xxx『xxx』を読む(2)

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佐々木俊尚の『家めしこそ、最高のごちそうである。』を読んで、あ、そういうことが毎週おこなわれているんですね、トーキョー、しかも近所、みたいなことが知れてからほぼ毎週、土日のどちらかは国連大学前でやっているファーマーズマーケットに行って野菜を買っている。
おいしい野菜が多い気がするし、その野菜を作っている方からおすすめの調理法を聞いたりできる気がするし、使ったことのない野菜を買えて楽しかったりする気がするし、特別高い感じがしない気がするし、なんせ平坦な日常にちょっとした行楽気分というかアクティビティ気分を与えてくれる気がするし、というので通っている。
今日は葉タマネギとあれ、なんだっけな、忘れちゃったな…なんか「〜ごぼう」みたいなわりと小さい感じのごぼうを買った。じっくり素揚げがおすすめとのこと。葉タマネギはグリルすると中がとろんと柔らかく甘くてよいとのこと。というようなことを爽やかな男性がうれしそうに説明してくれてこちらまでとてもいい気分になった。これは醍醐味と言ってまるで言い過ぎでないなと思う。
で、本を、だらだら読む本をそろそろ決めたいよね、というところで青山ブックセンターに行こうと。せっかく来たんだし、隣にあるし、というところで。
出る前にこちらの記事を読んでいて、いろいろ面白そうだなー、どれがいいかなあ、ウルフの『灯台へ』とかフローベールの『感情教育』とか、本当ならここらへんを今一度じっくり読みたい気もするんだよな、どっちも大好きな小説なので、と思いつつ、でも再読は今回は嫌だというか、まったく知らない小説をなんの前提もなく読みながら、一歩先もまるでわからない、なんの話ですかこれ、みたいな状態で読みたいと思っているので再読はなしで、そうなるとなぜそこに自分がこだわるのかわからないけど『大いなる遺産』かなあ、ディケンズの、という気分にわりと縛られてしまい、どうしたものかと決めあぐねている。
(そういえば前回『ジェーン・エア』の作者をエミリー・ブロンテだと思う、自信ないけど、みたいなことを書いたけど見事に間違っていたことが発覚してシャーロット・ブロンテだった。エミリーさんは『嵐が丘』とかの作者だそうで。ブロンテさんっていうのは姉妹なのかな、調べる気おきないけど)
また、昨日会話をおこなった友人にも「何がよいかしらね?」と聞いてみたところ、ハヤカワ・ポケット・ミステリ―の『地球最後の刑事』三部作が最近とても面白かったと教えてくれ、少し話を聞くとそれはずいぶんと面白そうだったので今度読んでみようかと思いつつ、今回はそれではないよなと。
ポケミスと言えばで思い出すことがあって、いくらか前に本屋に行ったときに『パディージャ事件』というやつが目に入った。え!パディージャってキューバでなんか寝返るか裏切るかしてわりと痛い目にあったとかの人でこの話題ってけっこうセンシティブな雰囲気でもないの?説明読むと探偵小説っぽいけど、そんな扱い方していい感じの事件だったの?とあっけに取られていたら、よくよく見てみたら『ネルーダ事件』だった。チリの大詩人パブロ・ネルーダを題材にするか何かにしたもののようで安心というか、パディージャよりは腑に落ちたというか。まあどうでもいいね。
ということで、どうにもぼやぼやとした眠気が抜けなかったしなんかそういう気分にならなかったので本屋はパスして帰った。