本の読める店

フヅクエに行った

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先日の休みの日、予定も特になかったので「とにかくゆっくり本が読みたい」と思って、「そうすれば僕の休日は最高のものになる」と思って、そうしようとした。

それで本屋で本買ってほくほくした気分で、うきうきした気分で、最初はなんとなく行ってみたいような気がしていた喫茶店に入った。コーヒー2,3杯とケーキであるとか何かパンであるとか、食いながら、2,3時間本をゆっくり読みたい、と思って喫茶店に入った。が、カウンターに座ってしまい、そうすると店の方との距離も近いし、そんなに会話がそこらであったわけではないにせよ、常連的な方と店の方とのちょっとしたコミュニケーションとかが少しずつ耳に入ってきて脆弱な僕の注意は簡単に奪われて気もそぞろで、だんだん居心地が悪くなってきて、30分ほどで出た。
それでそのあと「今度はじゃあがっちりにぎやかな場所で。お酒も飲みたいし」と思ってHUBに入ることにして、それで窓に面したカウンターの席が空いていたのでそこでビールとフィッシュ&チップスとピザを飲み飲み食い食い読み読みした。煙草も吸えるし、いい具合にうるさいし、心地よく、いい調子で本を読めた。が、なんでだか3/4パイントのビール1杯でいい心地になってしまって、もう1杯飲んだらちょっと本を読むというふうではなくなっちゃうような気がして、では追加をせずにずっといるかと言えばそれも気が引けるしそれが楽しいとも思えなかったので、1時間ほどで出た。

で、お酒は今はとりあえずやめた方がいいのでコーヒーが飲みたいぞ、おいしいコーヒーが飲みたいぞと。おいしいコーヒーが飲みたい、おいしくて、量も喫茶店のよりは多くて、ちゃんとおいしくて、で、もしまたお酒飲みたくなったら頼めて、そんな場所で気がすむまで…あれ…?どこかで見た覚えのある欲求だな、と思ったらwebのトップページに書いている文言そのままなんですけど、おいしいコーヒー&お酒&いくらでもゆっくりできる居心地最高最高、というのを求めると、なんでしょうか、「え、ほんと、え、どうすんの、俺フヅクエ行くの?休みなのに??」と思いながら、もうなんかそれしか思い浮かばなかったのでフヅクエ行った。

お客さんが十分な数いて、だけどもちろん静かで、不思議なグルーヴが生まれているような、そんな場と時間を体感できたら、とかちょっと胸をときめかせて行ったところ、壊滅的に暇な日で、ひきちゃんが柔和な笑顔というか「あいつ戻ってきよったwww」という感じの笑顔で迎えてくれて、それでコーヒーを飲みながら本を読んだ。実に本が読めた。最高最高に本が読めて、やっぱりフヅクエ最高最高だなと思った。

思えば完全に普通に営業中のフヅクエで時間を過ごしたのは初めてで、朝やっていたときに「疑似体験」な感じで過ごしたことと、会話のない読書会でかなりニアリーイコールな感じで過ごしたこと、はあったけれど、完全に普通に営業中のフヅクエは初めてで、先述のようにもう少しお客さんおられるときがよかったなとも思ったけれど、それでも十分にとても最高最高に読書最高最高だった。のでよかった。

それにしても、本当に、どこ行ったらいいんだろう。喫茶店には休みのたびくらいに入るけれど、その夜のメインイベントみたいな感じで滞在する感覚には僕はならないみたいで、なんか本当に困るというか困った夜だった。まあフヅクエにまた行けばいいのだけど、それにしても。というか。

ところで昨日、フヅクエにはそういう感じで「これ読むぞ」な本を持参して来られる方がやっぱり多いのだけど、そんな方の一人を見ていたら、というかそんな方の一人にコーヒーを出したときにふいに、なんかこう、「いってらっしゃーい!」な感じだなーと思って、ちょっとその「いってらっしゃーい!」感に笑ったというか、ジェットコースターの係員みたいな気分になったというか、遊園地で働いたことないからそんな気分かしらないけど、向こうの世界へ送り出す感というか、なんかふと「いってらっしゃーい!」と思って、そんなの言われたら、あるいは思われているだけでも鬱陶しいと感じる方もおられるだろうけれど、なんか思って、それは僕にとっては愉快な「なんか思った」だった。

photo : sachiko saito

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