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今日の一冊

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高橋源一郎『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇』(講談社)

2018年12月11日
フグレンは今日は今日も混んでいた、ソファは空いていなかった、まるいテーブルに座った、コーヒーをいただき、パソコンを開き、日記を書いていた、しばらく書いたら書いたので、多和田葉子を開いた、一編、読んだ、面白かった、それから高橋源一郎を開いて、一編、もう一編、読んだ、面白い、shing02とサルトル、ちょっとなんだかこの勢いに怒涛にドキドキする感動する、大切なのは全面的アンガジュマン、大切なのは全面的アンガジュマン。

って、みんな首を振り、腕を突き上げて、アンガジュマン! アンガジュマン! って連呼するわけだけど、中には涙こぼしてるやつもいて、そんなところ死んだサルトルに見られたらどうしよう、むかついたらごめんサルトル、でもサルトルってエミネムと違ってけっこうふつうにいい人っぽいし、なんかじいちゃんに聞いたら、昔のパリの渋谷っぽいところのクラブに集まって一晩中騒いでたみたいだから、おれたちとたいして変わんないかもしれないし、全部誤解だとしてもいいじゃん、われわれが選ぶものはつねに善ってことで、 高橋源一郎『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇』(講談社)p.54

全部誤解だとしてもいいじゃん。いいと、とても思うんだよね常々。貧しい痩せた正解より豊かな実りある誤解だと、常々思うんだよね。そっから飛ぶ、そっから飛んだほうがよほど面白い跳躍になると思うんだよね。多和田葉子と高橋源一郎を読んでいたら、なんだかなにかが書かれたがっているような気がしたが、もちろんそんなものはきっとなにもなかった、もちろん、もちろん? それはほんとうに「もちろん」なのか。短絡はしないほうがいい。

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