フヅクエができるまで(15)7月31日、天井解体

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工事、始まった。
まずは解体というところで、もともと古い美容室だった部屋というか箱で、天井がなんていうのか普通の高さにあったり、途中にコンクリートブロックが積まれて壁になっていて部屋を仕切っていたり、トイレの壁があったり、というのを壊して「スケルトン」と呼ばれるような状態を目指す、みたいな工程。
最初の見積もりだと「天井上げ 130,000 間仕切り撤去 39,000 トイレ間仕切り解体 19,500」とあるので、合わせて19万、そんなん自分でやります!という、そういう部分。
天井はなんかぷつぷつした発泡スチロール的な材質でやわらかくて、それをひとまずバールを使って下から叩き上げるみたいな、そんなふうだったっけな。それでひたすら落としていく。
そうするとそれを支えている木枠が出てくるのでのこぎりを使ってある程度の大きさに切ったりして、それで最後というか「いきますか」みたいな段階で荒井さんと二人でぶら下がってずり落とす、どーん、わちゃー、あっぶねー、びびりましたねー、といった感じでした。
ひたすらな破壊はかなり楽しくて、この日は疲れるというよりは楽しかった記憶があるのだけど(もしかしたらバール振りまくるので途中から腕をだるくさせていたかもしれない)、とにかく粉塵まみれの作業で、マスクはしていたのだけどこの日の入浴後に鼻をかんだら海苔の佃煮みたいな鼻水がティッシュに付着していて「すごいなあ」と思いました。
そして天井が高くなると一気に広く見えるもので。面白かった。
工事開始直前から個人のFacebookで日報というか進捗報告のようなことをやっていて、今日の内容は今日書いたようなことだったのだけど、物件の契約した22日の文章をコピペしておきます。
「店の場所が決まりましたよのお知らせ等
(長い!要約すると、店の場所決まりました、もしあれだったら手伝いに来てほしいな、というところです)
掲題通りですが今日物件の契約を締結してきました。
場所は初台です。新宿の一つ隣駅で、区としては渋谷区になります。
お上りさん的には「渋谷で店をやる!」みたいな、なんていうんですかね、渋谷ってやっぱりなんかあるじゃないですか、響きが。シブヤっていう。そういうところなので、渋谷区なので、「俺は渋谷で店をやる!」という感じで盛り上がっているっちゃ盛り上がっているところです。ですが繰り返しますが場所は初台です。
初台は新宿駅から一つ行ったらこの静けさなのか、という静かなエリアで、その横の幡ヶ谷なんかと較べても圧倒的に店の数も少なく、良さ悪さあると思いますが、余計なことを考えずにやっていけるわりといい場所じゃないかなと、今のところ思っています。
意外に早く決まったなというところなんですが、実際のところ一番最初に見た物件で、なんとなくスルーしていたんですが「やっぱりあそこなんじゃないか」という気に途中でなって、そしてそのまま行ってしまった感じです。なんでもない建物ですがすごく好みの建物です。倒壊しないといいな。(切実)
7月終わりごろから多分工事とかが始まって、開店できるのは多分9月末とか10月とかだと思います。わかりませんが。
当初はもっと、さくっと作ってさくっと始めて、なんか「普通に店、始めましたけど?」という感じのなんでもなさで行きたかったのですが、結局は多くのところをDIYで作るぞ、泥臭く店を作っていくぞ、ということになる予定です。そして店が完成したときには一つの達成感を得るようなことになる予定です。
開店の瞬間に一つの達成感があるという状況はけっこう僕は危険で怖いことだと思っていて、「お店を始めることが夢です!」じゃないんだから、そこで一息ついちゃいけないだろ、と思っているのですが、結局は「とうとう完成した!いやー、がんばった、がんばった!飲もう、酒!めでたい、めでたい!」みたいなことになるようです。それはそれで楽しいな、楽しもうかな、と今は思っていますが。
ということなので泥臭く作る感じなので、具体的にどういう作業が必要になってくるのか僕はあまり把握していないのですが、人手が必要になるケースもあるっぽいです。たぶんなんか塗ったりとか。
そんなときに、「どれどれ」という感じで覗きに来たところ否応なく手伝う羽目になる、みたいな方がいると助かるんだろうなと思っています。またお知らせしますが、まあよかったらあれしにいらしてください。
大家さんのところで今日の午後に契約締結の署名捺印等をして、「あらあら、後戻りできないところに来ました俺」という気分に改めてなりました。「いったい何に後戻りできない感じなんだろうなー」というのを考えてみたところ、「借入もすることだし、ちゃんとあるていど稼がないと、人生大変!」という類の後戻りのきかなさを感じている模様です。わりとまだまだ若いだろう俺、という認識なのですべったらすべったでなんとかなるだろう人生、みたいな感覚もありつつ、でもやっぱり怖いは怖いので。うまくいくといいですね!」
楽しめるといいですね。
うまくいくといいですね。