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今日の一冊

Entry 0310

フアン・ホセ・サエール『傷痕』(大西亮訳、水声社)

2017年3月10日
ブックファーストに滑り込むようなタイミングで入って目当てだったサエールとその上を見たところ見たことがこれまでなかった気がしたから新しく出たやつだろうかと思って発行日を見たら2015年の11月だった『パリ・レヴュー・インタヴューⅠ 作家はどうやって小説を書くのか,じっくり聞いてみよう!』をなんだかそれはとても面白そうだと思ったために買うことになってレジに持っていったら両方とも3000円程度の本だったらしく2冊で6000円を越したが先ほどのiPhone修理で5000円ほど浮いていたので気持ちのうえではお釣りが来るくらいだった、そうやって一日が始まって朝の、人のほとんどない大型書店は気持ちがよかった。
それから夕方まで営業をしてそのあとに人間の方とお話をする時間があってそのあとに読書会があって坂口恭平の『けものになること』だった、参加者が極小だったため昼にその旨をツイートしたら妙にたくさんリツイート等がされたりフォロワーが20人だか30人だか増えたりということがあったが挙手されることはなかった、時間になって、2人のご予約者のうち1人が来られない、つまり1人しかおられない、笑ってしまう状況で、笑いながらかくかくしかじかと話した、読書会というよりは読書の時間になっちゃいましたけど、とか言いながら、びっくりしちゃいました、とか言いながら、始めるでも待つでもなく、ただ読まれている、その時間、けっきょくもうお一方は来られなかった。連絡を一切よこさないでキャンセルする意味が僕にはわからないのだけどそれに対する怒りであるとか苛立ちであるとかを昨夜の時点では特に感じることもなく、僕も自分のコーヒーを淹れて最寄りのソファに腰掛けて今朝買ってきたサエールの『傷痕』を読み始めた。なんという、停滞、というか、なんというか、淀み。けっこう驚くべきちんたらさがここにはあって、とても不思議な感覚になっていた。

と、なんとなく書かれた順に時系列だと思って読んでいて途中で「あれ?」と思ったので今確認していたら時間があっちとこっちを行き来していてだからエルネストの部屋でのやり取りの場面が先立って書かれていたので本当に注意力のない読み方をしていることがよくわかるが構いはしなかった、しかしちんたらしている、のんびりというよりはちんたらという感じで、そのちんたらしているのは今のところ愉快な感覚で読んでいる。

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