今日の一冊

2019.04.26
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####スティーブン・ペトラネック『火星で生きる』(石塚政行訳、朝日出版社)
2018年4月26日
早くに起きた、店に行き、コーヒーを飲み、掃除機を掛けた、10時から取材だった、これはとても楽しみな取材で、楽しみにしていた、その結果、楽しかった。
12時過ぎに店を出、丸善ジュンク堂。うろうろしていた。多和田葉子の新しいやつを買うことにした、メモパッドを2つ買った。お腹が減った、SPBSに寄った。入り口のところで目に入ってきた『火星で生きる』という本が、見た瞬間に、「どうやって! 教えて教えて!」となったので、読むことにした、そのウキウキ感、知りたい知りたい感はけっこう久しぶりの感じがあり、それは強かった。それからリトルプレス的なものをいろいろ見ていて、なるほどなるほど、とか思っていた。読書日記を月刊でというか月ごとに小さな冊子にするという、吹き込まれたアイディアが僕のなかで「やりたい! やりたい!」になっていて、小さな冊子というものに興味があった、小さなといっても、ひと月でも100ページ近くにはなるはずで、売られているリトルプレスの、ページ数や値段や紙を見て、ほう、ほう、と思っていた、と、「野球」の文字が見えた、それは『屋上野球』で、よそでも見たことがあったし手に取ったこともあったはずだった、というかバックナンバーを見たら明確に覚えていた、これは去年の秋に出たボリューム3ということだった、特集タイトルが「野球は、ラジオで」とあり、その下に「衣笠祥雄インタビュー」とあった、それは、僕は、悼むとか、そういうことは僕は、わからないまま生きているけれども、このタイミングでのこの邂逅は、そういうことだった、何がそういうことなのかはわからなかったが、そういうことかもしれないなと思った、そういうことだった。それで2冊を買って帰宅してうどんを大量に食べた。
『火星で生きる』を、やはり、買ったときの高揚感からとっくにわかっていた、真っ先に読み始めた。そっか、本当に火星で暮らせるようにしていこうと考えている人たちが存在するというか、余裕で実現可能なものとして火星の暮らしというものがあるのだなということが知れたというか、まずはレゴリスという火星の土をブロックにして、建物か何かにして、みたいなそういう動きが描かれると、とたんに強いリアリティというか、この場合のリアリティというのは自分との結びつきみたいなもので、そういうものを感じる。この地球の日本の東京の暮らしの延長線上に火星の暮らしが本当にあるんだな、というような。そして僕からすれば途方もないし、考えたこともなかった、行くくらいが精一杯だとばかり思っていた火星が、余裕で移住して暮らしていけるようになる、するらしい、その手立てを真剣に日々考えている人たちがこの世界に存在しているという事実になにか、勇気づけられる。
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