Readaholic

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休みの日だった昨日はボルダリングに挑戦して、ということをしたわけではなく喫茶店で本読んでそのあと友だちと飲んで、ということをおこなった。だのに今日はここ一ヶ月くらいの中でいちばん身体的に疲れている感じがしていて、なんなんだと。人体の不思議。人体の不思議展を見に浦和にかつて親と一緒に行ったような記憶が今ふっと。
それはそうと掲題の件なんですが、別にどうって話でもないんですが、iPhoneが壊れたんですよ。完膚なき感じで。中は動いているみたいなんですけどヌルヌル触ってもまったく反応してくれなくて、アラーム鳴っても左のボタンでどうにかスヌーズにさせるくらいしかできないし、右上のやつはとっくにバカになっているから電源切ることもできなくて、鳴るにまかせるアラーム、いかんともしがたく。
で、そうなってみて改めて、活字中毒というか活字じゃないか、だから読み中毒というか、リーディングアディクションとでもいうんですかね、知らないけど、とか思ってたらリーダホリックって単語出てきた、なのでリーダホリックで、とにかく読んでいるなあということが浮き彫りになったというか。まあほんとこんな個人的な話にしかならないなこれっていう話を書くときはいつもちらっとは思っているんですが一体どういう権利があってフヅクエのブログとして書いてるんだろうなという感じなんですけど、ここ本を読む場所だしまあいいかなみたいな感じなんですが。まあ権利というか。
で、読み中毒という話しなんですけど、例えば昨日で言うと、という感じなんですが、目が覚めたらまずあれするんですよ、水を飲む。それで喉を潤したら煙草を吸うんですけど、煙草吸いながらさっそく、みたいな感じでヌルヌルと、Facebook見て、ヌルヌルヌルっとやって途中で「お」とか思うと「リンクを保存」とかやって後で読もうとか言って、それで一服後にご飯食べるんですけど、納豆とか。ご飯食べながらさっき保存したやつとか読んで、あとMLB情報とか見て、岩隈、とか言ったりして、そういえばNumberに新着コラムはないかしらとか言って見に行って、「花咲徳栄」とか思って、はてなブックマークアプリから最近のホットエントリーとか読んで、そういう中で「いいね!」であるとか「ブクマ」であるとかをしたりしなかったりして、それでお昼の労働の前の一服を厨房の横の扉から出た階段のところで吸いながら11時回ってるから更新されたばかりの「今日のダーリン」読んだりして。
労働等終わってお昼ごはん食いながら先日友だちからもらった高山なおみの『高山なおみのはなべろ読書記』開いてちょっと読んで、「これよさそうだなあ」とか思って、そのあと仕込みして終わって「休日が開始された!」と喜び勇んで外に出て、必要な買い物を済ませたあとに夜が渋谷だったので渋谷に向かって、喫茶店入って、絶版だったためマーケットプレイスでポチってこの日届いたところだった内沼晋太郎の『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』の「仕事の〜」の方を読んで、すっごい「あーなんかもう超楽しもういろいろ」とか思って、処方された薬でみたいな感じでテンションすごい上がって、それでメニュー読んで、コーヒーのおかわりとケーキ頼んで、シフォンケーキ食って、途中で友だちからのLINEでバンコクでテロか何かがあったらしいねとかあってニュース見に行って記事読んだりして、バンコクにいる友だちのことが心配になったりして、『本の未来を〜』がきりのいいところになったので今度はリチャード・ハウスの『クロニクル1』を開いて、これほんと全然スリリングじゃないスリラーだなーとか思いながら読んで、でもやっぱり気になるからどんどん読んでいって、友だちから「三井住友銀行のあたりに向かってる」みたいな連絡があったので「どこだよ」とか思いながら喫茶店出て交差点に行って、「りそなじゃなくて?」とか思いながら壁にもたれて「あれ、壊れ始めたぞ、突如」というiPhoneでまたはてブのろくでもない記事読んだりコメント見て「ほうほう」とか思ったりして、友だちと合流したので飲んで話して、終わって帰ってすぐにレヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』開いて、序文みたいの読んで、「やっぱ後にしよ」と思って『本の未来を〜』の「本の〜」の方を読んで、そうしたらおなかすいてきたんですよ。
昨日は飲んでいるときほとんど食べていなくて、量で言ったら4枚切りのパン1枚くらいだろうか、少なくとも感覚としては、しか食べていなくて、お腹すくのも納得、と思って、でも2時とかだしなあと思って、どうすっかなと思って、思いながら読んで、やっぱりすくなあとかやっぱり思って、これはどうにもとか思って、朝まで耐えられるかとか思って否とか思って、それで近所の松屋に行くことにして、「あ」と。iPhoneこのときにはまったく使えなくなっていて、どうしようと。本持ってこうか、という考えが頭をかすめて、いやいやいや、バカみたいじゃないか、と思って手ぶらで行って。
それでなんかおろしポン酢がどうのみたいな丼を頼んで、待っているあいだ、どうしたら、いいのか、これは、とか思って。目の前のポスター読んで、バックトゥナチュラルグッドネス、とか書いてあって、無添加がどうとか、あと何日の朝10時から何日の15時まで牛皿定食みたいなやつが50円引きとかで、15時までっていうのってそのあたりがわりと空いている時間ってことなんだろうなとか、これギリギリで50円目当てでやってきた人が15時回っちゃって、「どうなってんの」とかなって、そのとき店員の人は毅然とした対応をできるのかなとか、「僕にはどうしようもありません」みたいな、知らないんだけど、とか思って、今度はテーブルの上のなんかいろいろなタレ的なものにテプラ的なシールが貼ってあるのを見て、「ポン酢」とか「カルビ」とか、カルビとかあったか覚えてないんだけど、とりあえずテプラ的なシールの文字を順番に読んで、っていう時ですよね、あ、俺これ中毒だ、って思ったのは。「ポン酢」とか、脳内で。いやいやポン酢じゃねーだろというか。というかもっと文字情報くれというか。もっと文字を!読まれるべき文字を!!!俺に読まれることでこの世界に実体を付与されることになる文字を!!!とか最後の方よくわからなくなってるんですけど、そうこうしているうちに丼が運ばれてきて、味噌汁が必要以上に熱くて、あっちーなとか思いながら、牛丼うめーなとか思いながら食って、「ごちそうさまでしたー」とか言って、声届いてるのか届いてないのか知らないけどドアがあけられて音鳴ることで気づいたのかパブロフなのか「あざしゃー」みたいな声が背中から聞こえて、「人間であることの必然性」とか思って、帰って、本読んで、寝て、夢の中で、本読んで、っていうことは別になくて、夢とか見なくて、よく寝て、朝起きて、iPhoneの画面を占領する極彩色で有機的なバーコード的模様がただただきれいでうっとりとする。