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愉快なプライシングその2

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昨日プライシングがどうのこうのと書いていたらふいに口をついて(指をついて)出た「アグリーです」というフレーズに持っていかれ、書く気がなくなってしまった続きを。
愉快なプライシング | fuzkue

ところでそのあと、リクルート関連会社で働いているというお客さんがブログを読んでくださっていたみたいで、「使っている人見ませんね」と教えてくれた。
そうなのか、と思っていると、くだんの友人がFacebookのコメントで「今日の飲み会でも10回は出てきたわ」と書いてきた。部署とかにもよるのかもしれませんね。

それはそうとプライシングで、これも値付けと言えよという向きもあろうけれど、プライシングで。
本来的に「それ自体が固有の価値をもつわけでは」なく、「モノやサービスの価値(もしくは、妥当な価格)は、買い手によって異なる」にも関わらず、「売り手の決めた価格のまま取引されており、消費者が自分で」「する必要がほとんどない」ため「売り手側の行為であり、買い手には関係がないと思」われがちなプライシングという行為を、いったん買い手側にぜんぶ預けてみよう、というのが開店以来3月1日までやっていた「お好きな金額でどうぞ」という仕組みだったわけだけど、「値段、決めるわ」と決めた2月の上旬、シンクロニシティというか、そういうことがあった。

値段決めると決めたのが2月5日で、その3日後の8日。
「原価もわかりませんので感覚で逆レシート的なものを出させて頂きますと」
「料金システムがオモシロイので、せっかくならこちらがどう考えたのかが分かればフヅクエさんもオモシロイんじゃないかなと思い、内訳を記しておきます」
と、同じ日にお二人の方が、アンケート用紙やメモ用紙を使って、自身がおこなったプライシングを提示してくださる、ということが起きた。
これは4ヶ月のあいだに一度たりともなかったことで、それが「値段決めるっすわ」と内心で決めた直後に同じ日に続けて起こったというのは、なんと説明したらいいでしょうか、という気にさせられる出来事だった。

そしてその値付けも、本当に人によって感覚が違うんだな、というのがまざまざと表れるもので興味深かった。
どちらの方も食事、コーヒー、お酒、というわりとフルコースな感じに複数のオーダーをしてくださっていて、そして合計の金額としてはいずれも希望小売価格を上回るものだったのだけど(希望小売価格については「フヅクエ、値段決めるってよ | fuzkue」)、片方の方は、コーヒーとお酒については希望小売価格とほぼどんぴしゃで、食事が僕の設定よりもだいぶ高かった。もう片方の方はドリンクは希望小売価格より低く、食事は鶏ハムとか煮物とかを単品でいくつか頼まれるという感じだったのだけど、これがずっとずっと高く、そして「好感度」という、たぶんサービス料的なものに該当する項目を足されていた。

これはとても面白いなあと思って。
多分、来られる方が「何屋」に行くのかという心づもりとかによっても違ったりするんだろうなとか。
せっかくだったら値段決めるまでの1ヶ月とか「内訳を書いた上でお支払いお願いします」とかやってみたらそれこそ十人十色のプライシングの世界が覗けて面白そうとか思わないでもなかったのだけど、自発的なものだったからこそ面白いというのはあるよね、無用のプレッシャーを与えることにもなってしまうだろうし、というところで。

っていう、なんの振り返りだかよくわからないのだけど振り返りが今、おこなわれた。

photo by 東間 嶺

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