フヅクエができるまで(18)8月7,8日。大工工事の傍観、銀行

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なんといいますか、わりとこの時分のことはFacebookへの投稿がしっかり書かれているのでコピペで十分、みたいな感じって否めないよね、という感じがあって、以下。
何度か出てくる「施工管理屋さん」は荒井さんのこと。
8月7日。
「6日目。大工工事を傍観してきた
今日は役所に行ったりしていて現場に行くのが夕方近くになったのですが、あ、ところで、午前中にお菓子の差し入れを持ってきてくださった方、ありがとうございます。ものすごいおいしかったのですが、それにしても、いったいどなたでしょうか!お名前をお菓子受け取った施工管理屋さんが失念されたらしく、いくらかの特徴と発言内容を教えてもらったのですが皆目見当もつかず、直接お礼をしたいものの、という。これをご覧になっていたら教えていただけるとありがたく。
で、今日は夕方近くに現場に行き、そうすると着々と大工工事が進んでいた。厨房の区画にはベニヤが貼られ、トイレの壁の柱がどんどこ立てられていた。この大工工事フェーズは僕はわりと「いたところで」の感じが強く、何かやれることありますかと問うたもののしばし考えられたのちに「構想でも練っていてください」と言われたのでぼけーっとしていました。
大工さんはしかし本当に格好いいね。
腰に巻いてぶら下げたポケットみたいなやつに木材いれて、脚立にのぼって、鉛筆で木材に何か書き入れてそれを耳にさして、慣れた手つきでインパクト(ビスを打つやつ)をガガガとやって、次の瞬間にインパクトの先を口元に向けるから何をするのかなと思ったら口にくわえていたもう一本のビスをなんかこう取り出すというかインパクトの先端に合わせて取って、でまた打って。
頭にタオル巻いて肩には刺青(地元の佐渡ヶ島の桜が彫られているとのこと)、とてもいい面構え。
いや本当にかっこいいなーとちょっとこれはセクシーだなー色気ってこういう感じかなーあと大工さんと施工管理屋さん(彼も大工工事を一緒にやってくださっている)たちの会話がまたかっこいいなー知ってる言語なのに知らない言葉が飛び交いまくっている会話はかっこいいのかもなープロ同士って感じがしていいなー等、そんなことを思いながらぼけーっと見ていた、という日だった。」
8月8日。
「7日目。ビスを10本打って、あとは天井の釘を抜いてた
今日は保健所と銀行へ。
初めての借入体験のため本当に借りられるんだろうか等々不安があるので、「御行のような大きな銀行さんにこんなクソみたいなはした金の融資の申し出をしてもいいものなのでしょうか」と聞いてみたところ「大丈夫ですよ(貸すかどうかは別として)」と笑顔で言ってくれたのでたいへん安心した(単純)。借りられるといいね。そしてちゃんと返せるといいね。
そのあとで現場へ。大工さんが厨房とトイレの区画をせっせと作り、設備屋さんが電気の配線をしていた。
暇なので、もしよろしければビス打ちなどをさせてはいただけないでしょうかと打診したところ快諾してくださったので厨房の床部分のネダとツカ(と言っていた。写真の大工さんの膝のあたりの高さのやつ)を固定するビスを10本打った。1本打っただけで汗が滝のように流れた。誰がどう見ても不慣れで危なっかしい手つきだったため大工さんが手伝ってくれそうになったが「あなたの仕事を余計に遅らせるぐらいなら僕は手出ししません!そっとしておいてください!」と言って一人でやった。逆に迷惑になっていないといいのだけれども、と思いつつ。
10本打ったらまたやることがなくなったので天井に残っている釘を脚立にのぼって抜いた。わりと大変だったし、ところどころ、「これはなかなか抜けそうにないからそのままにしてやろう」みたいな妥協が入り込んだ。ここらへん俺ほんとこだわりないなー、と思いつつ。
そういうわけで体力もありあまっており、帰宅後は昨夜に引き続きチーズケーキを焼いた。昨日のやつ食べたらなかなかおいしかった。
他にやることがあるのは重々承知しつつ、思い立ったのでTwitter、Facebook、Line@のアカウント、それから.comのドメインを取得した。やっぱりこういう方面のことが好きなんだろうな、と思いました。そんな一日でした。なお、店名は決めましたけどまだなんとなく秘密。」
区から斡旋書みたいなやつを受け取り、それらを持って金融機関へ行き、後生ですから融資してください、と申し出るフェーズ。
この日行った銀行は「自分が普段使っているためお金の移動が簡単でいいから」という理由でUFJだったのだけど、これは後に友人から「貸すわけないでしょwww」と一笑に付された。
また、この前後で「fuzkue」が命名されていた模様。(名前の由来や決まり方等はこちらを参照ください)
Line@はなんか時流的にあってもいいのかなどうなのかな、と思っていたのだけど、webがあってそこに電話番号が載っていて、とかそういう要件があって、登録はかなわず、でもなんでそれが可能だったのか忘れたけど「俺 - フヅクエ間」で何度かやり取りというか、僕が「こんにちは」とか送ると「これは自動返信です、御用の方はどうのこうの」みたいな定型文を送り返す、みたいな、そういう遊びをして孤独を紛らわせただけで終わった。
ところでこの2日間の日付の写真を見ていたところ、いま使っているカラフルな王座みたいなソファ、あれの画像が保存されていた。買ったのはずっとずっと後なんだけれども、このときすでに見つけていたのだろうか。
また、この日あたりに書かれたと思しきノートを見てみるとwebでどうこうとか本棚の形どうするかとかを考えたりしている形跡があるのだけど、あるページの隅っこに「人がたくさんいて、講堂みたいなところの壁(ガラス)の前に立つ女
パーマがかった髪、伏し目、うでくみ、光がその女だけを明るませ、
無数の人はただ影だけ」
というメモがあるのだが、これは一体なんなのか。