ひとの読書(2) 武田俊さん 1/3

2018.02.13
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ひとの生活や記憶のなかに読書はどういうふうに組み込まれているのか、聞いたり聞きそびれたりしてみる企画「ひとの読書」第2弾は、編集者・文筆家の武田俊さんにお話をうかがいました。
1986年名古屋市生まれ、文芸誌『界遊』創刊からそのキャリアをスタートさせ、現在はライフスタイルメディア「ROOMIE」、Instagram Storiesメディア「lute」などでご活躍中の武田さん、を、僕は、DOTPLACEに掲載された文章「インターネット曰く」を読んで知って、「俺はこういうものを読みたかった!」と思って興奮したのちに友人を介して知り合ってからのお友達で、そういえば本の話ってあんまりしたことないよな、と思い、お声がけした。
時は1月26日金曜日。15時から三鷹のSCHOOLでおこなわれる滝口悠生原作の演劇『高架線』を見に行く約束をしていた日、お昼に吉祥寺で待ち合わせ、くぐつ草に入ってカレーを食べた。カレーを食べ終えたところから話は始まった。(聞き手・構成:fuzkue 阿久津隆)
武田
来る途中に読んだ、塩野七生さんのインタビューが、バチボコよかったです
阿久津
へ〜〜〜〜
武田
Webでこんなインタビュー、できんの!って思ったら、初出が、新潮の、あの『波』?、PR誌、の掲載で、うんだよねえ、うんだよねえ、って思っちゃった
阿久津
そうなんですねえ。えーちょっとそれ送ってくださいよ
武田
さっきFacebookにシェアしました
阿久津
あほんとに。あとで見てみます
武田
でも見出しがWeb用にしてるんすよ。今出るかな……。記事のタイトルだけ、ちょっと、下世話な気持ちを、くすぐるような。(画面を見せる。「塩野七生が「最後のベッドイン」に選んだのは、もっとも若くボーダーレスな男!『新しき力』刊行記念インタビュー前編」)
阿久津武田
あふぁふぁふぁふぁあふふふふふ
阿久津
ひどいですねえ
武田
これがでもWebのビジネスコードだなってぼくはもう、思った。要は、これ巧みなのは別に、自分の男の話は一切してなくて、最後の、人生最後の、長篇エッセイ? 塩野七生って読んでます?
阿久津
やまったく。ローマの人ですか?
武田
ローマの人。最後の、対象で選んだのが、アレクサンダーで、今までで一番、まあ、はたちで、マケドニアじゃなくてマケドニアか、統一、支配して、32で死んでるんですって、アレクサンダー
阿久津
うわ、32
武田
そうそう。で一番若い男なんだよ、って。20年前も書きたかったんだけど、その準備というか、それはもう、たとえるならば、20年間愛撫を続けていたようなものですみたいな、ていうところでたぶん着想して、こういうタイトルにしてるんですねへへへ
阿久津
いま着床って言ったんですか!?
武田
着想
阿久津
着想ねっへっへ
武田
そんなこと言わないでしょ
阿久津
いや、や、わかんないなって、ありうるかなと、武田さんならアクロバティックな、言葉使いへっへっへ
武田
で、30年来の、信頼する、担当編集とのインタビューだから、けっこうくだけた話ができているっぽい、ていう
阿久津
あ〜〜〜、なるほどなるほど
武田
インタビューっていいな、って思う
阿久津
インタビューってね
武田
やります?
阿久津
や、実は、もう始まってるんですけど
武田
あもう始まって。いやなんか、先回りして録ってんなとは思ってた
阿久津
あそうそう
武田阿久津
ふぇっふぇふぇふぇふぇふぇ
阿久津
いやまあ別にインタビューっていうかなんか、読書の、にまつわるおしゃべりできたらいいかなって感じなんですけど
武田
会話ができたら
阿久津
それでは、あの、はじめにですね
武田阿久津
へへへへへへへ
阿久津
なんかねえ、あの〜〜〜
武田
どのへんまで遡れば
阿久津
あの〜〜〜、でもなあ、いや遡る必然性はないんですけど。あ、でも一番聞いてみたいなって思ってたのは、一番聞いてみたいっていうか一番こう、インタビューとか読んでて、武田さんの、あれあの、あの、家の本棚を。いやなんかむしろ家行けばよかったかなとかちょっと思ったんですけど
武田
ぼくも朝、阿久津さん、うちに来たら早そうだなって
阿久津
そうなんすよっほっほっほ
武田
今度遊びに来てください
阿久津
あふふお、お邪魔させてもらいます。
え、あの、今も、本棚なんか3台あるって
武田
3機あって。作ってもらったのが3機とふつうに買ったのが2機ある
阿久津
それ、引っ越し、経てます?
武田
経てます。それがけっこう大変で
阿久津
大変そう、って思って
武田
作ってもらったときに、『TOmagazine』って雑誌をやるにあたって、世田谷区に住むぞってなって、下北に住んだんすよ
阿久津
あ〜〜〜、へ〜〜〜、えそれ、2014年くらい?
武田
うん2015、から16かな
阿久津
下北ってその時期なんですね
武田
その時期っすね
阿久津
あそっかにせん
武田
えっとね正確に言うと2014年の7月にKAI-YOUを辞めて、半年間くらい、実家に行ったり、スポットの東京の案件やったり、で、その、12月くらいに、『TOmagazine』やるからジョインしなよ〜〜、家ないっすわ〜借りなきゃ〜ってなって。『TOmagazine』は毎回特集する区に拠点をつくってたから、世田谷区号の拠点はぼくの家にしようと。それで社宅扱いで、家賃は半分ずつにしてもらって
阿久津
へ〜〜〜〜〜
武田
で、本、どうしよう、ってなったときに、本棚、どうしよっかな〜♪ってなったときに、ちょうど、たかくら(かずき)の友だちのこんちゃんっていう木工職人がいるから、作ってほしい、って言って。2機は普通の本棚なんすけど、もう1機は、下半分がテレビ台になっていて、かつ、縦長の部屋だったんで、角にそれを置いて、斜めにこうせり出してて、下の部分、テレビが斜めに設置できるっていう、ように、作ってもらった
阿久津
あなるほどなるほど。あじゃもう部屋に合わせて棚を、作ったんですね
武田
完全にそのときは壁一面を棚にして、でテレビがせり出して斜めに、来て、でその前に座っている状態
阿久津
はあはあはあ。へ〜〜〜。あーすごそ〜〜。地震怖そう。けっこう高いですか
武田
高いっすね。背より高い
阿久津
背より高い
武田
180ちょい、くらい
阿久津
へ〜〜〜
武田
190くらいかもしれない
阿久津
いずれにしても長身の、
武田
長身の人
阿久津
へえ。そうそうなんかそれで、あの〜、わりと、背表紙がアイディアソースだみたいな
武田
はいはい
阿久津
あの、けっこう、何箇所かでしゃべってる、のを読んで
武田
話してたかも
阿久津
あの〜、何が起こってるのかなあみたいな
武田
なんか、前に話しててあそうだったんだって思ったのが、本の所有欲、いわゆるものとしての、あの、蒐集、きしゅうの蒐集のほう、ではなくて、なんかそこにあっていつでもアクセスできるっていうほうが、大事っぽくて、だから本棚から本棚に移してる感じがするんですよ。本屋さん
阿久津
書店の、なんかストレージって言ってましたよね
武田
去年の、いつからそうなったのかはよくわからないけど、パラレルに、4媒体くらい編集長を去年やっていたときに
阿久津
4も!?
武田
4。4くらい、M.E.A.R.Lミールと、埼京線
阿久津
あそかそか、あ埼京線もか、あすごいなあ
武田
ROOMIEとluteと。でやってたときに、ブレストみたいなするわけですよ、どういう記事がいいか、どういう人に書いてもらったらいいかってなったときに、相手先のオフィスでやることが多かったんで。全然思いつかないんですよ。いったん家帰っていいっすか!? ってなって
阿久津
へっへっへ
武田
で、その前からだったのかな。一時期はぼく、本棚の写真を撮って、iPhoneに入れてたんですよ
阿久津
へ〜〜〜〜、へ〜〜〜〜〜
武田
それくらいなんか映像、記憶、っぽいのがちょっとあって、ビデオメモリーみたいなもの、との、相性、なんだと思う。どのへんになにがあって、っていうのが見えないと、著者と、内容が結びつかなくて
阿久津
ああ〜〜〜〜
武田
オールタイムベストで超好きなやつとか、最近読んでよかったものは、まあ覚えてるんですけど、このあいだにどういう本を置いてた、こう、棚の、面の情報で、思い出す、っていう
阿久津
面白いですね
武田
ていうのを相談、した。でも解決策がわからなくて
阿久津
それって場所移せなくなっちゃいません?
武田
そうなんすよ。そこが問題、ちゃんと分類しないと、ヤバいんですけど。奥取り出しにくい
阿久津
あーそっかそっか、今こうなってるんですよね2段というか
武田
そうなんです、だから、なんだろう、でもどうすればいいかわからなかったから、こんちゃんに、本、本多いじゃん、でもぼく2段置きがいやなの、後ろの背表紙見えないのがいやで
阿久津
そうだよね
武田
でも物量的に2段におかなきゃ、とても収まらない、って言ったら、じゃあ段々にできるようにするねって。可変式なんすよ、棚が全体に
阿久津
あ〜〜〜〜
武田
奥のレイヤーと、こっちのレイヤーが、可変で、だからいちばん上のほうは、この高さにしてこっちはこの文庫半分くらい見えるようにして、こうして、単行本の高さ、雑誌とか画集の高さ、みたいな、組み替えて、やってます
阿久津
あ、へ〜〜〜〜。よくあるあの本棚の、こう、こういうやつで、高さ
武田
そうですそうです金属の、カシャンて入るようになって、そこに棚板
阿久津
へ〜〜〜〜〜
武田
その作業がめっちゃ大変でした
阿久津
あ、そうなんですね
武田
金属の、目印の、ジョイント部分に、何番何番って書いてあって、10番に、入れて、こっち10番で、次はえっとこれが10の、2/3くらいは見えるようにしたいから、次はプラス7の、17番に入れて、みたいな
阿久津
あ、へ〜〜〜
武田
3機分やるのはけっこう、ヘトヘトになる。だからもう、動かしたくないっていう
阿久津
本棚ってね、けっこう、一回収まっちゃうとけっこう、動かすのってそもそも大変ですしねなんか
武田
だいぶ数は減らしたんですけど
阿久津
あ、減らします、減らすんですね、あそうそう、それも聞きたくってなんか、なんだろう、今、情報として読みたいものは、Kindleで、ビジュアル、プロダクトとして魅力的なものみたいなほう、これが必要だみたいなところ、そういうのを本棚に入れてるみたいな、言ってるじゃないですか、なんか、あの、それって自分の、こう、価値観の変化とかによって変わりそうだなって思って
武田
変わりますね
阿久津
なんか、しかもさらに、なんていうんだろう、アイディアソース、それを見て自分が触発されるためには、余計なものってほしくないじゃないですか
武田
はい、はい
阿久津
そういうのって、ストレージから消去したりとかって
武田
しますね、なんか、ぼくはもう、理想は、買った本すべてを、面で見れて、所有し続けるのが理想なんですけど
阿久津
面てこう?
武田
うん、ほんとは一段で、べあ!ばあ! ってなると都内でそういう暮らしをするにはクソ働くしかないっていう。いわゆる、超蔵書量多い人が、書架とかを持ってるみたいなのが理想なんですけど、無理なんで、
阿久津
でも書架じゃなくて自分の部屋がいいでしょう、自分の部屋にあったほうが
武田
うん、でも、そうなったらなおのこと
阿久津
ふっふっふっふっふ
武田
でなんか、荻原魚雷さんって、彼の本が好きで、あの、本は新陳代謝するものって、定期的に入れ替わっていくっていうのを言ってて、買い直せて今必要では全然ないもの、は、処分したりしてますね。あとはもうこれは今の自分には、ビジュアルとして置いておかなくていいな、でも好きだなってやつはもう、実家に強制送還。実家っていうストレージを使うっていう
阿久津
まあいろいろね、外部、ストレージは、ありますよね、へ〜〜〜〜
武田
電子化するっていうのは、あんま考えてない、ですね
阿久津
あ〜、あの、なんだっけ、あれね
武田
ブックスキャンみたいな
阿久津
あ〜ブックスキャンみたいなね、あれなんていうんでしたっけそういうの
武田
なんていうんだっけ
阿久津
なんかありましたよね
武田
裁断するんですよね
阿久津
裁断して、なんかするんすよね、あれなんか言い方、なんだっけ
武田
それは、あんまりぼくは、意味がない気がしていて。要は、検索性がないし。PDFになるんすよね
阿久津
うんうんそうっすよね、なんだっけな
武田
そうなっちゃうと電子の意味あんまないかなあ
阿久津
ああなるほどなるほど、あーでもオーシーアールみたいなのでいけたりしないんですかね、あーでもそれも精度が、足りないのかな、上がったりはしてるんでしょうけどね
武田
それだったらぼくKindleで買いますね
阿久津
あーそうですか。 なんか本はなんか、捨てたり、ってなんかできなくて
武田
ぼくもです。だからさっきの処分てのは、買い取ってもらってます。あとはあげちゃう。ぜーんぶ置いてます?
阿久津
うん基本的には。捨てる……うんたぶんね、唯一、ここ数年で捨てた覚えがあるのは、あの、なんだっけあの、「男子、カフェをはじめました」みたいな
武田阿久津
あっはっはっはっはっはっは
武田
もうべん、べん、はじ、始めるにあたって、とりあえずいろいろね
阿久津
ちょっと、あの、開業資金とかの、ねえ、いやでもそれは、ねえ、お店の本棚に、ちょっと恥ずかしくてねえ、置いておけなくって、
武田
そういうカフェあるしね
阿久津
だからずっと、机の手元にあったんですけど、手元にあってもなあ! チラチラ目に入ってくるし。別にカフェじゃねえしとか。いやあちょっとあれをね、いやお世話になった本では、いや、お世話、お世話になってはないけど、まあ
武田
参考事例
阿久津
あそうそう、参考には
武田
ぼくは、あれだな、「初めて作る、合同会社」とか、そういう本はもう秒で手放しましたね
阿久津
なんかねえ、でも、それ、僕のなかで、なんなんだろう、でもあのカフェ本はちょっと恥ずかしかったんですけど、でもなんだっけな、去年の秋に読んだのが橘玲の
武田
はいはいはい
阿久津
『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』っていう、読んで、ほうほうほう法人化か〜みたいな
武田
まあでも橘さんとかおもしろいから
阿久津
それとかはね、なんかね、恥ずかしくないんですよね
武田
なんか、戦闘力があるからかな
阿久津
うーんそうなのかな
武田
ぼくもけっこうあの、スタートアップの関係の、外国の、翻訳もの? なんか、攻撃力高い系の、スタートアップバイブルみたいなやつとかは、まだ持ってます。いっぱいなんか、あの、ポストイット貼ってあるし、手触りとか残しておきたい
阿久津
あー、なんかねー、そうなんすよねー、なんだろ僕あとたぶん、ま、僕の場合自分の本棚ってフヅクエの本棚になっちゃうんで、自分の何かを、こう、なんだ、こう、プレゼンじゃないけど、あの〜、あれの場にも、なって、自動的になっちゃうんで、
武田
ショーケースっすね
阿久津
ショーケースになっちゃう。そのときにあの、なんだろ、僕の場合、ある種なんだ、非文学、青年、らしさみたいな、なんだろ、文学一辺倒じゃないんですよアピールみたいな
武田
はいはいはい
阿久津
ガチガチに小説だけとかだと、考え過ぎかもしれないですけど、なんかビジネス書読もって入ってきた方がなんか、お呼びじゃないのかなとか、そういうの与えたくないというか、いやお呼びだしというか俺も読むしというか。小説こそ上等みたいな、そういう意識持ちたくないし、もたらしたくない
武田
見せる本棚ですもんね
阿久津
なんかね、そうなんですよね、だから、あそっか、だから余計な自意識がやっぱ入ってるよなあ入ってるというか余計な自意識だらけっへっへ
武田
本ってやっぱ自意識はめちゃくちゃ帯びる、帯びますよね
阿久津
まあ〜〜〜、自意識と欲望、欲望ですよね。だって「男子カフェを始めました」とか、こう、SPBSで買ったんですけど、レジに持ってくわけじゃないですか、あ、この人カフェ始めたいのかなみたいな
武田
あっはっは
阿久津
そう、恥ずかしかったな……
武田
本の自意識の話だと一個すげームカついたことがあって、
阿久津
うん
武田
なんだっけな、なんかで、全然本好きとかじゃないでしょみたいな人が、本となんとかをコンセプトにカフェを始めましたみたいな、数年前なんかインビみたいなのもらって、行ったんすよ。で、こだわりがあります、とか言って、ランプシェードを、雑誌、でこうしてるんすよ
阿久津
あ〜〜〜……
武田
でまずそれがぼく行為として好きじゃないのと、すごい雑誌をそれまったくセレクトしてなくて、
阿久津
へ〜〜〜!
武田
劇団四季のパンフレットとかなんかそういうのが
阿久津
え〜〜〜〜! すごいですねえ、いいですねえ、なんか
武田
この人はたぶん、本を読んで、感動したり苦しんだことがないんだろうなって思いました
阿久津
あ〜〜〜〜。やあいいですよねえそういうのって、すごいニヤニヤしちゃうなあ
武田
阿久津さんニヤニヤしそう。ぼく普通に憤ってました。10分くらいで帰った
阿久津
ふふふふふ
武田
ざっけんなよって
阿久津
いやいやいや、たぶん僕のその場にいたら憤るというか、馬鹿らしい気持ちになりますよね。へ〜〜〜、なんか、なんですかね、でもいいですよね、なんか、楽、だろうな、って気は
武田
生きやすそう
阿久津
生きやすそう、そうそう
武田
でも生きやすそうな人が本をコンセプトにカフェしてほしくないなっていうのがぼくはどっかであるんでしょうね
阿久津
いや、それはねえ、苦悩ばっかりでもあれだけどね、でもなんかやっぱり、ダサいのは
武田
道具になってる
阿久津
ねえほんとに見事に道具にする人たちはいますよねほんとつまんない道具
武田
なんかもう英字新聞、読めもしない、百均で売っている意味がない英字新聞風の包装紙でくるまれた贈り物みたいな、へっへっへ、すっごいやだ
阿久津
ありますよねあの、ポテトフライの下に敷かれてる
武田
そそそそそそそそそ
阿久津
英字新聞っふっふっふ
武田
でも英字新聞じゃない、百均で売ってるやつだから。あれ何が書いてあるんだろ
阿久津
たしかに。あれ読んでみたいですね
武田
読んでみたいっひっひっひ
阿久津
うへへへへへへ
武田
多分なんかひどいTシャツの文言みたいなやつが書いてあるんじゃ
阿久津
ちょっとね、あれ興味ありますね。あーたしかにな、今なら読んでみたいな。大学のときあれにポテト置いてた、バイトで。
いやーそういうのはねーーーーほんとにーーーー、なんですかね、なんか、今年の目標で切実さを取り戻すみたいな、あったけど、あそうそう『高架線』でなんかすごい好きなのが、あの〜〜〜〜、歩くんの、が、三郎の、居酒屋に行って、行ったときに、この店には、あのときの歩の真摯さに見合うものなんてひとつもない、みたいな
武田
チェーンみたいな居酒屋なんですよね
阿久津
たぶんチェーンみたいな感じで、そう、なんか、そう、なんか、ひとつとして真面目に考えられたものが、ない、みたいなこと言って、やあほんとそういうお店って、って思って
武田
なんでそういう、そのお店の人はそのお店をしようと思ったんでしょうねって
阿久津
わかんないお店ってほんとにね、あってね、まあ、たぶん、その場には立ってないんだろうなって感じはしますよね、だってもう、許せないですもんね日々からっぽの、なんの気持ちもない場所に立つとかね。
そうなんですよね切実、そうね、いや、そうそう、切実さを、取り戻す、ていうのが、言ってて、あ!
そう、ちょうど、今年の年始の日記のときに読書のことを書いてたじゃないですか、切実さの話も書いてあったんですけど、あの、なんか何冊読了とかには、興味がない、みたいな。僕もちょうど、年末、来年の目標なあみたいなこと考えてたときに
武田
読みきらなくてもいい、みたいに