本の読める店

ストロンゲストソロゲスト

Entry blog fuzku302

一人客はかくも弱い、なぜなら得られる点数が低いというかそもそも点数を得られないため、しかしなんらかの手段で結託できさえすればそれを反転させることができるのではないか、一人客最強への道(ロード・トゥ・ザ・ストロンゲストソロゲストみたいな。ストロンゲストソロゲスト。ストロンゲストソロゲスト。)……と昨日書いたけれども

と、書き始めたのだけど、ストロンゲストソロゲストがことの他気に入ったため及び指がかじかんでいるため及び頭がぼーっとしているため何やらという感じで、私は現在新宿と初台の中間くらいのあいおい損保のビルのヴェローチェにいる。外のテラスの席にいたのだけど目の前が生け垣というか緑で視界がよろしい。しかし次第次第に寒くなり、読もうと思っていた本も寒くて仕方がないので頭に入らないというかページをめくる気になれない。
というので中に移動してきた。
そのとき、トレイは外の置き場のところに置いたのだけど、すでに飲みほしたコーヒーの紙カップは店内に持ってきた。それをテーブルに置いた。
この行動は何か。と言ったら「客ですよ!わたし!わたし客ですよ!覚えてないかもしれないけど、ほら、貴店のカップ置いてるでしょ!だから客ですよ!」のアピールである。

指がまだ冷たい。冬ですね。今日は本当に寒い。天井が高い。

あ、そういえば。「一人客は弱い」って書くと、なんか攻撃的な感じにならないかな、みたいなことを昨日そういえば思ったままだったのだった。フヅクエに来られている方々を指して「君たちはか弱い存在だよ」みたいにこいつは言っているのかな、庇護者気取りかな、みたいな、そんな読まれ方はないのかな、ないといいのだけど、そうじゃなくて、あくまで自分の体験というか体感というか、僕自身が一人でどこかにいるとき「俺よわいな〜、誰かエンパワーして〜」みたいになっている、エンパワ〜、それはなぜか、ってところからの話でして。
で、僕自身はそのように感じる身であるから、そう感じる人もいるんじゃないかな、そう感じるような人に楽に過ごしていただく場所でありたいんだよな、どうやったらそれを成立させられるかな、みたいなことがフヅクエがやっていることのつもりなんだけれども、あれ、やっぱり庇護者気取りなのかな、

まいいや。まよくないかな。
まいいややっぱり。で、一人でどこかの店で長時間にわたって本を読むなりしようとするとき、それはその場所を他者に侵されない自分の場所化するものだと思うのだけど、そしてそれは僕のような感覚の人間にとってはハードルが複雑なものになるのだけど、それを成立させるためには何が必要か。
というときに、一つは昨日とかに書いていたように店と結託すること=店によって公認されていると感じられることで、もう一つが何も考えないで済むような対価の支払いがあること、もう一つが気にしないこと、の三つになるんじゃないのかと思うのだけど、

あその前にちょっと思い出したことがあるのだけど、以前行ったカフェで、それはとても広いところでノマドなワーカーたち垂涎みたいな感じなんだろうなという場所だったのだけど、そこで座った席で前に張り紙があって、正確な文言は覚えていないのだけど「長時間の席の占拠はご遠慮ください、他のお客様へのご配慮をお願いします」みたいな感じのことが書かれていた。「占拠」と「配慮」は確実に書いてあったはず。
これ読んで僕は「うわ〜〜〜」と思ったのだけど、なんとまあ、なんとまあ、と。禁止の身振りには豊かあるいは明確な言葉が必要ですよね、と改めて思ったというか、というかこれはまったく思考を停止させない限り書けないレベルでひどい。まずもって「占拠」はひどすぎるというか、この書き方だと「席に座っていること=占拠」ということになってしまって、だからこの店の客席にいる人は全員占拠者っていう、どれだけ心地の悪い思いを与えたいのかと。
おそらく店側は「xxx時間以上の滞在で支払額xxx円以下あるいはオーダー数xxx杯以下の席の利用」=「長時間の席の占拠」はご遠慮ください、な感覚なのだろうけど、それぞれの数値が明確なのかざっくり考えているのかはわからないけど、まさか10分ごとに追加し続けるような巨大な胃袋と財布と落ち着きのなさの持ち主まで「長時間の占拠」に含める気はないのだろうけど、でもこの文言からではそれもわからなくてもしかしたら「たくさんの人に座ってもらいたいからお客さんの単価とかの問題ではないです」なのかもしれないけど、いかんせん客としてはそれぞれの言葉を店がどう定義しているのかわからなすぎて、「どうしろと?常に後ろめたい思いをしろと?配慮とは?具体的には何をしろと?」となる。となった末「まいいや、知らんわ」になりやすいのではないか。曖昧すぎる禁止の言葉はむしろ気にしないでいやすくさせる向きがあるというか。

と、ここまで書いて、隣の席の女性二人の会話を聞いているため止まった。片方の方の配偶者との馴れ初めが語られた。僕もそれ聞きながら「たしかにそれはご友人すばらしいお膳立てですね〜」と会話に参入したくなった。ともあれなんかほっこりしました。
指先が冷たいのがいっこうになくならない。体の芯から寒い。はらへったさむい

あいおい損保とばかり思っていたのだけど、帰りがけに見たらあいおいニッセイ同和損保だった。大変というか再編というか。

というわけで今日は本当に寒いですねという話でした。

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