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雨が降っている。けっこう音を立てて降っている。
寒い、今日は寒い、と思ったらエアコンが動いていなくて、「暖房準備中」というふざけた表示が出ている。なんだろうと思って検索してみると知恵袋で、寒い日にそういうことが起きることがある、みたいな回答がベストアンサーになっていた。寒い日こそ必要なのに…
室外機がどうの、という表記があった気がしたのでなんとなく室外機がある屋上に上がって、でも冷たい雨が降っているしびちゃびちゃ水たまりができている雰囲気だったので向こうに進む気にもなれず、こんなこともあろうと思って持ってきた煙草と灰皿、雨が当たらないひさしの下で一服して店に戻る。戻ったらエアコンからあたたかい風が出ていたのでよかった。
それにしても知恵袋って見ているとたまに腹立たしいことがあって、回答に対する質問者の態度というかコメントで、今日見たやつも「そうですか」とかいう一言で済ませてるんだけど、いやそうですかじゃないだろそこお礼しろよ教えてくれたんだよという、義憤っていうのかなこういうの、昨日に続いて怒りに震える。ほんとふざけてるよねと思う。
それで、寒いし雨だしもちろん暇だし、ふと「そういえば気になってたんだった」と思い出してコーヒーの飲み比べ実験をしてみた。
ドリップで淹れるときに僕は今のところ蒸らしは30秒で、そこから約1分かけて50ccくらい抽出して、そこから1分〜1分半で残り150cc、合計200ccを抽出する、という感じになっている。だから合計2分半から3分くらいで淹れている。
最初はじっくり、後半はさらさらと、という感じだと思うのだけど。
だいぶ昔に読んだ本か雑誌、たぶん雑誌で、有名な焙煎士の方が、最初は濃いのが出て、その濃いジュースをあとのやつで薄めていく感じです、みたいなことを書いていて、そうなのか、というのでそういう感じでここまでいたのだけど、最初が濃くて後が薄いとか実際に確かめたことないなーと思って。
それでやってみた。今日用いたのはルワンダ、ムショニステーション。中煎り。「白ワインを思わせる爽やかな香りのすっきりとしたコーヒー」と。
4つ入れ物を用意して50ccずつ。
いつも淹れるときに使っている目盛りつきのやつで、いつも通りの感じの約1分30秒で50cc。
「50来た」と思って次のデミタスカップにドリッパーをすっと移すんだけど、「あれ、ここから50ってどうやって計ったらいいの?」と思って、秒数と重さはかるスケールも基準の数字をそもそも持っていないからなんの用もなさなくて、「これはいつもどおりの淹れ方をして、秒数を基準に考えるべきだったのでは」とか思ったけど後の祭りだし、「まあ」みたいな感じで次のそば猪口的な器に、慌ててるから色々こぼしながら、また適当、「まあ」みたいな感じで最後のやつ、という感じでトータルタイム3分で何ccなのかさっぱりわからないけれどもきっと200前後でしょう、というのを淹れ分けた。
で、ワタワタした感じが表れているような雑然とした状況を撮影して、「色がやっぱり違っていますよね多分」みたいな気づき・学びを得たのちに飲み比べ。(ちなみに写真左に紅茶のティーバッグの持ち手みたいなやつが見えているけれどもこれは自分が飲む用のやつなのであれです、ってこれ誰に対する何にたいするあれなんだろうか)
最初に050cc、と口に入れた瞬間、しゅわーという酸味が広がり、きゅーという感じで口の中が締まる。「さすがルワンダや!浅煎りの王様や!」とその強い酸味に歓喜しつつ、これだけだったら濃すぎるというか酸味が強烈すぎて全部飲むのしんどいだろうなあとは思って、次の50100ccに。いつも飲んでいるくらいの、ルワンダらしい味がした。酸っぱくて甘くて美味しい。で100150cc、薄くなってきた。やや麦茶っぽい。麦茶っぽさってなんなんだろう。ロースト香みたいな名前のやつ?そんな名前のやつあったっけ。で最後に150200cc、もう麦茶。フレーバードウォーターという感じ。これはこれでこのままぐびぐび2リットルくらい飲むのも美味しい気がした。
最後に全部混ぜて飲んだら「やっぱりこれだね!」という味になった。
ということで「ほんとにその通りだったんだなあ」ということを身をもって知ることができたので実に有意義でした。