今日の一冊

2019.04.25
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####ハリ・クンズル『民のいない神』(木原善彦訳、白水社)
2017年4月25日
朝起きられなかった。もうちょっといいよね、もうちょっといいよね、と言ってだいぶ寝坊した、が、間に合った、セーフだった。夜遅くまでハリ・クンズルの『民のいない神』を読んでいたのが祟ったのかもしれないし、そんなに遅くまでだったわけではないから疲れが溜まっていたというだけかもしれないし、昨日の夜に一念発起していくらか仕込みというか朝やろうと思っていたことをちゃんと夜のうちにやったので安心していたというだけかもしれない。最後のやつが一番大きい気がする。つまり確信犯的に寝坊をした、と。
ところで『民のいない神』はなんでだか再読したい気分が常につきまとっていた小説で再読を始めたのだけど僕はいつだってなんでも忘れてしまうから初めて読むときのように面白い。厳密にはなんでも忘れてしまうわけではないし、このあとどういうことが起こっていくのかぼんやりと覚えている部分があったりするから、そうかこういう始まり方だったか、彼らはいつ登場するんだったか、等を思ったりしながら読んでいる、脳裏に最後であるとかの決定的なシーンみたいなものを薄ぼんやりと、記憶違いかもしれないその場面を浮かべながら、そこに向かって、というよりはそのイメージとともに、という感じで読んでいる。それにしても、どうせ手にとっても、と懸念していたが、面白い。グイグイ面白い。たぶん『10:04』を読んで木原善彦訳のものをまた読みたくなったのかもしれなくて、でもピンチョンだとハードすぎるし、というところで、べらぼうに面白かったし、というので『民のいない神』なわけだけど、面白い。このまま読み進めそうな気配がする。
「ハリ・クンズル」。「はりくんずる」だと「貼り訓ずる」という、「書」という感じの変換がなされたわけだけど、人名であるとかというのはどの程度の頻度というか回数なのか、どのくらい人に打たれ変換されたら覚え、変換されるようになるものなのだろうか。ハリ・クンズルが厳しいということに異を唱えているわけではなくて、ただの興味で、便ラーナー、トマス・ピンチョン、デニス・ジョンソン、ヴァージニア・ウルフ、ジャック・ケルアック、バルガス=リョサ、バルガスジョサ、アレ穂カルペンティエール、アレホ・カルペンティエル、滝口悠生、リチャード・パワーズ、ロベルト・ボラーニョ、ロベルト・ムージル、ウラジミール・ナボコフ、ウラジーミル・ソローキン、不安ホセさエール、便ファウンテン、ロジェグルニエ、ジョーゼフ・ヘラー、フアン・ルルフォ、ジョン・ファンテ、アンソニー・ドーア、ジョン・クラカワー、スティーヴン・ミルハウザー、ありえるドル不満、レイ・カーツワイル、ダニエルアラルコン……
羅列させるために思い出せる名前なんて僕には限られているので途中から読書の記録を見ながら名前を打っていった。
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