今日の一冊

2019.10.20
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####ロバート・K・ウィットマン、デイヴィッド キニー『悪魔の日記を追え FBI捜査官とローゼンベルク日記』(河野純治訳、柏書房)
2017年10月20日
寝る前は『悪魔の日記』を読んでいた、それが唯一の読書の時間だった、本はリュックに入れて店に運ばれ、帰宅するまでずっとリュックの中にあった、そういうことだった。だから寝る前だけ読んでいた。ヒトラーが政権を奪取して、ゲーリングが無茶な演説をおこなっていた。「司法なんて気にしない。我々がすることはただぶち壊すこと、それだけ!」そんな内容で、「えええ〜〜……」と思った。のちにローゼンベルクの日記を借りパクする検事、ケンプナーさんも登場した。ユダヤ人だしナチスを起訴したりとかもしたけれど、私はげんきです。世渡り上手でわりとうまいことやっていた、今のところ、ということらしかった。印象的だったのはナチスによっていろいろな締めつけが進んでいく中でのユダヤ人たちの当時の感覚だった。
ドイツのユダヤ人は、出ていくべき理由よりも、とどまるべき理由のほうが多かった、と歴史家のジョン・ディッペルは書いている。「最初に克服しなければならないものが多すぎた —— 土地への執着、現状への満足、懐疑心、独善、無知、希望的観測、そして日和見主義」。驚いたことに、ナチス支配下の最初の数年間、一部のユダヤ系企業は繁栄していた。 ロバート・K・ウィットマン、デイヴィッド キニー『悪魔の日記を追え FBI捜査官とローゼンベルク日記』(河野純治訳、柏書房)p.138
そりゃそうだよなというか、そうだよなあ……と思いました。よく眠った。
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