今日の一冊

2019.03.16
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####村上春樹『風の歌を聴け』(講談社)
2015年の3月17日に読んでいたらしくそのあとも2017年の夏に読んでいてこの小説を初めて手に取ったのはおそらく2002年とか2003年でだから高校生のときだったし国語の授業のテキストとして買った。つまりクラスみんなが『風の歌を聴け』を持っていたということだろうか。10人前後の選択科目のクラスでだったろうか。こちらの気がする。中地先生の授業だった。2年の時は泉鏡花や『となりのトトロ』や『めぞん一刻』が題材で僕は極端に成績がよくて半ば笑われ呆れられながら「ナカチスト」と言われていてだから「当然取りますよ僕は」と選択科目として選択してそれで村上春樹で『風の歌を聴け』だった。
ナパーム爆弾(bomb)でしょ、古墳(tomb)でしょ、ほら子宮(womb)、えっへっへ、いいですねえ。そんな授業だった。その後何度となく読み返されてずいぶんボロボロになった文庫本を開けば、「母胎的記憶」「産婆として鼠を生み出した僕」「未分化な死」「肛門期的几帳面さ」といったメモがいろいろと書き込まれている。 つい先日どういった経緯でだったか高校のホームページにアクセスする機会があって教員紹介のところから中地先生のテキストを見つけたので読むと「(1)メイのくしゃみの意味が理解できること。(2)カオナシは「私」であると思えること。(3)千尋の髪留めの輝きに感動できること。」とあってわかりやすくご健在のようで嬉しくそして笑った。
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