今日の一冊

2019.08.16
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####今村夏子『あひる』(書肆侃侃房)
2017年8月16日
それでやることもなくなったので今村夏子の『あひる』を開いて読み始めた。すると読み終わった。これは3つの短編からなる小説集だった。どれもなんともいえずゾッとするようなところがあってとてもおもしろかった。あたたかさ、親密さみたいなものと突き放すような冷たさや無機質さがないまぜというか一緒になっている感触というか。版元はしょしかんかんぼう。書肆侃侃房。 「肆」は「1. 品物をならべた店。みせ。「書肆・茶肆・酒肆・薬肆」 2. かってきまま。ほしいままにする。「放肆」」とのこと。初めて知った。「し」と読むこと自体初めて知った。書肆というとジョナス・メカスの『どこにもないところからの手紙』を思い出して、書肆村田だったっけか、と思ったら書肆山田だった、訳者の名前が村田郁夫だった。
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