
源一郎先生ねえ

武田
そっから、穂村さんを知って、

阿久津
ふーーーん、ほむら、ひろし? あ穂村弘。僕は、読んだことないなあ、詩、なんの人なんでしたっけ、あれ、短歌

武田
歌人です。で現代短歌に入って、それはね、高橋源一郎の『日本文学盛衰史』っていう

阿久津
うんうん読んだ読んだ、面白かった〜

武田
あれの、石川啄木の、短歌として、穂村さんの作品、なんですけど、そこに、載ってるのが

阿久津
へええ〜〜〜〜

武田
同じような、食らい方をして、『さようなら、ギャングたち』を読んだときと。これなに!? 短歌って、なんとかたりとか、じゃないのみたいな。現代短歌ってのがあるんだ!ってなって、で現代歌人文庫開いて。それ高校生の時。で、大学入ったら、穂村さんのいた、かばんっていう同人に入ろうと思って、入ったんすよ。あ! そのとき行ってたのが、歌会を定期的にやってたのが、武蔵野公会堂って、吉祥寺にある。そうかそうか、それで吉祥寺もつながる

阿久津
あ、なるほどなるほどその時期によく吉祥寺

武田
所属してましたね一時期

阿久津
あ、へ〜〜〜

武田
あ、あと、学外で、っていうと、一水会っていう、新右翼団体があって、鈴木邦男さん

阿久津
すずきくにお

武田
けっこうその、左翼系論者、まじえての議論、てか勉強会やってて。で、小熊英二さんとかの本で、その、新左翼に対しての新右翼みたいな、興味を持って、勉強会に何度か行ったことがあるっふっふ

阿久津
ふ〜〜〜〜んへえ〜〜〜〜!

武田
普通に国旗とご真影飾ってあったからうわあ!っていやでもそうだよなあと思った、っはっは!

阿久津
新右翼ってのがあるんですね。ニューライトっていうんですか?

武田
そうですね。見沢知廉ちれんていう、人が、いて、そこの、団体にいて、小説書いてる、人なんですけど自殺しちゃって、その人の小説とか好きでしたね。『ライト・イズ・ライト』って小説で、遺作なんですけど、もう、いろんな読み方ができる。軽いが正しい、正しいが軽い

阿久津
あ、カタカナなんですね

武田
そそそ。右翼が正しい、右翼は軽い、軽いが右翼

阿久津
わわすごいすごい

武田
でそれ書いて死んじゃう。あ死んじゃう人、がなんかすごい好きでした

阿久津
あマジっすか

武田
ようせいの、ようせいした作家とか

阿久津
ん〜

武田
なんでだろう!みたいなのがずーっとあって

阿久津
え、ようせ、夭折ようせつじゃない

武田
夭折。ようせいって。ゼルダのやりすぎだ

阿久津
えっへっへっへっへ

武田
夭折した、作家さん。いわゆる27クラブ、のみなさまとか、藤村操とか

阿久津
ふじむらみさお

武田
華厳の滝に飛び込むんですよ

阿久津
へええ!

武田
あれ、えーとーーーー、なんだっけ、沢木耕太郎が、書いてる、右翼少年……山口二矢おとや! 浅沼稲次郎っていう社会党の人を、とう、答弁中に刺殺する。で捕まって、刑務所で、「七生報国しちしょうほうこく」って壁に書いて自殺してた人とか。なんかそういう激烈な人生の人に、異様な興味があります

阿久津
それって、その興味って、今も、続いてます?

武田
今もありますね

阿久津
あほんとですか

武田
なんなんだろう! その、切実さを極めるとこうなるじゃないですか

阿久津
うんうん、なるなる。だから僕あんま切実になりたくないんですよね

武田
ぶはははは。死んじゃうから

阿久津
そうそう

武田
それをなんていうか近い距離でずっと見ているような、イメージ。自分のたぶん危うさを、感じてるんですよ。ちょっとした彼岸、くらいの距離感で。
興味がありますねなんかそういう、昔から危うい人が。
なんでだかよくわからないんだけど

阿久津
僕は、なんか、あんまり強い刺激は受けたくない、というか、なんか、僕ってとりあえず健やかに生きている人の小説とかがたぶん、好きなんですよ

武田
ヘルシーなやつ

阿久津
ヘルシー。たぶんウディ・アレンが好きなのも、ウディ・アレンが生活に困窮してる映画ってあんまりたぶん

武田
はいはい

阿久津
なんか、お金は、暮らしはまあ大丈夫そうみたいな。そのうえで、ちょっとしたことに悩んでるとか。そのくらいが僕ちょうどいいなっていう、のがあってたぶん、保坂和志とか、たぶん、滝口悠生もなんかたぶん、そんな気がして、なんか安定感が

武田
かつ、しっかり、生きてる感じ

阿久津
うん生きてる感じ。なんか、そのくらいがいいなあみたいな。去年読んだ『10:04』とかも、あれも、なんか、大好きなんですけど

武田
はいはいはいはいはい

阿久津
なんかやっぱ、まあ

武田
あれだれでしたっけ

阿久津
ベン・ラーナー

武田
ベン・ラーナーか、買ってまだ読んでない

阿久津
あれめっっっちゃいいですよ

武田
あれ『オープン・シティ』は誰でしたっけ

阿久津
『オープン・シティ』はテジュ・コールっていう

武田
なんか、あの両作はどっちも好きって人多いっすね

阿久津
あ、そうそう去年は、あの、そうでしょうねあの、両方、なんか遊歩小説っていう感じで

武田
フラヌール

阿久津
うんフラヌール。ふら、あそうフラヌールくらいがいい、もうみんな散歩、しててほしいみたいな

武田
ぼくけっこう両方なんですよね

阿久津
両方なんですね

武田
ほんとにね、自分に、インストールしたい大切にしたいのはそういう小説? そういうエッセイ。だから一個持ってきたのが

阿久津
あ〜、そうだそうだ

武田
ベストエッセイ(平出隆『ウィリアム・ブレイクのバット』を出す)

阿久津
あ! や〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

武田
平出さんの文章はほんとぼくはベストエッセイ

阿久津
いやこれはいいですよねえ

武田
小説だと誰だろう、近年の片岡義男さんとか、超ナイスなんですけど。これの彼岸、をやっぱり、どうしても考えてしまう。大学生の時とかはだからもう、そっち一辺倒でしたね。ウディ・アレンとか今は好きですけど、なんか、ゆったり洒落ぶって生きてんなみたいな

阿久津
そうだよね 

武田
もっと、死ぬように走れ! ATGの映画とかも超好きでした

阿久津
あ〜〜〜〜僕はやっぱちょっと、ちょっと引いちゃうところがあるんだろうなあATG。 いや〜〜〜これはね〜〜〜〜僕これをもらったとき〜〜なんかすごいあれよかったんですよねえ

武田
あれどういう夜、日にぼくあげたんでしたっけ。なんかとりあえず持ってて阿久津さんにはなんか読んでもらいたいって思って、あげよ、って思っちゃった

阿久津
あの〜、あれです、ええと、最初新宿の〜〜〜あの〜〜〜西新宿の〜〜〜、なんでしたっけ

武田
メキシカン?

阿久津
くぐつ草みたいな名前のところ。がるぼだ

武田
はいはいはいはいはい

阿久津
がるぼで

武田
ぼるが

阿久津武田
ばっはっはっはっはっはっは

武田
ガルボだとチョコですからね。チョコも好きだけど

阿久津
ぼるがで、三人で飲んで、であの、次ベンフィディック行って、でベンフィディックで、すごい暗いんだよね、そこで森のカクテル、宇宙だね〜って、なって、そのあと、あとかな、これ渡されて

武田
そうだそうだ

阿久津
なんだろうななんだろうなみたいな。そうこれはなんかあれはなんかすごいよかったんだよなあ

武田
内容どうでした

阿久津
いやめっちゃおもしよかったっすよねえ。よかったです

武田
この品のよさ

阿久津
うーーーん、これはほんとよかった。そう、最初はこれくれたのかな、貸してくれたのかななんかどっちかなみたいな

武田
あげましたよ、ねえ 

阿久津
そう、もらいました

武田
ぼく絶対初心者っていうのほんとに好きなんだよな

阿久津
車の〜、運転のやつっすよね

武田
最近免許を、もう大人になってからだけど今30で取ろうっていう知り合いがいて、これ絶対読め!って

阿久津
ふはははははは

武田
絶対くじけたとしても、絶対素敵、に免許を取りたくなる、から!

阿久津
へっへっへっへ

武田
あげなかったんですけどなんか

阿久津
あ〜、これはよかったな〜〜〜、これは〜〜〜、よかったな〜〜〜

武田
幻戯書房

阿久津
幻戯書房、っていいですね。緒方さん。そう、なんかそうなんか、栗原(優香)さんが、ベンフィディックで合流して、で栗原さんがこうやって「装丁緒方修一」って見てて、ああなるほどデザイナーはまず装丁見るんだ

武田
そっちで見るんだみたいな

阿久津
みたいな

武田
たしかに見てた見てた

阿久津
あーれはねえ、いや〜〜〜。いい! やっぱり、一冊の本がこうやって、記憶を。いい……

武田
すね〜〜。薦めたがりなんだよなあ。
いつからだろう激烈なものから、生活、いいなってなったのは。常に両方あったかなあ。あ、あとあれだ、夢が一個あって、全部揃える系に欲望がない、んだけど一個一個揃えたいシリーズがあって、作品社の、日本の名随筆シリーズっていう

阿久津
へえ全然触れたことないですねえ

武田
それ、なんか、1ワードで、野球、とか釣り、とか旅、とか

阿久津
あ、へ〜〜〜〜野球読みたい

武田
野球はね平出さんが編纂してるの

阿久津
うわ〜〜いいっすねっへっへっへ

武田
へっへっへ超いいっすよ。なんかねえ色川武大が、阿佐田哲也が子供の頃、いや大人になってからかな、野球盤とか、要はゲーム、たぶんあの人ゲームがあったら絶対ゲーマーなんですけど、自分で野球ゲームを作ってて、架空の球団、架空の選手、表で書いてスコアつけて、野球場も作ってそんでその周辺の町まで構想する、っていう一人遊びをしていたエッセイとか入ってて、あれ違う本かもしんないけど

阿久津
ああすごいっすね

武田
最高かよ!ってなって

阿久津
へ〜〜〜〜作品社。作品社もいいですよねえ

武田
あと川本三郎さんの、映画評論じゃなくて、旅もののエッセイ。『旅先でビール』、ってたしか本で。なんかそういうのもいいねえ、みたいなぐっふっふっふ。話飛んじゃった。
作品社の、シリーズ、はぼく揃えたい。けっこう途方もなく多いんですよ。100くらいあるかな

阿久津
すごいなあ、それすごいなあ

武田
古本屋にあったりするからね、見つけたらつまんでるんですよ

阿久津
一回も見た覚えがないからなんでだろうなあ

武田
マジっすか、絶対阿久津さん好きっすよ。だって、名エッセイしか入ってないんだもん

阿久津
そういうアンソロジーみたいなのに、読了、派の弱みみたいなのがあって

武田
あ〜なるほど。読了派の弱み!

阿久津
ふへっへへへへへへ

武田
パンチライン

阿久津
パンチラインっへっへっへっへ

武田
読了派となんだろう乱読派?

阿久津
なんですかね乱読かな。そうつまみ読みってのが、できるようになりたいなあ

武田
見て見て…… 編者宇野千代、ずーっとこんなのがあんの

阿久津
あーすごいすごい

武田
200くらいあるのかなひょっとして

阿久津
200ですね続編も、ひゃくひゃくで

武田
30くらいは持ってるかな

阿久津
あーすごいすごい

武田
田中小実昌さんとか、好きだなあ

阿久津
田中小実昌

武田
あれとか、好きじゃないんですか、古井由吉

阿久津
僕はねえ、あれしか、よ、『杳子』? あれしか読んだことがなくって、なんかね怖くて手に取れない

武田
ぼくのなかで小島信夫古井由吉って同じマトリックスらへんにいる

阿久津
あーでも、でもそうなのかもしれないっすね、なんでだろう、なんかちょっと静かすぎそう、なんか勝手なイメージがある。幽玄、みたいな

武田
そう、ね。後藤明生とか

阿久津
あー読んだことないっすね

武田
好きっすね。激烈だからかな

阿久津
激烈そう。なんだっけ

武田
『挟み撃ち』?

阿久津
あそれそれやっぱ激烈そうだったっはっは。
あでもちょっと今年は、日本、それ近代文学っていうんですか、あ近代

武田
そうっすね。面白いですよ

阿久津
読みたいなっていう

武田
たぶん、阿久津さんの読書傾向だと、第三の新人

阿久津
んーんーあそう年末に島尾敏雄の島尾ミホの日記とあの〜、あれを読んでて、ちょっとそこらへんも読んでみたいなみたいな気がちょっとしたんですよね

武田
安岡章太郎とか好きだと思う

阿久津
んーあそうですか

武田
ちょっとゆったりしてる

阿久津
ゆったりしててほしい

武田
チャーミング

阿久津
ああそれくらいがいいですよね。
ああなんか、そうしたら、あんまりもう時間もないし、あの、

武田
永遠に話せちゃいそうですね

阿久津
そうですねえほんとだなあ。
なんか、あの、こんなパッと聞くのもあれですけどなんか、印象に残っている読書体験って。なんかこれこの場面みたいなの

武田
途中で言っちゃったっすけど、

阿久津
あ、そかそか、ていうかそうでしたね、言ってた、言ってたもなにも

武田
『さようなら、ギャングたち』……でもなんか、どれだろう、いっぱいあるなあ、『さようなら、ギャングたち』と、ミッシェル・ガン・エレファント、「世界の終わり」、が、同じ、タイミングであって、同じ時期に。チバさんの歌詞って、ベンジーの歌詞はすごく、納得がいく、なんか不良文学青年ナントカって感じがするんですけど、チバさんの歌詞って意味がなくてイメージの連続だから、なんかそういう飛び石的な、言ってしまえばなんかその、音楽批評の人たちとかにはチバくんの歌詞はそんなに、なんか、文学性がないんじゃないか、みたいななんか、レビューで読んだ記憶があるんですけど、イメージが飛んでいってしまう、かっこいいなあって、その2つを同時期に、読んでたことが思い出されるなあ

阿久津
なるほど〜

武田
ていうのと、あとやっぱぼくは幼少期がすごい、幸せだったなあ。『いやいやえん』、が好きで、

阿久津
いやいやえん

武田
児童書なんですけど、超名作で、表題、短編集だったはずなんですけど、表題作の「いやいやえん」ていうのが、すぐるくん、だったかな、が、なんか、赤い、服着たくない!みたいな。いいよ、赤嫌いなのね、っておやつのりんごも食べさせてもらえない。いや!って。もう幼稚園なんか行きたくない!うちはいやな子は来なくていいですよって。うー、行きたい……みたいな、やつとか、なんか、なんだっけな、なにとらいおんまるだったっけな、船を作って冒険に行くって話があったりとか。うちに、コルクの積み木があって

阿久津
ん? コルクの積み木、へ〜〜

武田
それで、おんなじ船を作ってベランダを、舳先に見立てて

阿久津
ほおほおほお

武田
けっこう広い、バルコニーがあったんですけど。そこに作って、向こうを海とする、みたいな。積み木が木箱に入ってるんですけど、それを、船尾に置いて、そこに、お弁当を入れて、しまって、それで船に入って、本を入れて、いってきまーす!

阿久津
うわ〜〜〜いい〜〜〜

武田
そのためにお弁当をわざわざ家なのに作ってもらって

阿久津
作ってもらうっはっはっは!

武田
妹は気が向いたら乗せてあげる。普段はダメ

阿久津
普段はダメなんだ

武田
それやってたときが、空想と、お話と、リンクして生きて、幸せな時代だなあ

阿久津
それは幸せだなあ

武田
親もちょっと楽しかったと思うんですよね。子どもが本読んでそれと同じのやりたいからお弁当作ってって

阿久津
たしかにたしかにそれは、へ〜〜〜

武田
これがぼく幼稚園でぼくのなかで、すごい、残ってるから、親に話してみたら、そんなことあったんだ、へ〜みたいな。おもしろいことしてたんだね、って。そんなもんですか!

阿久津
へっへっへっへっへ

武田
あんたピーピー泣くから大変だったんだから。そんなの覚えてないよ〜

阿久津
お母さんいいですねなんか

武田
リベラルな、けっこうこうお母さん

阿久津
えへへ。うーーーーん、面白かった

武田
無限に話せますねこれ

阿久津
いやほんと、いい。よかった。ありがとうございます。
よし、じゃあ、移動しましょうかね

武田
はい。とにかくヘルシー、にしたい

阿久津
ヘルシー、目標

武田
今年はヘルシー!

阿久津
切実かつヘルシー

武田
切実かつヘルシー

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