本の読める店

ライムシロップの行く末

Entry blog fuzkue368

飲酒行為を実施する店において飲酒行為を実施していたところ実に妙なる味わいのグレープフルーツサワーを飲する機会に恵まれて、その次に行った飲酒行為を実施する店において飲酒行為を実施したところそこはレモンサワーの専門店だったので実に妙なる味わいのレモンサワーを飲する機会に恵まれた。私自身は「サワー」という飲料を飲する機会や嗜好がこれまでなかったためその続けざまの経験は新鮮でありサワーという飲料は実に妙なる味わいのものだという認識が一気にできあがった。
サワーとはそもそもどういった定義をされた飲料なのだろうか、sourだから酸っぱければいいのか、なんなのか、と思い愚直に「サワーとは」で検索をするとサントリーの「お客様センター(Q&A・お問い合わせ)」のページが最初に出てきて「チューハイ」と「サワー」の違いはなんですか?」というQに対するAはこうだ。「レシピ上はほとんど違いがありません。」しかしそれで終わらせないのがサントリーの律儀なところであり、謹んで下記に引用したいと思う。

「「チューハイ」の語源は、焼酎の「酎(チュー)」と、ハイボールの「ハイ」を組み合わせたものと言われています。しかし「チューハイ」に厳密な区分や法律上の規定があるわけではなく、焼酎やウオツカ(原文ママ)など無色で香りのないスピリッツをベースに、果汁などを加えて炭酸で割った飲み物のことを指しています。
「サワー」の語源は、英語のサワー[sour]:酸味のある、酸っぱいです。スピリッツをベースに、柑橘類などの酸味のある果汁と、砂糖など甘みのある成分を加えて作るカクテルの一種に、ソーダを加えた飲み物を日本では「サワー」と呼んでいます。居酒屋などでも、「チューハイ」と呼ぶお店と「サワー」と呼ぶお店があるように、「チューハイ」と「サワー」はほぼ同じ意味で使われています。」

なるほどと思った私は、グレープフルーツとレモンではさすがにと思ったため「じゃあ俺ライムね」と決め、すると楽しくてしかたのない心地に包まれ、大慌てでライムシロップをこしらえることにした。それが一週間前のできごとである。先般SNSでお伝えしたとおりライム500gと氷砂糖500gとウォッカのボトルに残っていた分(たぶん150ccくらい)を1リットル瓶に詰め込んだ。「理論上それは可能なのだろうか?」という疑問は湧いたし当初それは蓋が閉められそうにない氷砂糖の盛り上がり方を見せていたわけだが、何時間かするとライムがゆるゆるとなったのか試みに蓋をしてみたところスムースに閉まったため、万事が快調だった。あとは日々ゆすりながら一週間待つだけだった。

次いで私が取り掛かったのは上述のグレープフルーツサワーを飲した際にお店の方に見せていただいた「WAPIRITS TUMUGI」というスピリッツを取り寄せることだった。
これは「麹の豊かな味わいと華やかな香を持つ原酒。低温で丁寧に抽出したボタニカル原酒。」を「絶妙にブレンド」した、「イギリスのGin/ロシアのVodka/キューバのRum/メキシコのTequila/そしてニッポンのWapirits」、「ニッポンから世界へ」を掲げたスピリッツで、ボタニカルは「大分のかぼす、大分日田市のミント、瀬戸内のレモン、静岡の三ケ日ミカン、四国柚子」とのこと。実に素敵感がある。作っているのは三和酒類でこれはイイチコの会社で、イイチコの会社というとほぼ日で紹介されているのを見たのが最後の記憶だったのだけど、何かと素敵感のある会社なのかもしれない。
その素敵スピリッツを酒屋さんのオンラインストアでポチること数日、素敵ボトルが届いた。あとはシロップができあがるのを待つのみである。

という感じで迎えた昨日、営業が終わったら作ってみて日曜から出そうと思っていたところ、一週間前の漬け込んだ夜わたしは楽しみで仕方がなくなっていたのでお会計のときにシロップの瓶を指して「これライムサワー作ろうと思って」と喜々としてお知らせしていた方が「あれもうできました?」とおっしゃるので、「もうOKかとは思ってはいて今日あたり試してみようと思ってるんですけどだからまだ作ってはいないんですけど大外しはないとは思うんですけどいってみます?」と尋ねたところ「うむ」とおっしゃるので作ったところおかわりをしてくだすったどころかフヅクエ飲み物選手権で1位に輝いたと報告してくださった(同率1位がミルクジンジャー、3位がシャンディガフ、4位がアマレットジンジャーとのことで、ライムサワーがジンジャーシロップの強固な牙城をひといきに崩したということだ)。
それを聞いた私が「う・れ・し・い!」と大喜びしたことは言うまでもなく、閉店後に改めて作ってみたところ「さ・わ・や・か!」であったことも言をまたない。

そういうわけで直近の体験にいとも簡単にかくも直接的に影響を受けての新メニュー作りについて総じて言えるのは「た・の・し・い!」である。

「お酒の学習」の他の記事